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偽善の聖人、教祖になる  作者: チョコクリーム
1.『あぁ、あなたはなんてことを』
11/46

隠し事

今日から21時投稿になります。詳しくは活動報告にて。

 

「今は、裏切ることになるかもしれない。だが、それはみんなの為でもあるんだ。分かってくれ…」


「姿を見せて言ったらどうですか!声だけ聞かされても、我々は納得できませんよ!」


「君の性格は分かっているさ。出てきたところを狙うんだろう?この選択を選んだ時点で、僕は絶対に負けることは出来ない。中途半端な結果にしないために」


 考えていることを言い当てられた代表は言葉が詰まる。陣形を組んでいる代理人も、不安そうだ。トップとトップ2が争っている心理的負担はかなりのものだろう。


「僕がこれからするのは、確認であり、そして贖罪でもある」


「何を言っているんですか!おかしくなったんですか!?」


「今まで隠していたことがあるんだ。これから君たちはなんの理解もなく死んでしまうだろう。だから、説明はしよう」


「は?死ぬ?そんな馬鹿なことがあるわけないじゃないですか」


「僕はね、()()()()()()()()()んだ。恐らくオンリーワンのね」


「な、今までそんなもの使っていなかったじゃないですか!今まで使わなかったようなスキルで何が出来るって言うんですか!」


「僕がスキルを使わなかった理由は弱かったからじゃないんだ。使いづらいと言うのもあったけど、代理人の成長を妨げてしまうと思ったのが一番の理由なんだよ。スキルは決して弱いものじゃない」


「……総員、警戒!」


「もう遅いんだ。君たちがここに来てしまった時点で、僕たちの勝ちは決まっている」


(トラップ)、起動」


 爆音が鳴り響き、なんの抵抗もなく代理人達は木っ端微塵に吹き飛んでしまった。地雷でもこんな火力は出ないだろう。

 神殿には何一つ傷が付いていない。システム的なものだろうか。


 スキルのために味方を殺すようなトップを信頼できるのか、楽しみだ。


「…これで、いいんだろ?」


「もちろんですとも。明日の夜神殿にてお待ちしております」


「……いつかお前を殺す」


「楽しみに待っております。できるとは思えませんけどね」


 カレードマスターと代理人たちが神殿を去っていった。

 それを確認してから、僕はコアルームに戻った。



「罪人の皆さん、代理人の皆さんはお帰りになられましたよ」


「…まさか本当にこちらに損害なく制圧できることになるとはな。よくやった」


「ありがとうございます、ラ・ハイミ様。ご満足いただけたでしょうか?」


「奴らを殺し合わせる作戦、なかなか面白かった。制圧が完了したら報酬を渡そう」



 ・・・・・・



 〈残り時間0:03〉



 〈残り時間0:02〉



 〈残り時間0:01〉



 〈残り時間0:00〉




 〈制圧が完了しました!神殿はラ・ハイミの所有物となります〉



 〈これより1日間は神殿の制圧は出来ません〉



 ――――――――――――

 クエスト〈神殿奪還作戦〉クリア!

 あなたの任務:達成!

 サブ任務:達成!


 基本報酬

 5000チェン

 サブ任務達成報酬

 女神教入信願い


 依頼者

 ラ・ハイミ


 総合評価

 S


 総合評価S報酬

 ラ・ハイミの好感度上昇!

 神殿奪還作戦に参加した罪人の好感度上昇!

 ステータスポイント10付与!

 ――――――――――――


 〈女神教入信願いはアイテムに追加されます〉


 〈5000チェンは仮想通貨なのでアイテムに表示されますが取り出すことは出来ません〉


 僕は評価がAやBを取ったらやり直すタイプの人間だ。最初からSを取れたのは嬉しい。ステータスポイントはもちろん運に振ってっと。


「改めて例を言おう、奇妙な代理人。いや、ユトよ。特別に私の名前を人名で呼ぶことを許す」


「ありがとうございます」


「……」


「あの、なんでしょうか?そんなにじっと見られても何も出ませんよ」


「名前」


「え?」


「…人名で呼ぶことを許すと言っているのだ」


 あぁ、呼んで欲しいのか。好感度上昇の効果をひしひしと感じるな。

 確か人名は、ラの次の文字を飛ばして言うんだっけか。


「…ライミ様」


「うむ」


「では、また明日の昼に神殿集合でよろしいでしょうか?」


「あぁ」



「あ、ちょっと待った」


「はい?」


「ユトは奴らにスキルを教える気か?」


 ライミ様から威圧感が溢れ出る。

 力んで出したというより、抑えていたのが零れたという感じだ。それでも、足が竦むような威圧感だが。


「いえ、教えません。何せ彼らは()()()()()()()()()ですから」


「む?確かに1つの代理人グループは全滅したように見えたが?あの爆発は我らにも届きうる強さだ。あれを生き残れる者がいたと?」


「いえ、確かにあの場にいた代理人は全滅しました。ですが、丘の教会グループが全員神殿に来たとは言ってません」


「最初から教える気はなかったということか」


「もちろんです。そんな簡単に教えられるわけないじゃないですか。最初に説明しましたよね?」


「あぁ、そうだったな。ふふ、お前は趣味がいいな」


「いえ、それほどでもないですよ。ははは」



「「あっはっはっは」」


今日から21時投稿になります。詳しくは活動報告にて。


*大事なことなので2回言いました

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