エンカウント発生中 その2
確かに今自分が着てる服にはボタンがついてる…
ただどっちかっていうとシャツ的な感じの服で、その第二ボタンがチートアイテムだなんて誰が思う?
「えっと…あの…」
話しかけていいものか悩むとこだけど…今は縋れるものには何でも縋りたい。
「…第二ボタンしゃん?」
ーナンデショウカ?ー
おぉ…ほんとに返事きた。
「第二ボタンしゃんは…どんな事ができりゅんでしゅか?」
ーコノ家ノシステムカンリ、対象物ノ解析、記憶ナド多岐ニ渡リマスが、現在ナナ様ガ使用出来ル項目ハ「チュートリアル」ノミデスー
「ちゅ…チュートリアル?」
ー肯定。コノ家ノ設備ノ使用方法。家ヨリ半径5km圏内ノ生態把握ナド項目ハ320ホドニナリマスー
「多くない!?」
チュートリアルってさ、普通最低限のゲーム仕様を把握するシステムであって…それが320項目って何なの?
ーハジメラレマスカ?ー
「もうちょい説明してくれてもいいんじゃない??」
ー承認ヲウケマシター
してない!!全然了承してないから!!
いや、全く融通利かないシステムなんですけど??
NOって選択肢どこにあった??
「ま、待って。今妹が家の中にいて僕が何とかしないと水も無いんだよ!」
ー理解。現在兄妹ノ生存確率50%、1時間ゴトニ1%ズツ減少シマスー
「何でそんなとこは的確なの!?」
しかも第二ボタンがいう通りなら、あと50時間がタイムリミットじゃないか!!