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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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侵攻

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

ギィンッ――!!



火花が散る。



重い。


受けているのに、押される。



止まる。


目の前。



無駄のない動き。



崩れない。



「……いい」



カイゼルが言う。


低い。



そのまま、一歩踏み込む。



ぶつかる。


空気が震える。



「ここは俺が見る」


短い。


それだけ。



視線が一瞬、こっちに向く。



――行け。



言葉にしない。


でも、伝わる。



息を吐く。



レオンがすぐに動く。



「城門へ」


短く。



迷いがない。



兵の声が飛ぶ。


「急報! 城外に敵影!」


「全兵、外門へ集結!!」



流れが決まる。



走る。


石の通路。



煙が濃い。


焦げた匂い。



視界が開ける。



城門。



その前。



戦線。


盾が並ぶ。


槍が出る。



だが。



押されている。


一歩ずつ。


確実に、後ろへ。



足が止まる。



なんだこれ。



「……東のやつらか?」


思わず出る。



交流試験の最中。



内側に剣士。


外から侵入。



頭の中で、繋がる。


挟まれた形だ。



「……やってくれる」



でも。


考えるのは後だ。



踏み込む。



グリードが前に出る。



ドォンッ!!



大剣が叩き落ちる。


数をまとめて押し返す。


「通すかよ!!」



その横を抜ける。


レオン。


滑るように入る。



一閃。


無駄がない。


一人、崩れる。



止まらない。



前に出る。


ズラす。


刃が触れる。



「――フィネア」



ザッ――



浅い。



でも。


わずかに、ズレる。



そこ。


踏み込む。



「フィネア!!」



ザンッ――!!



今度は入る。


体勢が崩れる。



「合わせろ」


レオンの声。



すぐに来る。



斬る。



グリードが重ねる。



ドォンッ!!



崩れる。



だが――



押し切れない。



奥。


動く。



さっきの連中と違う。


速い。



正確。


踏み込みが、深い。



来る。


受ける。



重い。


弾けない。



ズラせない。



足が止まる。



「……っ」



後ろ。


気配。



リシェル。



間に合っていない。


一歩。


遅い。



刃が入る。



「……やべえ」



動く。


前を外れる。


考える前に。



走る。



間に合わない。


距離が、足りない。



「――っ!!」



リシェルが目を見開く。


刃が迫る。


避けきれない。



「リシェルーっ!!」



その瞬間。



衝撃。



空気が裂ける。



目の前が、弾ける。



敵が吹き飛ぶ。



ドォンッ!!



一瞬。


遅れて、音が来る。



「……は?」



立っている。


その位置に。



「遅い」


短い声。


シン。



その両側。



女剣士。


双剣の男。



リシェルの前に、割り込んでいる。



間一髪。


本当に。


ギリギリだった。



息が、戻らない。


血の気が引く。



「……助かった」


リシェルの声が震える。



女剣士が軽く息を吐く。


「ルー・シャウ」


短く名乗る。



双剣の男が笑う。


「フィオ・グランネル。あとで時間、あります?」



「……は?」


こんなときにかよ。



リシェルが固まる。



少しだけ。


腹が立つ。



「東かと思ってたが」


グリードが言う。


視線は鋭い。



「違う」


シンが言う。


「別だ」



それだけ。



さっきの考えが、ずれる。


内と外。


繋がっていると思った。



でも違う。


ただ、同時に来ているだけだ。



「……偶然かよ」


小さく漏れる。



いや。



違うかもしれない。



でも。


今はどうでもいい。



前を見る。


敵はまだいる。



数も、質も。


足りていない。



だが。


揃った。



レオン。



グリード。



リシェル。



シン。



ルー・シャウ。



フィオ。



そして。



「……やるか」


グリードが笑う。


今度は、本気だ。



レオンが頷く。


言葉はいらない。



空気が揃う。


繋がる。



「……崩す」



踏み込む。



ルーが斬る。


フィオが流す。


シンが押し込む。



その間に、入る。



ズレない。


通る。



戦線が、動く。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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