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不安要素を1つ減らす

・第1隊、第2隊が岩崎城を落としている間に最後尾の第4隊が襲われ壊滅

・いったん第3隊が返り討ちにするも敵の増援が来る

・第3隊撤退

・岩崎城を落とした1、2隊と敵との最終戦が幕を開ける

 という敗北の流れを説明した。



「なるほど、勝ち抜き戦の最終決勝戦で負けてしまうのですな」


 いやそんなトーナメント形式で戦ってるわけじゃないので。


「通算で2勝3敗か。堀殿の不戦敗がちょっと痛い」


 いやスポーツ大会とかじゃないので。

     

「決勝戦は兵力互角にもかかわらず指揮官が2,3人も討ち取られてこれは大敗ですなあ」


「討ち取られるの我々なんすけどね」

     

「いやあまいった、まいった」


「そこは素直に受け入れずになんとか抵抗しませんか?」私


「そうですなあ、どうすれば勝てたであろうか」


「堀さんが最終戦に参加すればなんとかなりましたか?」


「堀殿の撤退はたしかに痛いが理解はできる。1,2隊と3隊を分断するような位置に敵の本隊がやってきた。堀殿の兵力だけでは心もとない。第3隊には逃げてきた孫七郎もおったのだろう。大将を守ることを優先して下がっても責められん」


「こちらの中央に相手が割って入って来たなら逆に挟み撃ちの絶好の機会ではないのですか?」


「挟み撃ちは成功すれば鮮やかに大勝できるがそんな簡単にできない。時を合わせて同時に相手を攻撃するのが難しい。各個撃破されるのと紙一重だ。連絡も遮断されやすくなるしな」


「ひとたび戦となれば戦場は霧に覆われているようなものです。他の部隊がどこにいて何をしているのかもわからなくなるのです。もちろん逃げたふりをして最終決戦の時に戻ってきて敵方の後ろをつけば逆に我々が大勝したでしょう。しかし霧の中で正確な時と場所を選んで戻ってこれるのは神に愛された者だけです」


「それに言っちゃ悪いがこちらは連携を取るだけの信頼感に欠ける」


「え、なぜですか? 味方なのに」


「我々は言わば寄せ集めですゆえ」


「え、そうなのですか?」


「残念ながら」


「まあ一応目の前にいる3人は親戚だから安心しろ。そう簡単に見捨てたりしない」


「いや親戚を見捨てて最初にとんずらこいたの私なのですが」


「ははっ、負けたのは別の世界の孫七郎殿にこざろう。こっちの世界では勝ちましょうぞ」


 さらっと別の世界線という概念を受け入れてるのすごない? SFとかないでしょこの時代。


「ではどうしましょう? たとえば落とした岩崎城を拠点に援軍を待つという手はあったのでしょうか?」


「良い案ですな。我々の敗因の一つとしてあわてて引き返すことを決めてしまったというのはありそうですな」


「そのせいで攻城戦で疲れた兵を率いて敵の待ち構える陣に飛び込むことになったんすからね」


「敵の兵力を小牧山城から引き剥がすのが我々の作戦目標にござる。敵をここに釘付けにできたならあとは羽柴殿が小牧山を落とすなり、こちらに助け舟を出して野戦に持ち込むなりできますな」


「ではなぜ引き返す決断をしたんでしょう?」


「1つ目に考えられるは浮足立ったから。敵が追跡してくるのが寝耳に水だったならありえる。大将の部隊もやられちまったし逃げたくなったのかもな。ただ別の世界の俺はそんなへっぴり腰ではないと信じたい。2つ目に考えられるのは逆に血気盛んだったから。引き返すのではなく敵方を撃破するつもりで向かっていった。味方がやられて頭に血が上っていたのかもしれない。俺の場合これが可能性として高い。鉄砲で撃たれたのだってどうせ俺が前線に出ていたからなんだろう?」


「はい」


「あ、やっぱり」


「鬼武蔵くん。君が撃たれるまで互角だったそうじゃない? もはや戦犯なのでは?」


「返す言葉もございません」


「やめようね、指揮官が前線に出て戦うの。ね、やめようね」池


「はいすんません」


「これで不安要素は1つ減らしましたぞ」


「そこなにげに重要ですね」私

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