Ep3
ウルフとガイルは、ケーティ王国を出て歩き続けていた
ウルフ「なあガイル……俺たち、どこに向かってるんだ?」
ガイル「知らねぇよ!」
ウルフ「お前も知らないのかよ!」
ガイル「お前が父親を探すって言うからついてきたんだろ!」
ウルフ「それはそうだけど……」
二人は顔を見合わせ、ため息をついた。
ガイル「とりあえず近くの町に行こうぜ。腹も減ったし」
ウルフ「お前はそればっかりだな」
二人は笑いながら歩き始めた
しばらくすると、大きな城壁に囲まれた町が見えてきた
ウルフ「すげぇ……」
町の中には人間だけではなく、耳の長いエルフ族や、獣の姿をした獣人族など、ウルフが今まで見たことのない種族が暮らしていた
ガイル「世界って広いんだな」
ウルフ「ああ……俺たちが知らない世界が、こんなにあるんだ」
町
の入口へ向かうと、兵士が二人に声をかけてきた
兵士「おい、そこの二人!どこから来た?」
ウルフ「ケーティ王国です」
兵士「ケーティ王国……?」
兵士の視線がウルフの手に向く
そこには、白い炎が小さく揺らめいていた
兵士「……白い炎?」
ウルフ「これが何なのか、俺にも分からないんです」
兵士は険しい顔をした
兵士「その炎を持つ者は、見たことがない。お前はいったい何者だ?」
ウルフ「俺は……」
ウルフは少し黙った
そして答えた
ウルフ「俺は父親を探しているんです」
兵士「父親?」
ウルフ「ああ。俺の本当の父親を」
その瞬間、遠くから巨大な爆発音が響いた
ドォォォン!!
町の外から黒い煙が上がる
兵士「魔族だ!全員、門を閉めろ!」
町中が騒ぎ始める
ガイル「ウルフ!逃げるぞ!」
ウルフ「……いや」
ガイル「は?」
ウルフ「行こう、ガイル」
ガイル「どこへ?」
ウルフ「森だ」
ガイル「馬鹿か!魔族がいるんだぞ!」
ウルフ「もしかしたら、父親の手掛かりがあるかもしれない」
ガイル「……お前は本当に無茶苦茶だな」
ウルフ「嫌なら俺一人で行く」
ガイル「待てよ!俺も行く!」
二人は森へ向かって走り出した
その頃、森の奥では一人の男が二人を見つめていた。
???「……白い炎」
男の目が赤く光る。
???「まさか……あの男の息子か」
その瞬間、ウルフの肩にあるアスタリスクの痣が光り始めた
ウルフ「……ッ!」
ガイル「ウルフ!どうした!?」
ウルフの頭の中に、あの声が響く。
「父を探すのなら……己の過去を知れ」
ウルフ「誰だ!」
声は消えた
ウルフは森の奥を見つめる
ウルフ「……行こう、ガイル」
ガイル「おう」
二人は森の奥へ進んでいった
ウルフの父親探しの旅は、始まったばかりだった




