ようこそ。宇宙さん。
ゆっくり。
ゆっくりと、
大きなエクレア型宇宙船が、
すんすんっみたいな噴射音を出しながらついに、着陸した。
波の穏やかな海。
つぶつぶの砂浜。
砂浜には、たくさんの見物の人が集まって、
エクレアの扉が開くのをドキドキ、そわそわ。
でも少しこわい、
みたいな気持ちで見守っていた。
サンダルの人は、足の裏に砂つぶつぶがついて、
なはは。って笑った。
『わあ。エクレア♡』
夢ちゃん、歌ちゃんもいるよ。
そうしていると、エクレアの扉がゆっくりと
すんすん開いて、
中からは宇宙さんが出てきた。
こちら側の代表の人が歩み寄り、
『ようこそ。かんげいします。』
と笑顔で綺麗なお花を手渡した。
たぶん、
綺麗なお花を嫌いな生き物なんかいないので、
宇宙さんも、見た感じ嬉しそうで、
やったじゃん。もうお友達だね。
と。
誰もが思っていたのだけれど……
宇宙さんは、突然ニコニコしながら
『ぴーん♪ 』
奇怪なハーモニカの不具合みたいな音を発した。
それは、まるで音による殺人兵器で、
耳がぴーんって、痛い。
『わあわあ。』
『ぴーん♪ 』
『なにこれ なにこれ。』
みんないきなし耳が痛くなったから
びっくりして、パニック。
足の裏に砂ざりざりつけたまま逃げ出した。
宇宙さんは綺麗なお花を手にしたまま、
ぽかんとしていた。
大きなエクレアは美味しそう。
こちら側では緊急の会議が開かれた。
世界中のあちこちから、
えらい人や絵本作家やハーモニカ吹きが集まり、
どうにか宇宙さんと、もっと仲良くなりたいな。
をテーマに頭脳をフル回転。
お昼ごはんはみんなで、うどんを食べた。
宇宙さん側でも、大きなエクレアの中で
緊急の会議が開かれていた。
綺麗なお花をくれた優しい人たちと、
もっと仲良ししたい。
をテーマに。
様々な発言、提案が出される。
ぴーん?
なるほど。
ぴーん!
うんうん。いいね。
ぴーん?
あ、そっかー。うーん、どうしよう。
ぴーん⭐︎
お! それいいかも!
ぴーん♡
お昼には、みんなで宇宙グミをたべた。
こちら側、宇宙さん側、
それぞれの会議が終わり、
再び、エクレアの扉が開かれた。
出てきた宇宙さんのおくちには、
クレヨンで Xのマークの書かれたマスク。
そして、それをお迎えしたこちら側の
代表の耳にはもふもふした
くまさんみたいなイヤーマフ。
宇宙さんはこちら側の代表の人の目を見た。
こちら側の代表の人は宇宙さんの目を見た。
ニコニコ。
うふふ。
これで、もう
大仲良しだね♡
夢ちゃんと歌ちゃんはニコニコしながら
おうちに帰って、
エクレアを食べた。
とても甘かったよ。




