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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
SNS探偵 天馬

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新しい時代の幕開け ENDING

 天埜翔は事件が一通り落ち着くと両親の墓に姿を見せた。

 漸く。

 本当に漸く。

 両親の死の真相が白日の下に明らかになったのだ。


 カヤ土建を通じて流入してくる海外労働者を巡る金に魅せられた人間たちが彼らの犯罪を隠蔽してその利権を守ろうとしていた。


 それに同僚が加わっていたことに気付きその証拠を手に入れただろう両親の口を封じたのだ。


 頭上に青い空が広がり爽やかな風が流れていく。


 翔は両手を合わせると

「父さん、母さん。漸く、真相が明らかになってちゃんと罪を犯した人間が裁かれるようになりました」

 と告げた。


 ただ。

「天加には酷い兄になってしまったけど……」

 言いかけて人の気配に視線を横に向けた。

 

 そこに有明正一と彼が結婚した有明加奈子と天埜天加の姿があった。


 背も伸び中学生らしいしっかりとした顔付きになっていた天加は天埜翔の前に進むと

「……兄さん」

 と微笑んだ。


 あの頃はまだ幼かった。

 父と母の代わりに本当なら見守ってやらなければならなかった。


 だけどそれを自分は放棄した。

 それでも。

 それでも。


 そう考えながら悩む翔に天加は

「ありがとう、兄さん。父さんと母さんの真相を明らかにしてくれて……お疲れ様」

 とあの頃と変わらない笑顔で告げた。


 翔は潤む視界の中で微笑む弟に両手を伸ばすと3年間会うことをしなかった彼を強く強く抱きしめた。

「すまなかった、天加。本当にごめんな」


 有明正一と加奈子もまた笑みを浮かべて二人の前に立ち天埜家の墓に両手を合わせた。


 1年後。


 天埜探偵塾から輩出された探偵チューバ―たちが捜査の第三の目となり活躍するとそれに触発された自称探偵チューバ―たちが多く姿を見せ始めた。


 新しい時代の幕開けであった。


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