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帝国に裏切られた最強魔導士は、異界の銃で反逆する  作者: Wahrheit2026


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第69話 マリエッタ、敵国ルースへの潜入を決意す!

お読みいただきありがとうございます。


応援してくださる皆様のおかげでもうすぐ10万字に達する見込みとなっております。


よろしければ評価、ブックマーク、ポイントをよろしくお願いいたします。

アポログラス首都ジェラード。


官公庁が近い商業地区に一つの石造りの立派な建物があった。


“アンサルド貿易商社”


表に掲げられた立派な札。


その中でマリエッタが立派な執事の服装に身を包んだ人物と話をしていた。

年齢は60代前半くらい。

立派な口髭と鋭い眼光は年齢を感じさせない精悍さを発している。

だが、マリエッタを前に彼は困惑気味だ。


「お嬢様、いくら何でもそれは危険すぎます!ブルーメントリット侯爵が何と思われるか……」


「父上はご心配されることは承知の上です。けれどエリカがカーツの白い魔女にさらわれた以上、私は彼女を奪還しに行くわ!」


「しかし、よりによってカーツの首都ルースにご潜入されるなどと……。言うまでもなくカーツは我が帝国と戦争中の国ですぞ!いくらマリエッタお嬢様が卓越した魔法力をお持ちの方とはいえ無謀すぎます!」

「我がブルーメントリット家の情報部と言えども敵国カーツ内部への浸透は十分にできておりません。もしルースに潜入されてもここアポログラスのようにはサポートはできません。お考え直し下さい!」


「エルンスト、心配は無用よ。ブルーメントリット家は戦いの中でこの地位を勝ち取ってきた一族。この度の出来事は私が将来当主を受け継ぐための試練なんだわ!」


「……そこまで申し上げられますなら何も申すことはございません。ブルーメントリット家の伝統に従い、己の道を自ら切り開きなされ。ですがカーツ領内では我々も極めて限られた支援しかできませんぞ!覚悟はおありなのですか!?」


たしかにエルンストの懸念ももっともだ。


カーツは魔法力などで我が帝国に劣る存在でありながら、他種族を味方に引き入れて我が軍の裏をかく情報工作で我々と対等に張り合っている存在。


私が第一級魔導士でも単独の潜入は危険だ。

だが、我がブルーメントリット家は幾多の困難を乗り越えてここに至った経緯がある。


古くは時の皇帝が戦場で危機に立った時、しんがりの役を買って出て敵の大群を食い止めた。


我がブルーメントリット家は代々武勲で帝国貴族の地位を勝ち取ってきた誇りある家系だ。


そういえばエリカのこれも役に立ちそう。


私はエリカが異世界から召喚した銃と呼ばれる弓矢をさらに強力にした武器にひそかに興味をもった。

故にエリカに内緒で隠れ家を去るときにいくつかこっそり自分の魔法箱に入れたのだ。


もちろんエリカが銃と同時に召喚したという異世界の謎の物語も。


その物語は密かに読んだが、まあ面白いのなんのこと!


貴族としてお行儀よく生きることを叩き込まれてきた私にはまさにやってみたかったことが丸ごと書かれてるのに笑い転げた。


しかも今はカーツとは戦争中だし、レンゲンカンプはわが家が権力をとる上で明らかに邪魔だし、エリカのもたらしてくれたこの物語はわが家と私の野望を達成するために大いに役立つ!


そう思うとマリエッタは傍らの机の上にポーチの中から小型の魔法箱を取り出した。

解除魔法を念じた。

すると魔法箱はかなり大きな宝箱くらいの大きさになった。

重厚感のあるふたを開ける。



中には隠れ家を引き払う際、エリカにひそかに無断でくすね……ではなく資料として預かった異世界からの武器の数々があった。


それらを机の上にひとつずつ取り出しては置いていく。



無論、発射する弾薬という名称の矢のような金属も大量に置いていく。

あらかじめ教本と思われる説明書を読んでおいたのでこの銃と呼ばれる武器の細部の名称もある程度頭に入っている。

弩などよりはるかに進化した武器だ。



「おっ、お嬢様、一体これらは……?」

異形の物体が机の上に並べられていく光景にブルーメントリット家・情報執事エルンストは驚愕の表情を隠せない。


マリエッタはニヤニヤ口元に笑みを浮かべながら答える。

「エリカが絶望に打ち勝つために異世界から呼び寄せた起死回生の武器よ!これを私も使うの!」


それらエリカの召喚した物の中からひそかに拝借した物は調べると次のような名称だった。

エリカにバレるとまずいからあまり大量には持ち出せなかった。

けれどあらかじめ確保しておいて幸いだったというか、この銃とか言う異世界の武器類は魔法力をほとんど失ったエリカがこれらで鬼神のごとき勢いで外道魔女やモンスター、重装騎兵を防御魔法を貫通しながら血祭りにあげていく光景をまざまざと見せつけられるにつれ、エリカのラグナロク鋼のことは抜きにしてもやはり関心を持たずにはいられない。


密かにぬす……ゲフンゲフン、確保しておいた銃のリストを魔法で目の前に表示する。


・CZ P10(9mmパラベラム)

・P38(1941製造 9mmパラベラム エリカが同時に召喚した本によるとナチスという異世界の国家が大量殺戮に使用した銃らしい)

・S&W M686(357マグナム)

・M240G(7.62mm×51NATO FN MAGという連続で発射できる機関銃という武器の派生型らしい)

・モスバーグ590A1(12ゲージという他とは違う筒の様な弾薬を使う。中に多くの鉛の粒が入っているらしい。先端に槍のようなナイフを取り付けられるようだ)

・CZ BREN2 (5.56mm×45SS NATO アサルトライフという連発ができて、機関銃よりも軽くて持ち運びがしやすい感じ)

・CZ グレネードランチャー(40×46NATO この銃は通常の固い矢のような金属の弾を放つのではなく、目標に当たると爆裂魔法のように爆発する大きな弾を発射するらしい。オークの連中が使っている黒色火薬の火槍玉にやや似ている。BREN2という銃に取り付けられるようだ。これ単独でも使用できるらしい)


いかにも危険な匂いのする武器。

行ったことすらないのに異世界の過酷さを感じ取れるそれは私の血をたぎらせる。


とまあ、今回はかなり危険な戦いになりそうだけど、こういう時はとにかく燃える。



怖くないかと言えばウソになる。


戦い慣れはしているとはいえカーツの首都、つまり敵国のど真ん中へ単独突っ込んでいくとかバカと言われても当然だろう。


だが、私の体に流れる祖先の血が騒ぐ!


あらゆる危機を奇跡を起こして潜り抜けてきた気高き血が騒ぐ!!!



燃えちゃう!!!!!


こういう展開を私は待っていたのよ!!!!!!


とてつもない武勲を挙げるチャンスを!!!


さあ待っていてエリカ!


必ず助けるから!


マリエッタはアンサルド貿易商社の建物から勢いよく飛び出すと、必要なアイテムを買いそろえるためにジェラードの商業地区へと向かった。


装備やアイテムがそろい次第、変装の上で目指すは敵国カーツ共和国首都ルース!


執筆の励みになりますのでよろしければブクマをよろしくお願いいたします。

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