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魔導士の血は魔女が拭く!  作者: Wahrheit2026


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第4話 魔導士の教育課程

この世界には魔法を使う人種が2つ存在する。



魔導士と魔女である。



魔法がある世界だからと言って誰でも自由にそれを使えるわけではない。


生まれながらの素質に加えて過酷な修行をパスしなければ基礎的な魔法はおろか魔力を発現させることすらできない。


我流で魔力を発現させて使おうとして魔力が己の体に逆流する現象を起こし、爆死する者が後を絶たない(魔法嫌いな者、口が悪い者はそれを“糞詰まり”と呼ぶ)。


故に、ヴァールハイト魔導帝国では幼少期の義務教育期間から何度もスクリーニングを受け魔法を使う者としての適性が検査される。


そこではほぼ8割以上が不適合者とされて魔法を使う道をあきらめる。


そこで適性を認められた者たちの中でさらに高度な選抜課程をパスした者は帝国から公式に免状を発行されて魔法を使う者として認められ、晴れて高度な魔法を使えるようになる。


魔導帝国から公式に認められた魔法使いを魔導士と呼ばれる。


魔導士は厳格な階級が定められ、出身母体も大きく分けて3つに分かれる。



一つ目は魔導兵学校。


二つ目は大学内魔導士選抜課程。


三つ目は魔導士候補生学校。



その他に、魔導士の中でも主に技術方面の魔法を専門に扱うエンジニア系の魔女を育てる帝国軍魔導学生の制度があるが、帝国内のトップクラスの大学のさらにトップ級の優秀者でなければ志願することすらできない理系の特殊な課程なので通常、魔導士を目指す者たちは先ほど挙げた3つのどれかをそれぞれの進路の状況等によって志願する。


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一つ目の魔導兵学校は文字通り魔導士の本流だ。


義務教育卒業後の未成年のうちに厳しい選抜試験を受けて合格することは当然として、帝国内の有力者の推薦がなければ入学を許可されない。

さらにこの選抜試験の中には通常では何十年もの修行を経なければ習得できないハイクラスの魔法を使いこなすことが要求される。

要は、筆記試験や体力試験等をパスできる知力、体力、精神力、有力者の推薦という上流階級とのコネ、そして“生まれ持ったたぐいまれな素質”を兼ね備えていなければ門をくぐることすらできない超狭き空間である。


帝国全土から選りすぐりのエリートの卵が集まってくるここは建前上は男女共学だが、魔法の素質は女子に有利とされるため、男女比は圧倒的に少女が目立つ。


また、推薦という特殊な要素が加点されるため、入学者は身分、財力ともに高い帝国貴族出身者が圧倒的に多く、一種の閉鎖的ギルドを形成しているとして陰で批判する者たちも多い。


教わる魔法は攻撃、回復、補助、その他を問わず帝国伝来の正統派の魔法が多いが、外来の魔法でも権威ある魔導士が創造・開発したものを積極的に導入している。


一方、主流派ではない魔導士や在野の魔女などが開発した非主流の魔法、正統派から外れたひねりを入れた魔法は外法として忌む傾向が強い。


というのも、この世界には以上のような正規のルートで魔法を使う職業を目指す人間の他に、本来は禁止されている我流で魔力を使いこなす存在がいるのだ。

そういったはぐれ者たちは我流で魔法を使う輩だけではなく、もとは正規の課程を経ているが何らかの理由により公式の場から魔導士の資格をはく奪された者たちも少なからずいる。


人々はそんなはぐれ者たちを魔導士と区別して“魔女”と呼んだ。


兵学校出身者は帝国内においてその権威は絶対といっていいほど高く、国防全般を担うのみならず帝国の政界や経済界などへも多くの人材を輩出する化け物の集まりである。


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二つ目は大学内魔導士選抜課程は帝国内に点在する高等教育機関の大学内に設置された魔導士課程だ。


優秀でも推薦などのコネが得られなかった者、幼少期に不適格とされた者でも後天的に魔力を使いこなす素質が開花した者、大学での魔力開発実験で素質を身につけることに成功した者などが大学で自分の専攻を取りつつ魔導士としての専門教育を受けて卒業と同時に魔導士に任官する制度である。


年齢は大学生とあって兵学校より高い傾向があり、しかし、社会的な知見は高い者が多く、魔法だけでなく幅広く視野を持った点は純粋培養の兵学校出身者より評価する一般市民も多い。


ただ、大学生のみならずエリカのように何らかの事情で兵学校の推薦を受けられなかった優秀な人材が入るパターンもある(エリカは飛び級入学である)。


基本的にアカデミックな勉強を積み、市民感覚を持っている魔導士が圧倒的に多く、出身階層も大多数を占める平民出身者が多い。また、兵学校出身者が異端として嫌う外部の主流派ではない魔導士や在野の魔女などが開発した非主流の魔法、正統派から外れたひねりを入れた魔法も優秀で有意なものと認めれば偏見なく取り入れる傾向が強い(ただし、本当の外法と呼ばれる禁忌の呪術は兵学校出身者と同様に嫌う)。


そのため、帝国貴族出身者が大多数を占める兵学校出身者から記章の赤い宝玉にちなんでアカと裏で蔑称されることがある。


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三つ目は魔導士候補生学校。

本校は大卒者やそれに準ずる人材の中で魔導士としての資質が認められた者たちが入学する士官候補生学校である。大学時代に大学内魔導士選抜課程に入らなかった者、後天的に魔導士としての資質が認められた者、帝国軍の魔導士関係の職に就くために外部の文理双方の高度技術者・資格保有者などが最低限の魔導士としての資質を身につけさせるために機能している(前2者と比較して、本校は最も外様扱いされることがあり、個人の資質によるが出世は限定的にしか見込めない傾向が強い。帝国貴族出身者が多い兵学校出身者からは記章の宝玉が緑色のため、ミドリと蔑む者もいる)。

前2者と比較して人材の幅が広く、大学内魔導士選抜課程と同様に市民感覚を持った人材がいる一方、中には前2者が忌み嫌う異端や呪術系統の研究を好む者も少数いると噂される。


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4つ目の帝国魔導学生は前3者とは違い、主に魔導技術のエンジニアコースである。

古代に伝承が途絶えた魔法や、新たなる魔法を開発する魔導エンジニアを育成する過程で、大学や大学院の在学者の中から特に資質のある者を選んで選抜教育される。

技術に国境や身分階級の区別はない、という意識が強く、帝国貴族出身者、平民出身者、その他階層出身者いずれもが比較的良好な中でいる稀有な存在であるが、当然相当な実力が要求されるエリートのため、入学難易度は非常に高い。

前3者に比べて超然として世の中を見る者が多く、政治には基本無関心。プライドは兵学校出身者に匹敵するほど高く、技術者として倫理観は極めて強く、外法、呪術への嫌悪・拒否感は4つの学校出身者の中で実は最も強い。


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なお、公式に魔法を使う魔導士として認められていないにもかかわらず、魔法を使う者は例外なく魔女と呼ばれ、重罪犯としてヴァールハイトでは厳しい取り締まりの対象となっている。



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