淡い気持ちだって言ってたよ。1。
ちょうちょさんが踊り遊ぶ。
ピンク、白、ピンク、白。黄色。
そんな平和のちょうちょ公園の真ん中に、
なんやら赤ちゃんが遊ぶようなまんまるい形の、
かわいい形のが設置されていて、
それが何なのかは、
今はまだ言えないけれど、その周りにはロープがはられたりしてて、厳重に警備されている。
そこに人間がふたりいます。
『知ってる?』
『なにを?』
『ヤクルトってさあ、乳酸菌がたくさん入ってるらしいよ。』
『にゃうさんきん?』
『乳酸菌。』
まんまる形の見張りをするふたりが
そんな会話をするくらい、温かい日差し、
それは平和だった。
人類が誕生して、けっこー経つけれど、
けっこー繁栄していて栄華を極めてて、
キラキラしてて良かった。
そんな良かった人類の隣に、
誕生した頃からいつの日も寄り添っていたのは、
折り紙。
折り紙は人類のお友達。
ここは、夢ちゃんと歌ちゃんのいない世界線。
実はあんなことや、こんなことがありまして、
夢ちゃんと歌ちゃんは今、別軸とゆーか別次元とゆーか、まあ、そんなとこにいてて、とりあえずここにはもう、いませんのです。
そんな世界の平和のある雨ふりの日に、
折り紙はわんわんと歌うわんわんを見ていて、
そしてちょっと気付いた。
『人類繁栄してていいね。
たぶん生態系の一番頂上だよね……
って、あれ?
でもでも、もしかしたら我々、折り紙も同じように繁栄してるんじゃないかな?』
雨の中を犬が歩いていた。
折り紙は雨の中に想う。
『だってずっと人類の隣にいるしね、
……もしかしたら折り紙だって、
生態系のてっぺんに立てるのではないかな?』
雨の中。
『我々、折り紙類こそが……』
——
どっかん。
大きな炎がびっくりする。
地面が割れる。
青空が曇る。
世界的あちこち各地で突如、
折り紙類の聖戦が始まった。
『折り紙に栄光を。』
それが彼らの戦う理由。
人類を生態系のてっぺんから引きずりおろし、
折り紙こそがそこに立つのだ。
隣ではなく上に。
それが彼らの言い訳。
人類にとって温和な隣人は突如として、
なんつーか……危ない人に変貌した。
人類と折り紙との争いは、
ここから熾烈を極める。
空の燃える。
ここは、
夢ちゃんと歌ちゃんのいない
争いの世界。




