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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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迷宮のダイイングメッセージ 9

 穴吹芹は気付かずに悩みながら

「確かに三嶋さんは亡くなる前に来たわ。その……私と啓達の仲はどうなんだーとか? 冷やかされただけよ」

 と呟いた。


 それに天加の横にいた哲二が

「あー、やっぱりお二人さんそういう仲で」

 と少しにやつきながら呟いた。


 芹は困ったように

「ええ、まあ」

 と視線を横に動かした。

「それで……啓達と私の結婚祝い先渡しだって」

 と机の上に出していた中の一つを手にした。

「これを頂いたのよ」


 ビスクドールである。


 芹はそれをテーブルの上に置いて

「ほら、夜ちゃんが人形好きだったじゃない? 夜と二人で見て選んだってプレゼントしてくれたのよ」

 と言いながら

「まあ、夜ちゃんの話もあったから気にも留めていなかったわ」

 と人形を振ったものの何の音もなかった。

「別に何もなさそうだけど」


 そう呟きつつもビスクドールの服を脱がし始めた。

 頭は素焼きの陶器のようだが身体は革製のようであった。


 天加は服が服を脱がされたビスクドールを見て

「ビスクドールってこんなのなんだ」

 と呟いた。

 が、芹は笑うと

「まだよ」

 というと胸の辺りから足下まで覆っていた所謂下着を外しかけて手を止めた。


 それに啓達が

「どうした、芹?」

 と聞いた。


 彼女は天加を始めそこにいた全員を見ると

「普通革製のボディには木屑いうか大鋸屑みたいなのを詰め込んでいるの」

 と言い

「だからこういうのはないわ」

 と背中にあったチャックを見せてスッと開けた。


 そこにラップに包まれたUSBメモリが入れられていたのである。


 全員が顔を見合わせた。


 坂本蒼矢は目を細めて

「まさかこんなところに隠していたなんて」

 と告げた。


 全員がUSBを見つめる中で理人が

「中を見た方がいいな」

 と呟いた。


 啓達も頷いて

「芹、パソコンいいか?」

 と告げた。


 彼女は頷くと隣の部屋からノートパソコンを手に姿を見せた。


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