夏郷VS破耶
『・前半(個人)九十分、後半九十分で行う。
・先攻、後攻の決め方は、サイコロを振り奇数が出たら振った側、偶数が出たら振らなかった側が先攻できる。
・一人のポイント数は千。
・サイコロの目の合計が十六のときは、百六十ダメージを相手に与える。
・勝った場合、ポイントは元に戻り、勝つごとに百ずつ増えていく(1回勝ち=千百)
・負けた場合、ポイントは0のままだが、チーム戦のときに復活する。
・出たサイコロの目に一がある時、一は数に入れない。
・男子は一ゲームに一度、ポイントを半分に減らすことによりサイコロの目の合計を二倍に出来る。
・女子は一ターンに一度、箱から取り出すサイコロの数を制限することで二回サイコロを振れる。
・同じ目が出た場合か数が倍になる。
(三が二つ出たときは、六が二つになる)
・増えた目が六以上のときは増やせない。
・チームは、くじ引きで決める。
・生徒会は生徒会チームとして出場。
・最終的にチームのポイントの合計が最も多いチームが優勝』
「意外にしっかりしてるんだな」
「もう夏郷は理解したのか!?」
「まあな、説明書みたいなもんだ」
「そうか。よしっ!」
破耶が突然立ち上がった。
「夏郷、実戦あるのみだ。たしと戦え」
「お前、まだ開始時間じゃないぞ」
「だからだ。さあ、やるぞ!」
破耶は聞く耳を持たない。
「しょうがない。負けても文句なしだよ」
「案ずるな、わたしは負けないぞ」
俺と破耶は端末をセットした。
「……四・六・二・三・三……三が二つ出たのだ! これで三が六になって、更に六が三つに増えたから、六が十二になる! これで合計は四二……四百二十なのだ」
「これで俺のポイントは千から引かれて五八十」
俺は箱からサイコロを出して振った。
「一・一・五・四・二・三……一は数には入れないって書いてあったが、二つあるから二になる……よって数に加わる。更に二が一つ出てるから三つの二は四になる。それにより、場に四が四つ出たことになって四は八になる……合計は四十……つまり四百ダメージ、そこからスキルを使うことにより、八百ダメージを破耶に与えるよ!」
「わたしのポイントは千から引かれて残りは二百になってしまったが、夏郷もスキルの代償にポイントが二百九十になってしまったな!」
「わたしはスキルを使う」
「良いのか? 制限数は三だよ。五個出せてたのに、確率が下がるぞ」
「確実に三つ振れる方を選んだ迄だのだ」
破耶がサイコロを三つ振る。
「もう一回振れる!」
破耶がもう一度振る。
「二・三・五、五・四・六……五が二つ出たから十が二つになって合計は二十五……二百五十のダメージなのだ!」
「これで俺のポイントは残り四十」
「次で勝負が決まるのか」
俺はサイコロを振る。
「二・三・五……十か。これで百ダメージ」
破耶のポイントは残り百。
「スキルは使わず振る!」
破耶がサイコロを振った。
「二・三・五、お前と同じ合計なのだ」
その瞬間、俺の敗けが決まった。
「どうだ参ったか!」
破耶が満足げに勝ち誇っていた。
「すごかったよ。さて、ふらつくにも各出し物は午後からだし、〈ダイス・マッチ〉まで三十分か」
「待て、アレ食べたい」
「何だ?」
「……蕎麦、我が家のと比べる」
「破耶の家は、蕎麦屋だったね。だが流石に模擬店で出してるのと蕎麦屋を比べるのは……」
「旨いぞ! 」
「あっさり認めたな」
「うむ。人が作った料理に助言はしても、苦言は言うな……我が家の家訓だぞ」
「へー」
蕎麦をすする。
「美味い」
横で破耶が美味しそうに蕎麦を食べている。
俺は、なんだか嬉しくなった。




