↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第二話

意外なことに一番冷静なのはあたしだった。


あたしは勇者、幼い彼女が大好きだったはずのに。


あたしには怒りもなく諦念だけだった。


あぁ、やっぱりこうなったか。


最初に思いついた言葉がそれだった。


魔族に滅ぼされつつある人類。


そんな中人類の希望が魔族を擁護しようとしたら。


結果がこれだ。


幼い彼女は人類に期待しすぎていたのかもしれない。


きっと幼い彼女は、薄汚い人類が幼い彼女と同じように綺麗なものだと勘違いしていたんだと思う。


処刑されるその時まで信じていたんだと思う。



次に意外だったのは聖女だ。


全ての人類を愛しているように振る舞っていた彼女はいなくなった。


自らの宗教的権威を使いこの国を魔族に味方する人類の敵に定めた。


宗教国家と人類同士の戦争が始まった。


聖女は朝も夜なく人を修理して戦わせた。


この国はもう滅ぶ寸前だ、他ならぬ人の手で。




魔術師はいなくなっていた。


何もかも嫌になったのかもしれない。


あたしも同じ気持ちだ。


あたしはただ見ていた。


国の滅ぶ様を。


あたしはただ見ていた。


人の醜さを。


あたしは思い出していた。


幼い彼女を。


あたしの、あたしたちの勇者がこんなことを望むわけがない。




怒りに支配されつつもあたしは無力だ。


あたしにできることなんて何もない。





そんなあたしの前に突然魔王が現れ、こう言った。


「人類を滅ぼせ。そうすればお前の願いを一つだけ叶えてやる。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。