表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天界からバカンスで降りて来たオレ、冒険者になって世界を満喫します!~バカンス先なのに、何故か後輩がいるのですが~  作者: 夢咲みやと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
25/25

25 ダンジョン内迷路

 基本お昼更新で、余裕が有ったら他の時間も投稿してみます。

 7層はディープワンを倒した後は比較的スムーズに8層への階段を見つけ、階段の途中で休憩を入れる。次は目的の8そうだ。どれくらい探索する事になるか分からないので、シッカリと休憩を入れよう。って言うか、今更気付いたのだが、オレは臨時で入ってるだけなのに、割り込んで仕切ってるみたいになってないか?


「シシリア、次はどうするんだ?」


 今更だが、シシリアに聞いてみる。


「え、センパイが全部やってくれると思ってました」


 丸投げかい。


「確かに、セネカさんが指示してくれるの的確ですし」


「すごく、助かります……」


 パティとウィリスもそれに追従する。そこまで安心されると、逆に心配になって来るな。



 まあ、気を悪くしていないようで、何よりだ。何しろ、彼女たちの方が冒険者としては先輩である。良いとは言われたが、心配になってきたな。


 何しろ、シシリアはちょっとやそっとでは死なないが、地上の民であるパティとウィリスは、オレの指示が間違っていたら怪我で済まない場合が有る。


 責任重大だ。



「8階層はどういうフロアなんだ?」


 皆して固形食糧を咀嚼してシシリアに問うてみると、意外な言葉が返って来た。


「分からないんです」


「分からない? ギルドで調べて来たんだろ?」


「そうなんですけど……階層の雰囲気が行く人によって違うらしいんですよね」


 曰くあるパーティーが行くと洞窟風の迷路だったり、あるパーティーが行くと水路の中だったり。行くまで様相が分からないそうなのだ。

 何と迷惑な。


 オレは固形食糧の最後の一口を放り込むと、考えを巡らせる。


 シシリアは腕輪を探しに来たと言っていた。大きな宝箱に入っているならともかく、敵を倒した拍子に落とす小さい宝箱だと、とにかく敵を倒すしかない。文字通りしらみつぶしだ。

 ーーーーーこりゃ殲滅戦を覚悟しなければいけないな。



 三人に方針を話すと、それぞれが頷いてくれた。彼女らの体力が心配だが、体が鈍っている自分の方も心配である。


 その後は出発するまで体を解したり武器の調子を見たりしていると、意外に早く時間が経っていた。


 さあ、いよいよ8階層だ。


 とんとんと階段を下に降りて行くと、人が3人並べる程度の、狭い通路の、植え込みで出来ている迷路だった。


「木……?」


 木だったら、伐採しながら進んでしまえるんじゃ?


 そう思って槍で掃ってみたが、葉が一瞬散るものの、すぐに戻ってしまった。自己修復機能付きらしい。試しにウィリスに火魔法を唱えさせたが、燃え上がる事もなかった。木を登るとしても幹は細い上に密集しており、上を見上げても木のてっぺんも見えない。オレの腿くらいの太さなのに、自重を支えられているらしい。


 大きさを普通にしてみれば、王城の庭園にある植え込みの迷路のようなのだが、規模が違い過ぎる。


 しかし、マッピングは簡単そうだ。


「オレはマッピングしながら進むから、各自、警戒してくれ」


 それを聞いて、三者三様に頷く。



 

 そこは、まさしく樹木で出来た迷路だった。翼が出せれば、上から見る事が出来たのかも知れなかったが、そうもいかない。


「もどかしいですねー」


 後ろを見ると、シシリアが少し憂鬱に言う。多分考えてたことは同じだったのだろう。


「冒険者になるって意外に制約が有るんだな。自分、よく続けられてるな」


「へへっ、シシリアちゃんは天才なので!」


 さっきの表情とは一転、ウィンクしながらピースサインをしてきた。オレは一気に白けてしまい、マッピングのメモ帳でシシリアの頭に軽く「ぽん」と乗せる。


 

 こんな茂みで、どこから敵が出てくるんだ?

 それがフラグになったのか、全長1メートルくらいの赤い蛇が茂みの下から出て来た。人間には高さ的に越えていけないが、背の低い動物なら通れるみたいだ。狭い隙間から潜る様に這い出て来た。


 

 しかし、足の無いモンスターなど、恐怖の対象にならない。


「ウィリス、サーチ!」


「は、はい、『サーチ』!

 ・スピネルスネーク レベル11

 口から毒の付いた棘を飛ばしてきて、弱点は炎です!」


「付与魔法頼む!」


 ここまで階層を潜ってくると息も合ってくると言う物で、スピネルスネークが口を開けて毒の棘を飛ばすであろう”ため”を作った時に、左右にステップをして躱した。棘は誰も居ない所へ跳び、そのまま消える。連続では飛ばせないらしく、一回口を閉じた所でオレ達は姿勢を低くして接近し、首の根元を切り込んだ。


 そこをスピネルスネークは後退する事で避け、うねりながらパティの方へ向かった。当然背後に隙が出来るので、槍で後頭部を突く。ヤツは一瞬、脳震盪を起こしたかのようにくらりとしたが、今度は足元を這って、シシリアとウィリスの方へ向かう。


「ファ、ファイアー! ファイアー!! ファイアー!!!」


 パニックになったウィリスは、こちらまで燃えそうな程の火力で魔法をかける。スピネルスネークは炎で相当なダメージを追ったようで、焦げ臭い臭いが漂ってくる。


 悔しいのが、良い匂いな事だ。蛇の肉は鶏肉に似てるって言うしな……流石に毒を持っている蛇など、食いたいとは思わないが。


「ウィリスちゃんって、パニックになりながらも、ちゃんとやるんですよねぇ」


 シシリアはそう呟くと、弓をキリリと構えて火魔法の付与された矢を、蛇の眉間目掛けて放った。


 カーーーーン!!


 木をぶつけたような音が響き渡る。オレからは見えなかったのだが、計算通りに当たったのだろう。


「パティ、今だぞ!」


「はい!」


 ダッシュしてスピネルスネークの所へ行くと、振りかぶって、その首を薙ぐ。

 そこからプスプスと火が広がり、首の首は切断された。


 体はまだピクピクしているが、本体は死んでいる。ふうと胸をなでおろしていると、ウィリスの声が響いた。


「わわっ! うご、動いてる! ファイアー!ファーアー!! ファイアー!!!」


「もう死んでるから大丈夫だって!!」


 横に居たシシリアがバックハグして、混乱しているウィリスを宥める。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 シシリアがパニックになった以外は割と順調だったな。

 しかし、次にまた蛇が出た時は、オレ達まで燃やされそうだなあ。

宜しければ星やブクマなどお願いして宜しいでしょうか。

やる気の糧になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ