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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ダンジョン攻略準備編

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ダンジョン攻略準備・親友とのガチバトル!

 冒険者ギルドの一室を借りて、ミルフィ、シーダ君と紫水晶の護り手、たまたまギルドに居たエルンストが集まりました。エクストラダンジョンについて説明する。

 説明が終わると、エルンストが挙手して発言した。


「非常に興味深いが、俺では足手まといだろうな。研究もあるし辞退する。むしろロザリンドが踏破してから調べに行きたいかな」


「オッケー。まあ、時間があれば付き合ってあげるよ」


「頼む」


 まあ、研究者としてはダンジョンが気になるのも仕方ないよね。暇があったら連れていってあげよう。


「…………………僕もあしでまとい……だから、やめとく」


「…俺もダンジョンでは羽を活かせない。足手まといだろうな」


 ネックスとオルドも挙手をした。いや、足手まといとかは思ってないけど、彼らなりの気遣いだろう。私はわかったと返事をした。


「私は絶対行きますわよ!」


「…俺もミルフィリアが行くなら行くかな」


「ダメです」


「なんでですの!?」


 ミルフィは否定されると思ってなかったらしい。


「ミルフィには致命的な欠点があります。さらに今シーダ君は貴族として、研究者として大切な局面にいます。そちらを優先してください」


「…ロザリンド…」


 現在シーダ君は兄と共同研究をしている。緑の手を持つ人間による実験だ。上手くいけば、緑の手がなくとも恩恵を受けることができるかもしれない。

 さらには、シーダ君とミルフィはクリスティアとウルファネアを結ぶ掛け橋のシンボルになっている。彼らが夜会で仲睦まじくしているために、獣人への忌避感はさらに低くなった。

 ウルファネアとの文化交流もシーダ君を中心として動いており、彼を連れていくのは得策ではない。


「なら、シーダ君が残ったらよいのですわ!私だけでも行きますわ!」


「…なら、ミルフィが一回でも私に攻撃を当てられたら、連れていってあげる。私はミルフィを戦闘不能にさせたら勝ち」


「…望むところですわ」


「お、おい……無茶は……」


「大丈夫、私は勝ちますわ!応援してくださいね、シーダ君!」


 多分シーダ君は止めたかったのだろうが、止めても無駄と考えたのだろう。


「やれるだけやってみろ」


「はい!」





 というわけで私達が全力で戦うために来ました、ローゼンベルク邸のお庭。戦闘訓練のために広々としたスペースがあるのです。審判はジェンド。


「では、始め!」


 ジェンドが試合開始を宣言した。ミルフィは距離をとって弓と魔法の波状攻撃をしかける。だが、私も負けてない。というか……


「ロッザリンドォォ!!」


「ず、ずるいですわ!」


 なんかヴァルキリーが久々の戦闘だぜヒャッフーと出てきちゃって、でかい盾で攻撃を皆防いじゃっている。実は、完全に予想外でした。私の方がびっくりしたよ。


「ズルクアリマセン。ワタシはマスターノケンデアリ、タテデス」


「むうう…なら…!」


「おや?ふふ…」


 魔法を応用してヴァルキリーの背後にいる私に直接仕掛けてきた。狙いは悪くないけどね。


「えい」


「え?きゃああああ!?」


 私には魔力可視化があるから、魔法が見える。そして見えていれば、それに同調するのは容易い。ミルフィの魔法を発動直前で乗っとり、ミルフィに返した。まあ、威力は低減させたから音にビックリする程度だけどね。


「とんでもないな…ロザリンドは」


 エルンストが呆然としている。まあ、確かに今のは私の魔力可視化があって、更に全属性と魔力同調に特化した私だからこその対処法ではある。というか……よく考えたら私にしかできないかもしれない。


「ミルフィ、もうやめない?」


「まだまだですわ!」


「なら、奥の手を見せてあげようかな?」


 すうっと息を吸い、魔法を丁寧に組み上げた。


全魔法無効(マジックキャンセル)!!」


 そして、発動と同時に走り出す。


「くっ!……!?弓が!?」


 ミルフィが自分の水蓮(うでわ)を発動させようとしたが、反応しない。私の奥の手である全魔法無効(マジックキャンセル)は、魔具も封じる優れものだ。


 一瞬でミルフィとの距離を詰めて、彼女にナイフをあてた。


「チェックメイト」


「…まいりましたわ」


「ミルフィの弱点は、魔力特化し過ぎてるとこかな。魔力が使えなくなったら戦えないし、近接に持ち込まれたら勝機はない。天啓での身体強化もしても、あくまでベースは自分の体だから、そんなに効果がないだろうし」


「…わかりましたわ。負けは負けです。今回は諦めますわ」


 ミルフィは立ち上がり高らかに宣言した。


「次からは体も鍛えますわ!ジェラルディン様を目指します!」


「え」


「さ、シーダ君!こうしてはいられませんわ!鍛練いたしましょう!!」


「あ、ああ…」


 シーダ君はミルフィに引っ張られて帰っていきました。


「み、ミルフィがマッチョになったらどうしよう!」


「ぶっ」

「ぶふっ」

「げほっ」

「…(きょとん)」


 ふいたジェンド、笑い出すオルド、むせたエルンスト、不思議そうなネックス。


「それはないよー」


 マリーはやたら自信満々だった。マリーの勘は何故だか異常に当たる。なんとなく大丈夫だと思いました。


 余談ですが、ミルフィの体力は常人よりはあるものの、獣人には及ばないので筋肉痛としばし戦い…肉弾戦は向かないと早々に方針変更して『非力でも戦えるやり方』を試行錯誤しているようです。

 親友が無駄に強くなりそうな気がするのは…気のせいだよね?


 どうしてこうなった!?

エクストラダンジョン

攻略参加予定者


・ロザリンド

・ディルク

・凛花

・ジャッシュ

・ジェラルディン


不参加予定者

・アルディン

・アルフィージ

・ラビーシャ

・カーティス

・アデイル

・ヒュー

・ルーベルト

・マーサ

・アーク

・ミルフィリア(new)

・シーダ(new)

・オルド(new)

・ネックス(new)

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
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