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魔の巣食う校舎で私は笑う  作者: 弥生菊美


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28.職員の噂話


 

 自分のデスクで仕事をしていると、柳教授から「桜井君これ宜しく」と、通りすがりに書類を私の机にパサリと置いて「えっ……!?」と私が言っている間に、颯爽と去っていった教授を止める間もなく見送ってしまい。歯ぎしりをしながらその書類に目を通していると、入れ替わる様に研究補助員の山田さんが自分のデスクに戻って来た。


「最近やたら心霊現象の話多くない?」


 と、戻ってくるなり3時のおやつのコーヒーゼリーのフタをベリベリと音を立てて剥がしながら話しかけてきた。書類仕事をしていた私と、もう一人の研究補助員の三橋さんは手を止めて顔を上げる。


三橋さんは何かを思い出したように、そういえばと口を開いた。


「今朝も聞いたわ。隣の研究室の石川さんが昨日泊まり込みで実験してたらしいんだけど、夜中に廊下歩いてたら何か重たいものを引きずるような不気味な音が聞こえたらしいよ……。」


「えっ!?」


私が驚いた声を上げると、神妙な顔をした山田さんが


「毎日のように起きてるんだって、そういうポルターガイストがさ……。

事務の人が階段で足首掴まれて落ちたり、先週なんて4号館の4階の蛍光灯が一斉に火花散って切れたらしいよ。病院でも夜になると霊安室の階のボタン押してないのに必ず止まるとか、天井から血みたいな赤い液体流れ出てきたとかさ……。」


「「え゛ぇ……」」


私と三橋さんの声がハモる。


「あれかっ……この大学の都市伝説的な……20年に一度、死人が出るっていう……。」


 三橋さんの言葉に、オカルト研の3馬鹿が頭をよぎる。まぁ、この大学の職員の間では割と有名な話だけど……。


「何それ!?知らない!!怖すぎない!?」


今度は山田さんが驚愕の声をあげる。


「私も詳しくは知らないけど、2年前くらいまでパートでHPLCのオペレーターで来てた70歳の相田先生っていたじゃない?その相田先生が話してたんだよね。昔っから20年に一度くらいのペースで学内で亡くなる人が出て、その前後くらいから学内で心霊現象が活発になるって……」


「地下1階の幽霊が暴れるのかな?」


そう言いながら神妙な顔をした山田さんがコーヒーゼリーを一口頬張る。


「暴れるって、そんな……何でよ……」


と、私が何を根拠に?と、問えば三橋さんが


「20年に一回封印が破られる的な?」


「いやいや何のよ?」

「アニメの見過ぎ」


 すかさず私と山田さんの突っ込みが入る。20年に一度破られる封印なんぞ、封印してるうちに入らないだろ。やれやれと首を振る。すると、三橋さんが前のめりになり声を潜める。


「相田さんの話では、過去に何度もお祓いしようって話が出たんだけど、その度に理事長が大反対したんだって」


「なんで!?してもらった方がいいじゃない。」


「非科学的だ!バカバカしい!って。相田さんは前任の理事長も知ってるらしいけど、その理事長もお祓いを却下したらしいよ。なんか理由あるのかな?」


うーんと二人して唸っている。


「そんなに深く考えなくても……」


私がため息をついて二人をジト目で見る。あなた方二人、実験やってる時以上に積極性があるじゃないのよ?


「気になるよー!でも、大学で除霊なんてやったら学生に配信されちゃいそうだしね……。」


「除霊しない理由か……大学のイメージ気にしてるのかな?」


議論を続ける二人にため息をつきながら口を開く


「慰霊祭やってるから、良いと思ってるんじゃない?」


「あっ、慰霊祭やってるからかー」


「あぁー……、いやでも心霊現象起きてるから!人死んでるし!」


「「あぁー」」


と、今度は私と山田さんがハモった。



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