死狂い。1。
『決行は今夜にござる。』
『承りござる。』
お屋敷から出た、
えもんちゃんは、とりあえずお酒が飲みたいな、
と思って、お酒屋さんに入店した。
『お酒を飲みたいにござる。』
『あいよ。』
店員さんにオーダーをして、
カウンターチェアに腰かける
———時は
寛永11年11月7日。
1634年12月23日の夕刻。
クリスマスが近い。……あ。
今回のお話の女の子は、
《天国旅行の女の子。》
名前は 『えもんちゃん』
お侍さんやってます。ござる。
『お酒おまたせしました。』
えもんちゃんのオーダーしたお酒は、
「カルアミルク・インヘブン』
甘くて、甘くて、思わず天国に旅行しちゃう。
という日本古来のお酒です。ござる。
『おいちい。』
ヘブンを一口飲んで、
えもんちゃんは、天国への旅行の準備を始めた。
——
先ほどの
『決行は今夜にござる』
なんだけど、アレは、
武士の名誉だとか、お家の名誉だとか、
鈍い色をしたものから発生したトラブルで、
えもんちゃんは、トラブル先へと武士の名誉だとかなんとかを取り返しに行くのを命じられた。
武士の名誉なんて、
見たこともないえもんちゃん、
心が重いので、
アルコールで消毒をしているのござる。
でもでもこの時代の、封建制度?
はマジやばい。
えらい人から、命令されたら、
もうそれは拒否権なんて無く、
夜までには、なんとかしなきゃいけない。
『やだなあやだなあ。』
えもんちゃんは足をプラプラさせて、
カウンターに頬杖をついて、
『まだ生きていたいなあ……』
と呟いた。




