救出作戦
次の日
「優!出来たぞ!」
ガクが持ってきたのはサバナフイッシュの肝から作った傷薬
「朝早ぇよ!何時だと思ってんだ!」
外を見るとまだ太陽が上がってない
「ガッハッハ、徹夜の俺にそう言うな!さっさと寝たいんだ!残念だが見送りは出来そうにない!」
「そうか…ありがとよ!」
「おう!」
「じゃあな!」
ガクはフラフラな足取りで家に帰る
昨日は飲みすぎてそのまま寝たらしく、ミユ、ヒスイ、アシュ、ラガン、白は俺の周りで寝ている
「あれ?銀とルナは?」
どれだけ見回しても姿がない
「おい!優!」
後ろから来るのは…
「サイン?なにその格好?」
「かっ母さんに無理矢理着せられて……」
ラクホォを乗り回してた時の男物の服ではなく
ワンピースを着ていた
「そっそれより!ルナをみなかったか!?」
「俺も探している所だ」
「私の部屋で犬と寝てたんだがいないんだ」
嫌な予感がする
「白!」
「なっなっなっ!なんじゃ!」
「銀とルナの気配はあるか!」
「なっ?……………ないのじゃ………」
「ちっ!全員を起こせ!ルナが拐われた!」
「なんじゃと!?」
白は皆を踏みつけて起こす
俺はサインに井戸水を持ってきてもらい、全員の顔に掛ける
「「「「なにすんだ!!」」」」
「ルナが拐われた!」
「馬鹿な!昨日の奴らはまだ茂みの奥に!」
ヒスイと俺が茂みの奥に向かうが
「………殺られてる」
「こっちが囮か!」
全員首がなかった……
「ちくしょう!私が油断したから!」
「ヒスイ!いいから準備だ!銀がいるんだ、大丈夫に決まってる!」
「あっああ!急ごう!」
「サイン!すまねぇがお別れだ!」
「気を付けていけ!ガンミュウム王国にはこの茂みを抜けるのが速いが、ゴブリンが多いからな!」
俺達は全速力でガンミュウム王国を目指す
茂みを突き進む俺達にゴブリンが群れる
「邪魔だぁぁぁ!」
「ヒスイ!アシュ!ラガン!戦い方が雑すぎる」
「ここのままじゃ、体力切れるで!」
「聞こえてないな………ミユ、前方に思いっきりでかいの一発頼む」
「任せてや!桜風・一本桜!」
茂みの端まで一本の道が出来る
「ミユはヒスイ!白はアシュを頼む」
それぞれ暴走する三人を掴み走る
「馬鹿が!慌てすぎだ!」
「でも!ルナ様が!」
「だーかーらー、落ち着けって言ってんだろ!白!」
「もう、銀の気配は分かるのじゃ!」
「白と銀はお互いの場所ぐらいすぐ探知出来る」
「ガンミュウム王国はもうすぐだ!後は殴り込むだけなんだからここで無駄な体力使うなよ!」
「………分かった」
「なら、自分達で走れ!重いんだよラガン!」
「おっおう、すまん」
俺達は三人を投げる
「もっと静かにおろしてくれませんかね?」
「そうだぞ!」
「いいから走れ!見えて来たぞ!」
ガンミュウム王国の門をギルドカードを見せて通る
「白!小さくなれ!」
「遅くなるのじゃ!」
「ここで騒ぎが起こると進めなくなる!」
犬のサイズになった白を追いかけて進む
やがて大きな家が見えてきた
「あの家じゃ!」
「優!私達は裏から逃げ道を塞いで行く!優達は正面から行け!」
ヒスイ達が裏道に入っていく
家の門番と話す
「アスライに会わせろ!」
「主はここにはおらん」
「いるのは分かってんだ!さっさと門を開けろ!」
「主はここにはおらんと言っている」
「あぁ~鬱陶しい!強行突破や!」
ミユが門を蹴破る
「しっ侵入者だ!」
ぞろぞろとアスライが雇っている兵隊が 出てくる
「っち!やるしかねぇか!」
「おっしゃ!暴れるで!」
「姿を戻すのじゃ!」
俺達は出来るだけ派手に暴れる
アスライの家・地下
「んっん~、あれここどこ?」
「ルナ、俺達は拐われた様だ」
「なら、銀ちゃん助けてよ」
「数が多すぎた、それにサインが近くにいたからな」
「まさか…アスライは本当に」
「誰か来るぞ」
カツンッカツンッ
「お目覚めですか?王女?」
「やっぱりアスライ…あなたがどうして?」
「分からないのですか?流石は箱入り王女だ。あなたは私の人生をメチャクチャにしたのですよ?」
「………先日のことなら本来打ち首でもいい失態よ」
「……一級貴族から三級貴族に落とされることは死ぬより厳しいんですよ!」
「なっ!」
「豪華な生活は一瞬にして無くなり、この家の家具もほとんど売り払った!息子も今までいた派閥から弾き出された!分かりますか!?あなたと国王は死ぬより厳しい罰を私達に寄越したのです!」
「それで?私を拐ってどうするの?」
「……一級貴族に戻してもらいます、元の生活がしたいだけなんですよ私は…」
「無理だと言ったら?」
「あなたには死ぬより辛い人生をこの先送ってもらいます」
「……残念だわ…」
「何が!?」
「父はあなたが這い上がって来ると信じてたのよ!今回の失態も国を思うあまりやり過ぎただけなのを知っているわ!あなたが一番父のそばにいて分からないの!」
「…………」
「父の亡き兄を覚えてるでしょう?叔父が病で死んで父は国王なった、でも周りからは非難の目で見られて苦しんでた!そんな父を支えてきたあなたなら!なんで分からないの!?」
「黙れ!!!」
「数年の平和で箱入りになったのはあなたじゃない!」
「くっ!こいつを殺せ!」
ドン、ドドーン
突然の地鳴り
「なんだ!」
「侵入者です!Sランクの冒険者!聖炎と桜姫です!」
「もう気付かれたのか!?」
「銀ちゃん!」
「ああ!」
銀が元の姿に戻る
グルルルルルルル
「ひぃ!」
「なんだ!こいつは!」
「にっ逃げろ!」
アスライの近衛兵は逃げ出すがその途中で倒れる
「ルナ様!ご無事ですか!」
「ヒスイ!アシュ!ラガン!待ってたわよ!」
三人はアスライに近づく
「おっお前達は!?なぜルナソン女王といる!こいつを殺せと…」
「我々はルナ様の護衛、ヒスイです」
「同じく、アシュ」
「ラガンだ!」
ヒスイがアスライに短剣を向ける
「ヒスイ!殺しちゃ駄目!」
「っ!!」
ヒスイはアスライの腹を殴る
「くっ……」
アスライは倒れる
「アスライは父に任せるわ」
「……ルナ様がそう言うなら」
ドドーン、ドドーン
「えっと、優達を止めないとここが崩れそうですよ?」
「そうね!さあ!戻りましょう!」
「「「はい!」」
俺達はガンミュウム王国の城にいた
「今回は本当に迷惑をかけた!」
「いいよデュエス、俺達がしっかり守れなかった、本当にすまない」
「いや!こちらから我が儘をいったのだ!」
「いやいや!一度受けた依頼です」
「いやいやいや!無責任に娘を預けた私が!」
「お父さんも優も!うるさい!今回のは全部私の責任でいいって言ってるでしょ!」
ルナが扉を蹴飛ばして入ってくる
「ルナ……お前旅をさせて荒くなったか?」
「あら?私は私よ」
「そっそうか…」
ルナの後ろにはヒスイ達が護衛の服装で入ってくる
「似合うじゃないか」
「顔は笑うのを我慢してるのだが?」
「くっ……似合わん………」
「おい、ミユ……」
「うっ…もういい」
「お前達がルナの護衛か?」
「はい、ヒスイと言います」
「アシュと申します」
「ラガンです」
「旅路では娘が迷惑をかけた。礼を言う」
「「「!!」」」
国王が頭を下げるなんてな…
「なら俺達は行くよ、じゃあな!」
「優にミユに白に銀ちゃん!ありがと」
「また、この国に来い!」
「次はどこ行く?」
「んーどうしよっか?」
(優さん!ミユさん!)
「………光の神か」
(風の神が…暴れだしました!)
「はぁ!?なんで!?」
(私がちょーと無理矢理起こしたら…)
「神って子供なのか!」
(いいから急いで下さい!人間に被害が出る前に!)
「行き先決まったな、優」
「よし!行くぞ!」




