ラディンとフルータの戦場 7
「なんでお前が……?」
「キミこそ、なんで……?」
ラディンとフルータは、食堂で顔を合わせた。
その姿を、後ろからアディセが見つめる。
「二人は運命の赤い糸で結ばれているんですね」
アディセがそう言い、フルータとラディンは同時にアディセに向けて言った。
「ただの腐れ縁だ」
朝食を配るのが、一段落したところ、フルータは、食堂用の広いテントの隅の席に自分用のポトフを持ってきていた。
ラディンは、少し寝坊をしてしまい、食堂に着いたのは、皆が並び終えた所であった。順番を待っていると、レクステもそこで合流した。ここに来るのは遅かったようで、空いている席が食堂の隅くらいになってしまっていたのだ。
そこで対面をしたラディンとフルータ。
「何かやったな……? こんな所に飛ばされるなんて、相当の事だろう?」
「キミこそ……」
ラディンとフルータはそう言い合う。お互いに、ぎこちない顔をして目を合わせた。
「見つめ合う二人……なんてロマンティックな……」
アディセが二人の様子を見て言う。ラディンとフルータは同時に言った。
「やめろ! そんな目で俺たちを見るな!」
そう言うが、アディセは恍惚とした表情をしていて、まったく二人の言葉を聞いているように見えない。
「まあなんだ、お互い災難だな……」
ラディンがフルータに向けて言う。
「そうだな、お互いに余計な詮索は無しにしよう。ここは協力をしようじゃないか……」
フルータは言う。
「確かに、お前は敵に回すとただの嫌味な奴だが、味方になると、頼りになる嫌な奴になるな……」
ラディンが嫌味たっぷりにそう言ったのに、フルータも嫌味たっぷりの返事を返す。
「嫌味を挟まないと会話ができない、面倒な奴だが、キミは剣しか振れない脳筋でもない。頭が回るところは、ボクも評価している」
その様子を見て、アディセは恍惚の表情をしていた。
ラディンとフルータは『変な想像でもしているのだろう』とは思うが、二人にとっては、お互いの意思を確認しあうのが先。
「それじゃあ、よろしく……」
「こっちもな……」
フルータとラディンはそれで握手をした。アディセは、それを見て目をキラキラさせている。
「そんな目で、こっちを見るな!」
ラディンとフルータは、一緒になって、そう言った。




