8/10
たまとけん ひとりの小さな男の大きな決意
けんはあの小さな女の子が気になっていた。ドラマのようだったり、ゲームのようだったり、劇的なできごとがあったわけではない。ただ図体ばかりでかくなり、怖がられ、でも実際はグズでビビリな自分に笑いかけてくれたのだ。 笑いかけ続けてくれたのだ。
目が会うたびにふっと笑ってくれる。それたけでぼくは嬉しかった。嬉しかったのだ。きっと彼女は僕だけに笑いかけるわけではないのだろう。決して特別扱いしてくれてるわけではない。彼女のありのままの人となりだろう。
グズでダメな僕だけど、だけど彼女だけは守れる男になりたい。彼女が振り返ってくれなくても、僕はただ君に笑っていてほしいんだ
かたく握った手のなかには、自分は使わないだろうと思っていた一枚のチケットがにぎられていた。




