♥ 領主邸 37 / 廊下 / 覗きも立派な犯罪です 10
──*──*──*── 廊下
ドアを閉めて、廊下に出たら、少しだけ落ち着けた。
部屋の中と廊下では空気が違う気がする。
部屋の空気は何だか淀んでいて、廊下の空気の方が澄んでる様な気がするのは、オレの気の所為なのか??
思わず大きく息を吸って、深呼吸しちゃったじゃないか。
マオ
「 …………セロ、どうやって髪の毛の入った袋と人形を処分するんだ? 」
セロフィート
「 マオは気にしなくて良いです。
ワタシに任せてください 」
マオ
「 …………本当に任せて良いのか? 」
セロフィート
「 はい♪
悪い様にはしません 」
あまりにも良い笑顔で言われたら逆に不安になるんですけど…。
だけど、髪の毛が入った袋も人形も触りたくない。
此処はセロに頼むしか方法が無いんだ。
オレはセロに丸投げする事にした。
暫く歩いていると、キィ……と何かの音がした。
廊下には風なんか通ってないから何かが動くなんて有り得ない。
マオ
「 何の音?? 」
セロフィート
「 扉が開いた音ではないです? 」
なんて言ったセロはオレの歩幅に合わせてスタスタと歩く。
セロが立ち止まった前はに確かに扉があった。
やけに立派な扉だ。
セロフィート
「 使用人が鍵を掛け忘れてしまったのかも知れませんね 」
マオ
「 無用心だな…。
安心し過ぎなんじゃないのか?
──セロ、階段がある! 」
扉の奥には、右側に上へ続く階段があって、左側には下へ続く階段に分かれている。
2階と1階に通じる階段は別にある。
じゃあ、此処にある階段は何処に繋がってるんだろう……。
セロフィート
「 愈々散歩らしくなって来ました♪ 」
マオ
「 へ?
『 散歩らしくなって来た 』??
どゆこと? 」
セロフィート
「 今迄のは前座の余興みたいなものです。
此処からが散歩の本番と言っても良いでしょう 」
マオ
「 ちょっ、待てよ!
今迄のが前座?
余興?!
此からが本番って、今迄のよりもヤバい場面と出会すって事かよ?! 」
セロフィート
「 必ずしもそうではないです。
期待させて何もない場合もありますし。
出会せたらラッキーと言うだけです 」
マオ
「 そうなのか?? 」
セロフィート
「 マオ、どちらへ行きます?
上がるか下るか、マオが決めてください 」
マオ
「 えぇっ?!
オレが決めるの??
…………上がるのは疲れそうだから…下りたいかな? 」
セロフィート
「 では行きましょう 」
オレの手を握ったセロは、扉を開けると左側の階段の方へ向かって歩く。
明かりがないから、階段を踏み外してしまわないか足下が不安で仕方無い。
まぁ…仮に階段を踏み外しても、オレの前にはセロが居てくれるから、オレが階段から落ちて怪我をする事はない──と思いたい。
セロは、ちゃんとオレを支えてくれるよな??
階段から落ちたら人並みに怪我はするだろうけど、死にはしない。
だけど、痛い思いは出来る限りしたくないもんだ。
何処迄続くんだろう?
早く階段が終わってくれたらいいのに……。




