♥ 領主邸 25 / 部屋 9 / 眷属になる選択 4
マオ
「 オレも欲しいよ 」
セロフィート
「 マオにはワタシが居ます。
必要ないです 」
ゼリンネル
「 今から旅が楽しみです! 」
セロフィート
「 ゼルさん用の吟遊詩人の衣装とポーチバッグは、領主邸を出てから渡します。
楽しみにしていてください 」
ゼリンネル
「 はい!(////)
──あっ、毒が効かなくなったなら、もう解毒剤は要らないですよね。
セロッタさんにお返しします 」
ゼルは持っていた解毒剤の入った袋を懐から出すと、セロに返した。
ゼルから解毒剤の入った袋を受け取ったセロは、掌の上に魔法陣を発動させて消した。
「 消した 」ってのは語弊になるかな。
収納魔法陣の中に入れたんだろう。
ゼリンネル
「 ……僕はもう、ビクビクしながら過ごさなくてもいいんですよね? 」
セロフィート
「 そうです。
今からゼルさんは伸び伸びと生きていけます。
堂々と胸を張って人生を謳歌してください 」
ゼリンネル
「 はいっ!!
じゃあ、僕、領主邸の大浴場に行って来ます!!
ずっと入ってみたかったんですよね!! 」
パアッと嬉しそうな顔をしたゼルは、自分の着替えを用意すると、本当に嬉しそうに── まるでスキップでもしそうな勢いで ──いそいそと部屋を出て行った。
マオ
「 ゼル…よっぽど領主邸の大浴場に入りたかったんだな… 」
セロフィート
「 ゼルさんの心はマオの眷属となった事で救われた様ですね 」
マオ
「 …………本当に救われたのかな… 」
セロフィート
「 さぁ?
ゼルさんが喜んでるなら良いのではないです? 」
マオ
「 …………もう~~~、セロは相変わらず無責任だなぁ~~~~ 」
セロフィート
「 マオ…人形に責任感を求めないでください。
人形とは常に自分勝手で自由気儘,無責任で好い加減なものです 」
其処迄言っちゃうのかよっ!!
ま、まぁ……セロは「 人形をアテにすると後悔しちゃうぞ☆ 」って事を言いたいんだよな?
マオ
「 ──そうだ!
セロ、オレの眷属の事だけど、他には居ないんだよなぁ??
ゼルを入れて7人で終わりなんだよなぁ?? 」
オレは胸の前で両腕を組んで、セロを見上げながら睨み付けてみた。
「 オレは怒ってるんだぞ! 」って事をセロに態度で示してみたんだ。
何だけど……当のセロはと言うと──、オレを見詰めながら微笑んでいる。
どうせセロの事だから、「 怒ったマオも可愛いです♪ 」とか「 怒ったマオの顔、面白いです♪ 」とでも思ってるに違いない。
セロだからな!
ムキャキャキャキャキャ〜〜〜〜〜〜っだっ!!!!
マオ
「 セロ──、『 口止めされてるから教えれません 』なんて言うなよ!
オレはセロを信じたいんだ。
信じさせてほしい。
信じさせてくれよっ!! 」
セロフィート
「 ワタシを信じるのも、ワタシを信じたいのも、マオの勝手です。
好きにすれば良いです 」
マオ
「 セぇロぉ〜〜〜〜 」
セロフィート
「 ワタシに相談したい事があるのではないです? 」
マオ
「 えっ?? 」
セロフィート
「 そんな顔をしてます 」
マオ
「 別に相談なんて…… 」
セロフィート
「 そうです?
無ければ良いです。
ワタシは散歩をして来ます。
マオはゼルさんと先に休んでいてください 」
マオ
「 えっ??
何処かに行くのかよ? 」
セロフィート
「 散歩ですよ。
当たり前です 」
マオ
「 ──オ、オレも行く! 」
セロフィート
「 はい? 」
マオ
「 オレもセロと散歩したい!!
──なぁ、いいだろ? 」
オレはセロに抱き付いて、甘えてみた。
セロフィート
「 怒ったり、甘えたりと忙しい子ですね、君は──。
マオの好きになさい 」
セロは微笑みながらオレの頭を撫でてくれた。
マオ
「 ゼルに書き置きを残しとくよ 」
セロフィート
「 はいはい 」
オレはペンを手に取ると、白紙のメモ用紙にセロと散歩に出る事を書いた。
一応、部屋を出る時間も書いておく。
書き置きが飛んで行かない様に、メモ用紙の上に重りになりそうな物を置いた。
マオ
「 ──よし、出来た!
セロ、もういいよ 」
セロフィート
「 では行きましょう 」
セロがドアを開けてくれた。
オレの為に開けてくれたと思いたい。
うん、勝手に思う事にした。
セロと一緒に部屋を出る。
ドアはセロが閉めてくれた。




