表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/220

第67話:ケモノと少女

 こんばんわ、アイラです。

 ブリミールがケモノになり街で暴れ、ソレをボクが斬り、グリーデザイアとか言う神話からも存在を抹消されたらしい謎の種族の存在が発覚した夜。

 ボクは今後のナイト・ウルフの扱いや今日の騒動のことを相談するため、邸で寝る日の夜だけれど、城に侵入した。

 そこですぐにジークが見つかればよかったんだけれど、どういうわけか私室にも、塔の部屋にもジークは居らず。

 塔の部屋にはまだ戻ってきそうだったので一度はそこで待ってみることにしたのだけれど、待てども待てどもジークは戻ってこない、そこでしびれをきらせたボクは、ジークがいるであろう国王専用小浴室に転移をしたのだった。


---

 暗転を抜けるとそこは扉の前だった。

 今のボクは国王専用の小浴室は内部まで入ったことが無いけれど、浴室前の脱衣部屋、ここまでなら前世で入ったことがある。

 なのでまずはその脱衣所に跳躍した。

 案の定浴室には灯りがともっており、脱衣所にはジークのものと思われる服とメイドの服があった。

 たぶん湯の世話をするメイドと一緒に入っているんだろうと思い浴室の内部の気配を探るとやはり、二人分の気配があり、二人の人間は近い距離にいるのがわかった。

 おそらく体を洗わせているのだろうけれど、ちょっと時間がかかりすぎ・・・ここはちょっと脅かしてやろうと思って浴室の中に入っていく。

 ボクは隠形状態なので、声でも出さない限りそうそう気付かれないだろうと思い中に入っていくと、確かにメイドがジークの世話をしていた。

 メイドというか、エイラの母ノイシュだけれど・・・世話は世話でも下の世話だけれど・・・。


「っぁ!?」

 そしてそういうこと・・・・・・を想定していなかったボクは声を出さなければバレないと思っていたのに、知っている人同士の艶事に息を漏らしてしまった。

「な!アイラ!?」

「アイラ様!?」


 声を出してしまったことで、ボクの存在はバレた。

 あわてて手を離すノイシュに急いで湯船に入るジーク、ボクもあわてて後ろを向く。

 ノイシュは湯浴みの世話の服ではなく、裸であった。

「ご、ごめんなさい、今日の事件についてお話を伺おうと思ってきたんですが、おじい様のお部屋で40分ばかり待っていたんですが、戻ってくる様子が無かったので・・・本当にごめんなさい!覗こうとかそういうのじゃないんです。」

 まくし立てる様に言い訳をするボク、コレな話しも明日にしておけばよかった。

 よりにもよってこんなことになるだなんて、気まずいというレベルではない・・・。


 確かにエイラの胤がジークのものだというのなら、今もそういう関係にあっておかしくないのだ。

 娘がいるとはいえノイシュはまだ20台後半、結婚適齢期が12~20と早いイシュタルトでも十分に女盛りといえる年齢だし、珍しい方である銀髪が有能さもあいまってとても神秘的だ。

 でもだからって、その最中を目撃してしまうのはちょっと・・・エイラはメイドではなるけれど個人的には親友の様にも思っているので、親友の母と自分の祖父の逢瀬を見てしまった様な気分になる、エイラから見れば両親なのだけれど。


「塔の部屋で待ってますから!」

 それだけ言い残してボクは浴室から逃げだした。


---

 それから10分ほど経って・・・。

 ジークとノイシュが二人して塔の部屋まで戻ってきた。

 ノイシュは普段こんなところまでやってこないのだけれど、さっきの件があるからか一緒にやってきた様だ。

 正直ちょっと顔を合わせ辛い、けれどもここには逃げ場が無いので向かい合う。

 そして何事も無かったかの様に二人を出迎えた。

「お待ちしてましたおじい様、ノイシュ」


「てっきり、部屋の前で待っているかと思うたのじゃが、部屋の中にいて驚いたな。」

 ジークの第一声は施錠されているはずの部屋にボクがいたことに対する驚きの声、そしてほとんど同時に、普段なら主人の言葉に言葉を重ねる様なことはしないノイシュが頭を下げながら叫ぶ様に謝る。

「アイラ様申し訳ございません、先ほどは見苦しい姿をお見せしてしまいました。」

 あわてて身支度を完璧にしないままやってきたのだろう、エイラにも受け継がれた美しい銀髪がまだしっとりとしていて、先ほど見たばかりの二人の情事を思い浮かべてボクがたぶん赤くなった。


 正直待っている間も、どう振舞ったものかと思案していたのだけれど、ボクが転生者だと知っているジークはともかく、ノイシュには言い訳が効くのだと、思い至っていた。

「ノイシュはなぜ謝るのですか?ノイシュはおじい様の体を洗っていただけですよね?」

「え?」


 なにせボクはまだ7歳の誕生日も迎えていない、いくら多少性教育も受けているといっても、実際を見たことが無いのだから、ノイシュがナニをどうしていたとかわからないんだよ?

 あれはただおじい様の体を隅々まで洗っていただけ。

 ボクが退散したのは、おじい様の裸を見たのが恥ずかしいのと、用件をとっとと伝えたからだ。

 ノイシュはキョトンと、ボクがかまととぶっているのがわかるジークはいやそうな顔をしているが、知ったことじゃない。


「それでおじい様今日の街の騒ぎについて伺いたくて参りました。」

「む、そうか・・・、ノイシュよ、アイラはまだ7歳にもなっておらんが、エイラもまだ8歳になったばかりだ。もう今日は良いので娘と一緒に居てやるといい。」

 ボクが用件を伝えると、ジークはノイシュに退席を促した。

 言葉はエイラのことを放っておかない様に促している感じだけれど、不自然に挟みこんだボクの年齢は、アイラは子どもだからたぶん気付いていないんだよ?とボクが意図したことを伝えている。


「はい、かしこまりました」

 それが上手く伝わったのかノイシュは素直にジークの指示に従い退室していく。

 扉が閉まると、部屋にはボクとジークだけになった。


「それでアイラは・・・どうしてこんな時間に城に居るのだ。まずどうやって城まで来たのだ。」

 ジークはすこし不機嫌そうにつぶやいた。

 ごめんよ、まさか情事の最中だなんて思わなかったんだもの・・・。

「おじい様、ボクは飛行魔法も使えるし、姿を隠したりも出来る。それに・・・」

「言いかえよう、この部屋にどうやって入った?」

 ・・・?

 この部屋には跳躍で直接入ってきた。

 部屋の扉は魔法の鍵がかかっており結構な力でぶち破るか、部屋の主の許可がないと開かない上、他に入り口も・・・は!?


 ジークが若干厳しい目付きでボクのことを見ている。

 跳躍の能力の説明していないんだった・・・・。


---

「なるほどな、いったことがある場所や、目視で把握できる場所なら物理的な隔たりを無視して移動する能力か・・・恐ろしいな、この部屋は暗殺や盗聴透視をされない様に魔法的な防護がいくつも張られているのだが、それにひっかかりもしないとは、そう疑われるのが嫌で、その能力の説明をしていなかったのか・・・」

 跳躍の詳しい説明を聞いたジークはあきれた様にボクの頭に手を置いた。


「アイラが敵ではなくて本当に良かった。ミナカタ協商の連中なら嬉々として暗殺に使うであろう。とりあえずこの部屋には今後も跳躍してきて良い、ただしわしの私室と小浴室、ソレに書斎には跳躍してこない様にしてくれ、暗殺者を恐れる身の上故な、先ほども心臓が止まるかと思うたわ・・・。」

 納得は出来ていないみたいだけれど、ボクに常識を問うことを諦めたらしいジークは最低限の要求だけすると、まじめな顔になった。

 この話はコレでおしまい、本題に入ろうということだろう。


「陛下、本日の騒動の報告は入っておりますでしょうか?」

 それならばボクも皇太子の養女ではなく一臣民として報告するべきことを報告しよう。

 ジークは先ほど盗み見た報告書を机の上から取ると現在座っている応接用のテーブルのほうへ置いた。

「アイラ、コレが今日の報告書のナガト側のものだ。そして、こちらがボレアスたちの報告書だ。」

 さらに机の上の立てかけてある封筒から別の書類を取り出しこちらのテーブルに置く、見比べると、前者の書類はさっき読んだとおり、後者は黒い鎧、透き通る様な水色の髪の少女のことが書いてあるものの、ブリミールが魔物化したとは書いて居らず、なぜか今日死んだものではない死体が発見されたこと、斬られた魔物がなぜか別の異形の魔物になり、さらに斬られた後消失したこと、そしてなぜか現場付近で保護された女性たちのケアと事情聴取は別部署に引き継いだと記載されていた。

 確かに最初からみてなければ、ブリミールが魔物になっていた、ケモノ化していたというのは想像し難いことだろう。

 加えてここの軍部は原因究明とかまで自分たちでやろうと思うほど手柄を欲していない。

 上層部には自分たちは命令に従って働く矛であり盾であると考えているものが多いのでよほど下位の武官でもなければ功績に走って職務外のことに手を出したりしない。

 そして取り調べの内容がナガトさんのほうの報告書に入っていたということは、ナガトさんたちが上手く被害女性たちを引き取ったのだろう。


「ナガトたちにはナイト・ウルフとともに戦っていた少女については、追跡は不要とすでに伝えてあるがよいか?」

 ジークはボクが読み終わったと判断したのだろう、ボクがお願いしようと思っていたことを伝えてきた。

「はい、こちらからお願いしようとおもっていたことです、ありがとうございます。」

「アイラの姿も見られていたのでな、ナイト・ウルフと少女についてはワシがアイラにつけた影の護衛ということにしてある。以後その様に振舞う様に、それでその少女というのは何者なのか、教えてもらえるのだろうな?」

 が、無論それで終わりということはない、しかし今はまだフィサリスの正体を明かすわけにもいかない、ていうかボクが今日たのもうとしたことやってくれてるのか、本当明日にすればよかった。


「彼女はフィサリスといって、メイドです。勘が良く、魔法に長けた娘なので重用していますが、男性が苦手なので、普段は邸の仕事だけ任せています。城に連れてくる気は現在まったくありません」

 それでもこういってしまえばジークは強くたずねてこないだろう。

 女の子の嫌がることは基本的にしないのがジークだ。

「現在、ということは何か事情があって今は無理だが、後々顔見せはあるかもしれないということだな?いいだろう、待とう。二人の活躍で被害が最小限に食い止められたのも事実だ・・・。」

 加えて察しも良い。


「はい、まだどうなるかはわかりませんが、彼女の母親から許可が出れば陛下への謁見も適うかと思われます。」

 ならばその厚情に甘えさせてもらおう。

「ところでナガトらの報告にあったが、ブリミールが、人間が魔物になったというのは本当か・・・?」

 おそらくこの部分が本当のミソとなる部分だ。

 ここまでの人間の歴史書や伝承には、人や亜人が魔物の子を宿した伝承はあっても人や亜人が魔物になったという記載はない。

 言葉はもののついでの様に紡がれたが、今日一番の深刻な声音でジークはたずねた。


「本当です。ボクも見ていました。それも一度倒したんですが、すぐに別の姿でもう一度立ち上がりました。そのときは今まで見たことも無いような異形の姿でした。」

 ボクの言葉をきき、報告書に目を落とすジークはやはり深刻な表情であった。

 ヒトが魔物になる。

 そんなことがあってはならない、亜人とかヒト族とかそんなレベルの問題ではなくなってしまう。

 純血主義者たちですら卒倒する様な事件、その鍵を握っているグリーデザイア族という情報はボクはすでに見て聞いているけれど、その話をすることは今の段階では出来ない。

 詳しいことはボクも知らないし、説明できない。


 何よりもコレまでの歴史、最低でもイシュタルトの歴史にはないヒトの魔物ケモノ化が、なぜ今回起き、これからもおきるのかどうかという重大な問題がある。

 この答えが得られなければ・・・、これからどうして安心して暮らしていけようか?

 あのグリーデザイア族の存在が感じ取れるものでない以上、明日もしボクの家族が突然ケモノになったとき、ボクはソレを手にかけなければならないだろう、それはとてもつらいことだ。

 ボクの家族たちが例の獣性を持っているとは思わないけれど、城に詰める人間一人ひとりまでは保障できないし、警戒も出来ない、ヒトがケモノ化するという情報がもしなんの安全の保証もされないまま市井に知れ渡ることになれば、人々は疑心暗鬼に刈られて早晩イシュタルト王国は瓦解するだろう。


「ただの乱心した貴族の嫡子を探っているつもりがとんだ藪をつついたものだ・・・。だが、アイラがブリミールを怪しいといってくれなければもっと被害、この場合誘拐の件も、魔物化の件もだがどれだけのものになっていたかわからない、なんといって礼をいっていいかわからぬ、ボレアスたちも実戦でセイバーを使ってみて、その頑丈さと装着したときの軽さには改めて驚いておった。あの装備が無ければあの大きな魔物相手にあそこまで大胆に動けなかったであろうともな、そこでそなたに量産用のセイバー装備とカノンの開発の完了後、速やかに国境防衛隊と王都防衛隊への配備を頼みたいのだ。」

 ジークは研究を急ぐ様に提案しているが、問題は開発よりも生産と個人登録のほうだ。

 なにせほとんど前世で作ったものの流用で、現在の魔石回路技術、魔法陣技術、結晶魔法技術、蓄魔力槽技術、鍛造技術などを加味して程度を落としているものに過ぎない。

 現状本人識別用魔石回路の技術がボクの研究室にしか存在せず。

 またそれを胴体に組み込まなければセイバー装備は正常に魔力が流れずただの大きくて重たい鎧に成り下がるシステムである。


 さらに汎用胴体と本人識別型胴体を製造するための魔法陣と魔石回路の技術はジーク、神楽、ユーリには預けているものの、実際の完成品の胴体には朱鷺見台式の欺瞞用魔法陣で細工しているため必要な線が本当はドレなのかもこちらの技術者には簡単にはわからない。

「開発は正直ひと段落しています。後はパーツの量産工場の完成と、魔鉄の安定供給を待つばかりです。」

 今の環境なら王領東側に30領、ペイロード-ペイルゼン国境に80領、スザク-ミナカタ国境に30領、ホーリーウッド-ルクス国境に10領もあれば事足りるはずだ。

 あとは対魔物対策に中規模以上の街に2領ずつくらいか?

 それなら1年も経たずに配備が完了するだろう、だけども

「しかし陛下、初めに具申した通り、セイバー装備の持つ力は非常に大きいです、軍部で管理しきれない数のセイバーを作るつもりはありませんから、人員の絞込みをお願いします。」


「無論だ。ソレはこちらでやる。今回のことで問題は増えたが、われわれがやることに変わりはないアイラも本業は花嫁修業ということになっているのだから、今回のことは一旦これで終わり、平常の生活にもどりなさい、魔物化などについて新しい情報があればまたお互いに話をしよう、そのときはくれぐれも・・・」

「はい、おじい様のおっしゃった区画には勝手に入りません、今後も王家の養女として恥じぬ結果をご覧に入れます。」

 ジークは苦々しく笑った。



 人間があの様な魔物ケモノに変化すること、結局それに関する情報を持っていない(はずの)ボクやジークではそれ以上話を詰めることは出来ず、ひとまず棚上げしコレまでどおり装備や技術の開発と、ほぼ終わっている花嫁修業を継続することとなった。


 翌朝、フィサリスは3ヶ月程度の日程を予定して邸を発ち、ボクたちはソレを見送った。

 フィサリスの竜態は小型の竜で単独の飛行も可能なため、本当なら1ヶ月もかからず戻ってこられるそうだけれど、お遣いの内容が重大なので多めに日程をとった。

 日程があまれば実家でゆっくりしてくる様に言い、周囲の皆には金属素材のサンプルを入手してくるお遣いだと伝えてある。


 結局王都では空から魔物が進入したという話に落ち着き、城壁の守備兵の任務に対空監視がそれとなく加わることとなった。

 ブリミールに誘拐されていた人たちの生存者たち11名は、どうも一度も大口の化け物の中から外に出されていなかったらしく、誘拐中の記憶は暗い部屋に閉じ込められていたということしかなく。

 ケアの必要な女性が多かったもののほとんどの人は徐々に元の生活に戻っていった。

 ただ1人、母親と薬を売るためにクラウディアから徒歩で1日半ほど東部の村から王都に向かっていた途中に誘拐されたらしい少女は、母親がすでにブリミールに殺され吸収されている最中だったために、遺体の下半身が欠損しており7歳の少女に見せるにはあまりにも惨い状態であった。

 そのため布をかぶせて、比較的傷の少ない上半身を見せた状態で遺体の判別をした後、そのまま葬儀し少女は村に他に身寄りもないとのことだったので王城で引き取ることとなった。


 少女の名前はソル・ルピナス・スターレット、ルピナスは死んだ母の名前だそうで、彼女は今回亡くなった母親の実の娘ではなく2年前に亡くなった父親の連れ子だそうで、彼女を産むと同時に亡くなった実の母の家名ではなく名前をその名前に含めているそうだ。

 今回亡くなった母親サマンサは普通なら邪魔になる彼女を受け入れて彼女の父の再婚相手となったが、子宝に恵まれないまま、狩り中に仲間の放った矢が腎臓の位置に突き刺さり死亡してしまったらしい、村人は彼女にソルを捨て村の若者と再婚することを勧めたそうだが、拒否したため村を追い出され、父親の生まれた村である現在の村へ移住したらしいが、その村でも、本当にその父の妻であったか怪しいと言われ、扱いは良くなかったらしく、使い走りの様に扱われていたため村にいい思い出は無いという。

 そんな中育ての母親まで無くした彼女の心痛は計り知れないものであったが、それでも彼女は自分を生んだ父母とここまで育ててくれた母のために生きるという強い意志と、実際に高い魔力的素養を示したため城では同い年のボクにつけることになった。


 普通はこんな重たい子を、幼いボクにつけて教育を任せるなんてことはしないのだけれど、幸いボクも普通ではないので受け入れた。

 ソルはオレンジと赤を混ぜた様な色味の髪を中くらいに伸ばしており、ソレを右側で軽く縛っている。

 コレまでの不幸な身の上をまったく感じさせないほど活力的な娘で母親を弔った後は人前で泣くことも無く、教えたこともすぐに覚える。

 正直不自然なくらいにしっかりしすぎている。

 普通親を亡くした子がここまで明るく居られるだろうかと、不安になるくらいに・・・。


 ただ周囲の大人たちには逆境にもめげずにがんばって居場所を見つけようとする健気な娘として映った様で、ソルはボクたちの仲間としてすぐに受け入れられていった。

 その頃にはもう、今年も終わろうという時期になっていた。


次は早めにしたいと思っています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ