表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣と厨房。二人の成り上がり。  作者: 岩戸 勇太
ラディンとフルータの戦場 3
89/115

ラディンとフルータの戦場 19

「敵が攻めてきたら、この駐屯地を放棄するのもいい。敵の補給線が、その分伸びるし、数は、敵の方が多いんだ。まともにぶつかったら勝てないっていう考えもある」

 そう補足をしたラディンは、フルータの事をチラリと見る。

『ボクに説明をするためか……ラディンに一本取られたね……』

 顔を伏せて、そう考えるフルータ。

「戦うか? って部分にも、補足を入れてくれ」

 サーファスはそう言った。フルータの事をチラリと見たサーファス。フルータが言葉の意味を分かっていないのを、見抜かれたようだ。

「敵はハラベコの軍隊です。数はともかく、戦ってみたら、意外に脆いかもしれません。もしかしたら、勝てる戦いなのかもしれない」

 そう言うと、サーファスは、「うんうん……」と言って頷いた。

「だが、希望的観測は危険だ。敵の数は、正直怖い。だから、置き土産だけを残して逃げようと考えている」

「それで、いいと思います。安定行動かと……」

 フルータは、顔を伏せた。

 サーファスとラディンの二人は、ニヤリと笑いながらフルータの事を見つけめた。


「最後の意味くらいはわかっている! この駐屯地を空にして、罠だらけにでもしてやれって意味だろう!」

 フルータは、大きな鍋で、ビーフシチューを作りながら言っていた。

「どうしたの? いきなりそんな事を言い出して……?」

 隣で料理を手伝っているレイティが言う。

「隊長に呼び出されてから、やたらと機嫌が悪いようだけど……?」

 レイティが、おそるおそるという感じで聞いてきた。

「ああ! そんな罠くらいボクだって考えつく!」

 そう言いながらビーフシチューを作るフルータだが、中身の材料はほとんどないし、調味料で味付けだけをした、具のないビーフシチューだ。

「それを兵士達に出す気?」

 こんな手抜き料理を出すと、いままでよかった評判を一気に落としそうである。

「敵の兵士にね!」

 そう言うフルータ。その言葉に、レイティは小首をかしげた。

「フルータ様。言われたとおり、簡易トイレを作っておきましたよ」

 テントに中に入ってきたサリルが、声をかけてくる。

「ご苦労さん」

 そう言うフルータ。

「何のために簡易トイレを?」

 そう言うレイティ。サリルは笑顔のまま小首をかしげて「さあ?」といった感じにしていた。

 フルータはサリルの手が汚れているのを見る。

「調理場にはドロを持ち込まない! すぐに手を洗って!」

 不機嫌なフルータが、サリルに向けてそう言う。

「では失礼をします」

 そう言って中に入ってきたサリルは、水瓶の水で手を洗った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ