報復
ミウは、ダイゼンの街で夜になるのを待った。
今晩は、海に会えると同時に
報いを受けさせることも出来るのだ。
ミウは、夜が待ち遠しくて仕方が無かった。
そして、夜になり、ミウは動いた。
「ダークミスト」
ミウは街中を闇の霧で包み、領主の屋敷以外を眠りにつかせた。
「おい、貴様、わらわを案内するのじゃ」
「・・はい」
ニールセンに屋敷の中まで案内をさせた。
屋敷に入ると、使用人や護衛の兵士達がいた。
「ニールセン、なにをしているんだ」
「・・・・・」
「貴様はいらん」
ミウの一撃で兵士は倒れた。
それからも、主の間に行くまでの間に、立ち塞がった者は悉く倒れた。
主の間に着く手前でオニキスが現れた。
オニキスは、今だに何が起こっているのか、状況が理解できずにいた。
「貴様は・・・ニールセン、何故、そいつを連れているのだ」
「フッワハハハハ、面白いのぅ、誠に愉快じゃ」
ミウは、オニキスの所まで行き、笑顔のまま、片足を切り飛ばした。
「ぎゃぁぁぁ!!!」
ミウは、叫び声を上げるオニキスの首根っこを掴み、主の間まで引き摺って行った。
主の間のドアを開け、ナハマと対峙した。
「久しいのぅ、愚息の父よ。
わらわの事を探していたようじゃから
こちらから出向いてやったぞ」
「何を言っている。私はそのような命令は出していない」
「そうか、だが、この者は違うようじゃぞ」
「え?」
「何せ、わらわをここまで案内したのは、こ奴の子飼いじゃ」
「オニキス!なにをした!!」
オニキスは、痛さで泣きながら蹲っていた。
「答えるのだ!オニキス!」
オニキスは答えられなかった。
「まぁ良い、次は貴様じゃ」
ミウはナハマを睨んだ。
「貴様はどういうつもりじゃ、海を牢に閉じ込めておきながら
あ奴にはお咎めもなく、のうのうと街で遊んでおるではないか」
「え?」
ナハマにとっては、すべて寝耳に水であった。
「答えよ!」
「私は・・・・」
ナハマはもう、庇えないと判断をした。
「すまない、私の不行き届きだ」
「ふむ、非を認めたか。で、どうするのじゃ」
「まずは彼を牢から出そう」
ナハマは、ミウを地下牢に案内した。
そこには、食事も与えられていなかったせいで
ガリガリにやせ細り、自力で立つことの出来なくなった海がいた。
「うみぃぃぃぃぃ!!」
ミウは叫んだ。
目の前には、会いたかった海がいるのだが
その海の惨状を目の当たりにし、言葉に詰まり、視界がぼやけていった。
だが、海はミウの声が聞こえたのか、ゆっくりと目を開いた。
「やぁ・・・・・ミウ・・・会いたかった・・」
ミウは駆け寄り、海を抱きしめた。
「おい!これはどういう事じゃ!」
ナハマは茫然とした。
兵には、食事はきちんと与えるように、伝えていたにも拘らず、
目の前の海は、食事を与えられていない事は、一目瞭然だった。
牢を監視していた為に、ミウに殺されていなかった兵士は
怯えながら答えた。
「すいません、ナハマ様。
オニキス様の命令で食事を与えるなと言われてました」
「ほう、ここまでじゃのぅ」
ミウは兵士を睨むと同時に首を刎ねた。
「おい!貴様、この始末、どうつけるのじゃ」
ナハマには、もう言い返す事が出来なかった。
「まぁ良い、今は水と食べ物を与えるのが先じゃ
貴様も付いて来い」
ミウは、そう言うと血で汚れていない部屋に海を寝かせ、
アイテムボックスから、飲み物と食糧を出し、ゆっくりと海に与えた。
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