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第14話 それは銀の結界ではありません。
「バーチャン、俺ら今度、雪の砦に冒険に行くんだ」
「ほう。
雪の……てことは、寒いのかい?」
「そりゃあもう、油断したら凍え死にそうだよ」
「ふむ……」
トミはリュックをごそごそ探る。
「これを持ってお行き」
銀色の小さい袋を渡す。
「バーチャン、これはなんだい?」
「寒くなったら、これを広げて包まるといい」
「バーチャンがそう言うなら、持っていくよ」
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「バーチャン、ただいま!
あの結界、すげーよ!」
「決壊…?」
「あれに包まったら、外の寒さをほとんど感じなかったんだ!」
「そりゃそうだべ。
アルミブランケットって言っての、自分の体温を溜め込んで……」
「銀の結界?
また遺跡のお宝か?」
他の冒険者も現れてくる。
「この薄い布が?」
「ああ!すげー、温かいんだぜ!」
「防災セットには必ず入っているからのぅ。
ほれ、まだあるぞ。
セットを買い替える度に貯まっちまうからのぅ」
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後日――
道具屋が本気出して、アルミブランケットを開発した。
そして、雪国地方に遠征に行く冒険者の必需品になった。
私も最初は防災セットを買ったところから始まりました。
中身を入れ替えたり足したりしているうちに、気づけばアルミブランケットが何枚も増えていました(笑)




