ドラゴン怒りの鉄拳。2
『遠いところから、ようこそおいでくださいました。旅のお方。』
『感謝いたします』
掌と拳を合わせた武の感じの挨拶をする
ふたりの人物(靴下)
『この方達は、私の先生、
リー師匠と、チェン師匠です。』
チャイナティーみたいな甘いティーを注ぎながら、
わたあめが言う。
『ありがとうございます。』
2人の師匠のやわらかい雰囲気に、
少し警戒を解いた歌ちゃん、ティーをひとくち。
『これ、あたたかくておいしいです。』
師匠が微笑む。
『…わたあめちゃんから、
少しだけお話を聞いたのですが…』
歌ちゃんがそう言うと、
チェン師匠は語り始めた—
『たまに靴下が片っぽだけ無くなるのは、あれは
…かくれんぼでは無いのです。実は—』
チェン師匠の目には、悲しみと怒りが。
『武闘派集団カタワレ、の仕業なのです』
『…カタワレ?』
静かに目を閉じながら、リー師匠が言う。
『奴らはこの世の中で、ペアであるもの、
ふたつでひとつ的であるものを、
何の理由も無しに誘拐してしまう、
恐ろしい集団なのです。』
『いじわるだね。』
『そうなんです、夢ちゃん。奴らは…
私の大切なペアの子を誘拐してしまいました!』
わたあめが涙する。
『…でも、カタワレはどうして誘拐なんか…』
『歌さん。奴らには理由などありません。
ただの……暇つぶしなのです!』
『!…』
大変にショッキングな事実だった。
極悪非道の行い。
暇つぶしの誘拐。
……理不尽な暴力。
『…信じられません、そんな…暇つぶしなんて』
歌ちゃんの心にショックが突き刺さる。
『歌さん。お気持ちはわかります。
さぞ、YouはSHOCKでしょう。…それでも、』
チェン師匠が立ち上がる。
『人には…戦わねばならない時があるのです!』
ドカドカゴロゴローン。
と雷鳴が轟く。
『わかった。僕、たたかう。』
『え?』
夢ちゃんの即答に、歌ちゃんは思わず聞き返した。
『夢ちゃん先輩? 戦うって……』
『歌ちゃん。怒りの拳を握る時は今なんだよ!』
妙にキリッとした表情の夢ちゃん。
なんか遠くを見ている。
しばらくは展開の激流に飲まれていた
歌ちゃんだったが、
『…わかりました。戦いに参戦します。』
歌ちゃんの参戦が決定した!




