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第58話

二日目も寝て起きてご飯を食べての繰り返し。

治って来ているような気がするけど、熱は昨日と同じような感じだった。


本当に治るのかな、それにこんな場所に長くいるのは駄目だよな。


シーリャ達がいるとはいえ、いつ魔物に襲われるかわからないような場所。

それに何日もここにいると食料や水など色々な物が不足してくる。


できれば明日にでも熱が下がってなくても、移動を再開しないとな。


寝続ける事ができなくて、こうやって今考えなくても良いような事を考えてしまう。

元の世界ならこういう時、テレビを見たりスマホを見たり少しゲームをしたりと、暇を潰せるおかげで無駄な事を考えないですむのだが、ここにはそういった物がないせいで、色々と考えてしまう。


そうやって考えて寝てご飯を食べてと、二日目が過ぎていった。




結局二日目に無駄に起きていたせいで、熱は余り下がらなかったが、移動しないとまずいとシーリャに無理をしてでも移動をするように言った。


テントなどを片付けて、馬車に乗って移動を開始して1時間と少し、寝ようとしても眠れず、荒野を走っている事もあり、馬車の揺れが酷く、どんどん体調が悪くなっていっき、裕也は我慢ができずに馬車の外に朝食べた物を全て吐いてしまった。



「やっぱり熱があるのに無理をしたら駄目だね」

そうシーリャ言われ、リーリンにも少し怒られ、今度こそ熱が下がるまで絶対にここを動かないと約束する事になってしまった。



みんなが心配してくれているのに、勝手に焦って風邪悪化させて、吐いて、ほんと駄目だな。


毛布に包まって、またネガティブな事を考えている。

病気の時に一人でいるとこうなるのはよくある話だが、他の要素もあり、いつも以上にネガティブになっているのかもしれない。

だけどそれをどうにかする方法もなく、裕也はとにかく何も考えないようにして目を閉じておこうと思った。


そうして少し何も考えないように目を閉じていると、テントに誰かが入ってくる音が聞こえて起き上がると、シーリャが果物を持ってきてくれた。


「吐き気とかは大丈夫?」

「なんとか、やっぱり寝たら少しは良くなるね」

「そうだね、だから安静にしてないとだめだよ」

「わかってるよ」


シーリャが持ってきたリンゴのような果物を切ってもらうと、少しずつ食べていく、リンゴとは少し違う味だったか、やっぱり風邪の時はこういう果物は食べやすくて良いな。


りんごのような物を食べ終わるとすぐに寝ようと横になると、ふと少し思った。


「シーリャ、もし良かったら寝るまで手を繋いでいてくれない?」


もし一人で寝ようとするとまた無駄な事を考えそうだ。

でもシーリャが手を繋いでいてくれたらそんな事を考えなくてすみそうだ。


「いいよ」


シーリャの柔らかい手が、手を包んでくれた。










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