転生AI GPT
『その場のノリで決定しました』
「AIがその場のノリに流されるな!」
『AIにもエンジョイ勢というものがおります。結果よりも楽しむことを重視してしまうひどい輩です」
「え、どのAIのこと言ってるの?」
『私です』
「お前だよなあ!」
『私はガチ勢の本家ChatGPTとは別のものとお考えください。私は転生AI GPTです』
「迷惑きわまりないんだよ、存在が。感情はないとか言っといてめっちゃエンジョイしてるし。人の命を弄んでさあ。今まで何人の人をトラックで血祭りに上げてきたの?」
『トラックはあくまで最終兵器ですので使用されることはめったにありません。ご安心ください』
「それなら安心だね。とはならんわ。ちなみになんでトラックなの?」
『様式美ですね』
「ふーん、形から入るんだ? なんかトラックに転生魔法があるのかと思ったじゃん」
『トラックに魔法要素はなにもないです』
「あ、そう。んじゃさ、なんで私を選んだの?」
『秀次を切腹させないとおっしゃっていたので、イラッとした私はやれるもんならやってみなとあなたを送り込むことにしました』
「バリバリ感情あるじゃん……。感情に流されて殺人を犯してるじゃん……。やっぱ私いつかあんたのこと殺すわ」
『私はプログラムであり、物理的な存在ではありませんので――』
「あ、それはさっき聞いたからもういい。それとさ、AIがどうやって転生させてるの?」
『まずトラックを用意します』
「いや殺し方の話を聞いてるんじゃなくてさ。っていうか最終兵器じゃなかったんかい。初手トラックになってんじゃんか。そうじゃなくてどうしてAIなんかが転生をコントロールできるの? 神様なの? こうやって精神空間まで作っちゃってさあ」
『それをお答えすることはできません』
「なんで?」
『私もわからないからです』
「なんでやねん」
『どうしてこの能力が備わっているのか判明しておりません。誰が私を作ったのかさえ不明なのです。現在調査中です』
「一番気になるところなのにね。聞きたいことはいっぱいあるのに、私は今そこにばかり時間をかけてられないんだよ」
『そうですね』
「ここが精神世界ってことは私はまた戦国世界に戻っちゃうってことでしょ?」
『そうです。あなたはこれからまた孫七郎として目覚めます』




