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GOD HAND  作者: ホムポム
第7章  愛しの我が子へ
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第104話 魔女


エリー、リア、ダークは

塀の外へと閉め出され閂をかけられる。

来ると言われた方向からは怪物など目視出来ない。


ダークは首筋をポリポリと掻きながら大きなアクビ。

「俺に期待すんなよ?俺は半身の方だから力も残ってないし……あれかな?ボス戦専用のおたすけキャラ的な存在?それとも助言だけするマスコットキャラ的な存在?」


「貴方本当に何言ってますの?一番意味がわかりませんわ……お人形さんお人形さん。起きて」


エリーはダークに侮蔑の言葉を投げ黒髪の人形に

語りかける。

「タイプ03起動……ゴ命令ヲ」


「えぇ…っと……。わたくしと…………。」

エリーは少しばかり考え込む。守るだけで良いのか?

誰を守るのか?自分とリア。ダークは別にどうでも良い。町の人々は?黒髪の人形だけで守れるのか?


数もわからない。

怪物と言う情報しかわからない。

そもそもエリーは怪物を見たことがない。

本で知っているだけ。白痴の知識。


「ダーク。貴方はリアを守ってくださいます?

お人形さんは町の中に入ろうとする怪物を殲滅して。」


「……停滞ノ使用許可ヲ願イマス。」

命令に対して初めて了解以外の言葉を発する黒髪の人形。エリーは少し驚きながらも気にせずに


「停滞?なにかしら?使ってもよろしいですわよ。」

許可を与え。


「停滞使用確認。残存停滞5。

エリスカーティス起動。」


黒髪の人形が姿を消した。


ダークはアクビを止めエリーの左手に目を向ける。

5つの指に指輪がはめられている。

更にその奥深くを見据えるように


「オレの魔法使えるの?遂に俺の時代が来たか……。」

コクコクと感慨に浸るダーク。


「……ジョウロに水を満たす魔法ですわよね?」

エリーはジト目でダークを見る。


「間違ってないけど……オレに説明されてないの?

それはデメリットさえ解消できるなら生物に対しては割と強いよ?」


「……デメリット?ジョウロに水を満たすのにもデメリットがありますの?汲めば済む話ですし大した物では」

「溺れて死ぬ。」


「……は?」

廃墟での焼き直しのようにエリーの思考が止まる。


「その魔法はジョウロを満たす変わりに

肺も満たすんだよ。シングルハートの為の魔法だから

満たされたジョウロを空にするまではエリーはずっと肺に水が貯まったまま。当然エリーは溺れて死ぬ。」


「……使えない魔法ですわね。わたくし魔法って全然知りませんけど、他もこんなに使えませんの?」


ダークは薄い魔導書を開き

「うわっ!?結構使えなくなってるな〜。

オレの魔力切れ近いぞ〜。

ええっと……『対象を変換させて使わせてみるとか?』って書いてるな。」


ダークは本を閉じ虚空へとしまう。

「エリーはそんなことできないだろうかから……」


「汝はエビィルに酷使させすぎ。」


「え?ヒィッ!」

エリーが渇いた叫びをあげた。

目の前僅か2M程離れた場所に生首がポトリと落ちる。


「……場所間違った。是を拾って。エビィル。」

恐る恐る生首を拾い上げる。

片目は潰れ鼻は削ぎ落とされた

生傷絶えない生首


間違いなく廃墟にいた第五悪魔。

「え……エンハンス……わたくし貴方の事あまり好きじゃありませんのよ。その……見た目も含めて……」


あまりと言う言葉をつける辺り自分も甘いと痛感する。

「どう思ってくれても良いけど……是はエビィルの為に……尽くすよ。」



「あれだぞ?エンハンスは結構優しいんだぞ?

ファティマの次に優しい。

ハンスくんならエリーに負担が 

かからないようにしてくれるから。」


ダークは魔導書から闇を噴出させ。

周囲一体を覆う暗黒の夜を具現させる。


「う〜〜ん。空っぽ。あとは頑張ってね〜。」


夜は10秒程で晴れダークは姿を消した。

「え?ダーク?何処へ……まさか……逃げましたの?」


「2位の半身は魔力切れで消滅したよ。ハデに消えたかったんだと思う。……エビィルそのまま……持ってて。」


エンハンスは瞳を閉じ首から血を滴らせる。

エリーの手が温かい血液に触れ。飲み込まれていく。


「これはあんまり長い時間だと

エビィルが疲れちゃうから。

普段の生活での起動は1つだけにしといて。

今回は絶対変換だけ。

普段は痛覚倍増だけで大丈夫だと思うから。」


エリーは生首を掲げながら

「あの……説明してくれます?」


「……馬鹿共が来たよ。すぐにわかるし。

飽きて終わらせたかったら2位の魔法使って。」



ふと目をやると土埃が舞っている。

地響きと共に半裸の緑色の醜い化物達が

一直線に向かって来ていた。

先頭の怪物の一匹が腕を勢いよく振り下ろした。


キラリと太陽に反射されたそれは

弧を描きながら風を切り裂き


反応する間も与えずエリーの頭を容赦無く叩き割った。

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