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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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目覚め

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

柔らかい光だった。



重い瞼を開く。



白い。



ぼやけた天井が見える。



……どこだ。




身体を動かそうとして。



脇腹に激痛が走った。



「っ……!」



息が漏れる。




その瞬間。



小さな手が、ぎゅっと強くなる。



視線を落とす。



ベッドの横。



リシェルがいた。



俺の手を握ったまま。


突っ伏して眠っている。



金色の髪が、乱れていた。



……ずっと、そばにいたのか。



ぼんやりした頭で考える。




その時。



リシェルの肩が、ぴくりと動いた。



ゆっくり顔を上げる。



赤い目。



泣いた跡。



数秒。



俺を見つめて。



固まった。



「……シュトック?」



かすれた声だった。



「あー……」


喉が痛い。


上手く声が出ない。



でも。



生きてる。



それだけは分かった。



次の瞬間。



リシェルが、勢いよく抱きついてきた。



「シュトック……っ!!」



「ぐっ――!!」



脇腹に激痛。



「い、痛てててて!!」



「――っ!?」



リシェルが飛び起きる。



「あ、ご、ごめんなさい!!」


「ご、ごめんなさいぃ!!」



半泣きだった。



思わず、吹き出しそうになる。



……なんだよ、それ。




その時だった。



部屋の扉が開く。



「起きたか」



低い声。



レオンだった。



いつもの綺麗な顔。



でも。



少しだけ、疲れて見えた。



「……よう」



声を出す。



レオンが、静かに近づいてくる。



「三日だ」


「お前、三日寝ていたぞ」



「……三日?」



頭が追いつかない。





その時。



ようやく思い出す。



白甲冑。


黒甲冑。


角笛。



そして。



最後の、地鳴り。



身体が強張る。




「……戦いは」



レオンが、少しだけ目を伏せた。



「終わった」



短い言葉だった。



「本軍が間に合った」


「それだけだ」



……それだけ、じゃない顔だった。



「白甲冑は?」



沈黙。



レオンの目が細くなる。



「……消えた」



「は?」



「確かに、倒れていた」


「だが、何も残っていない」



空気が冷える。



「血すら、ほとんどな」




ぞくりとした。



夢じゃない。



あれは、本物だった。




その時。



窓の外から、重い角笛が響く。



ボオォォォ――。



低い。



腹に響く音。




レオンが窓の外を見る。



「本軍の再編が始まる」



「ケッヒル隊長も、元の隊へ戻る」




その言葉に。



胸の奥が、少しだけ熱くなった。



戦いは、終わっていない。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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