フルータの場合 16
「さっそく出たか……レイティの『地雷女』ぶりが……」
深刻そうな表情で言うセルダ。
「キミがボクに『レイティには気をつけろ』と、言っていた意味が、今になってよくわかったよ……」
「もう、手遅れだけどね……」
セルダは両手を開いて言う。
「あいつ、悪い奴じゃ、ないんだけどな。ちょっと他人に依存をするところが大きいというか……」
「言わんとしている事は分かったよ」
フルータは、うーん……と唸った。
「これは、レイティの昔からの友人であるという観点から言わせてもらうんだけど……」
セルダは言う。どうも、聞くのをためらっているような感じでいた。
「フルータの方は、レイティとうまくやっていきたいと思うか?」
「今のところは、そう思ってる……ただ、これからどう思うか分からないけど……」
フルータは考えながら言った。
「そうだな。なんだかんだ言って、レイティは子爵の家のお嬢様だし……」
フルータは、そこまで話したセルダに向けて手のひらを出した。
「その点について聞きたいんだが……彼女には兄弟はいるのか?」
セルダも、フルータの聞いてきた言葉の意味が分からないワケでもない。その家の家督を継げるか? それとも、ほかの兄弟に持っていかれるか? を、聞いているのだ
「君の方も、まんざらでもない感じか……」
セルダはニヤリと笑った。
「早く答えてくれよ……」
フルータがそう催促をすると、セルダは言い出す。
「いないよ。子爵の家の一人娘。男子の居ない家の大事な跡取り娘さ」
そうなると、フルータは拳をギュッ……と握った。
「わかりやすい奴だな」
そう、呆れた声で言ったセルダ。フルータは、握っていた手を離し。続きを聞いた
「こっちの方も君がそのつもりだっていうのなら、少し安心かな。あいつとの付き合いだって長いし、せめて、あいつには幸せになって欲しいからね」
これで、大体の話は終わった。
「レイティとは……上手くやっていくようにしよう……」
これから先の事を不安に思いながらも、そう決心をしたフルータだった。




