表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恐竜くん  作者: とらま
3/9

恐竜くんと勉強

カツカツ、カツ

トンットンッ


「よってこの式の解は6になる訳だ。」


窓際から気持ちのいい風がそよいで、先生の声とチョークの音だけが響く授業中。

俺の隣の席は決して穏やかではない。


残像が見えるほどの速さで鉛筆を動かしノートを取っている女の子"勉強 夏奈"。彼女はいつも狂ったように勉強している。ガリ勉なんて言葉では足りない化け物だ。


「ん。じっと見てどうしたの?分からないところでもあった?」


俺の視線に気づいた彼女が手を動かしたまま爽やかな笑顔で聞いてくる。割と恐い。


「分からない事しかないけど…」


主にあなたの事がね。


「難しいところだもんね。部活の時間にでも教えてあげるよ!」


「あ、ありがとう。」


授業始まってまだ10分しか経ってないのに何をそんな書くことあるのだろうか?彼女と俺は同じ部活で、たまに勉強を教えて貰っているのだが、ノートだけは頑なに見せてはくれない。恐竜の次くらいに謎が多い生態だと思う。


長くて綺麗な黒髪、黒くて大きな瞳。そしてそれらとは対象的に白く透き通っていてほんのりと桃色の肌。授業中以外は完璧な美少女だ。


しかし、授業中の腕の動きを見てしまったらもう近距離型スタンドにしか見えない。


「あっ」


スバコーーーンッ!


「ごめん!すっぽ抜けちゃった!」


彼女の手から放たれた鉛筆が俺の顔面に直撃する。

挿絵(By みてみん)

(遠距離も行けるタイプかぁ…)


バタンッ


もうヤダ…白亜紀に帰る。



勉強したくない(切実)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ