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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ダンジョン攻略準備編

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ダンジョン攻略準備・紫水晶の護り手

 ミルフィが居なくなってから、ジェンドが口を開いた。


「ロザリンド…僕の実力も見てほしい。せめて対等になれるようにと、ずっと頑張ってきたんだ」


「わかりました。かかってらっしゃい」


「お姉ちゃん、マリーも!だってマリーは紫水晶の護り手だもん!強くなったんだよ!」


 ぴょんぴょん跳ねて両手をあげるマリー。


「なら、自分もッス。この中で実践経験も能力も未熟なのは自分ッスから。それに、自分も紫水晶の護り手に加入したッス」


 けっこうジェンド達とダンジョン探索なんかをしていたのは知っていたが、いつの間に…まあ、いい経験になるだろう。


「いいでしょう。3人でかかってきなさい。ルールはさっきのミルフィと同じです」


「なら、審判は俺だな」


 エルンストが挙手をした。





 ジェンドは爪、マリーはトンファーを使う。今回参戦しないが、ネックスは鞭か鎖鎌、オルドは飛び道具を基本装備にしている。魔法使いとしてここに凛花が入れば、非常にバランスのとれたパーティだろう。


「では、始め!」


「疾風迅雷!」


 凛花の強化魔法でマリーとジェンドが加速する。はっや!


「ヴァルキリー、阿修羅モード!」


「ロッザリンドォォ!!」


 物理的に三面六臂と化したヴァルキリーがジェンド達と戦う。


「ぐっ…!」


 ジェンドは4本の腕を相手に苦戦していて、マリーはまだ余裕がありそうだ


「さらに、ゴーレムさんカモン!」


 即興で手のゴーレムを大量に作り出した。


「キモイッス!うぞうぞ嫌あああ!?」


「うわっ!?」


 怯むジェンドと凛花。


「にゃははははは!!」


 めっちゃ笑いながらゴーレムを殲滅し始めるマリー。しかもよく見たら的確にコアを潰している。本能なのか…すごい。

 とりあえずジェンドとマリーはヴァルキリーとゴーレムの相手で手いっぱいだろう。補助特化の凛花はかなり厄介なので先に倒そうとした。


「補助特化をなめないでほしいッス!獅子奮迅!!」


「は!?」


 まさかの重ねがけ可なの!?


「はああっ!!」


「にゃははははは!」


 ジェンドとマリーがヴァルキリーの反応速度を上回り始めた。この急激な強化に問題なく対応している様子から、彼らがかなり連携して戦っていたことがわかる。


 ヴァルキリーとゴーレムはこのままだともたない。先に凛花を倒す!!

 凛花に迫り、倒そうとした。しかし………


「壁!一気呵成(いっきかせい)!!」


「うわ!?」


 魔力障壁に激突しそうになったがなんとか回避した。ああああぶなぁぁい!!下手したら一撃にカウントされて負けるとこだったよ!

 そして怯んだ一瞬の隙をついて、更に加速したジェンドが間に合った!ジェンドは私と凛花の間に入り、私に攻撃をする。ただ、ここまでの加速はしたことがないのか、自分の速さに対応できていない。


「わあ!?」


 足払いして転倒させ、雷撃で気絶させようとした。しかし、ジェンドは魔法が効きにくかったからか、まだ動けるらしい。


「異常無効!」


「うわ、マジ厄介!」


 凛花がジェンドの麻痺を解除した。


「伊達にゲームで支援職やってないッスよ!」


 いや、マジで凛花が厄介すぎる!しかも自分の支援魔法の持続時間をきちんと把握していて、きっちりかけ直しているのがまた腹立つ!


「きゃん!」


 マリーは流石に独りでは阿修羅モードのヴァルキリーと手ゴーレムをさばききれなくなったようだ。


 ジェンドと凛花はアイコンタクトをして、ジェンドはマリーに加勢する。

 私がこの隙を逃すはずもない!一気に距離を詰めようとする。


「壁!」


 壁が私を囲むが、身体強化してそのまま突破した。





 そして、凛花を倒そうとしたら、地の底を這うような声がした。




「……何してるのかな?ロザリンド」


「……え?」


 何故か、凛花の背後に兄がいた。いや、なんか超怒ってない?は!今日は結界してなかったから、ご近所さんに通報されたとか!?


「説明!」


「喜んで!」


 兄は怒りつつ、私にデコピンをした。


「いたっ!」


「はい、一撃」


 兄が凛花の姿に変わった。


「そこまで!勝者・紫水晶の護り手!!」


 エルンストが凛花達の勝利を告げる。


「え?あ、あああああ!?」


 さっきの凛花は消えている。どうやら先程の壁は進行を妨げるだけでなく、目隠しの意味もあったようだ。幻覚で凛花の姿を残し、兄の姿に変身したわけだ。


「ヒャッフー!勝ったッス!勝ったッスよ!」


 ジェンド達とハイタッチする凛花。


「ひゃふー!にゃははははは!」


「すごいや!凛花!」


 皆嬉しそうです。仕方ないね。負けは負け。うん。己の慢心が招いた敗北です。


うん。仕方ないです。




「凛花、もう1回やろっか」





『……………………』





 全員が固まった。


「今度は、紫水晶の護り手全員でいいからさ」


「いやいやいや!ロザリンドちゃんが自分らに油断してたから拾えた勝ちであって、本気モードのロザリンドちゃんに勝てるわけないじゃないッスか!」


「いやいや、何事も試してみないとわかんないでしょ」


「断固拒否ッス!勝ち逃げッス!」


「………………(じー)」


「リンカ、俺達もロザリンドと戦いたい。こんな機会はめったにない」


「………………確かにッス」


 ネックスとオルドからお願いされて、凛花は承諾した。ジェンドとマリーはどっちでもよかったらしく、頷いていた。




 そして、リベンジ戦。





「マジ大人げないッス!」



 あっさり勝ちました。エルンストが苦笑しています。どうやったかって?先手必勝で、凛花が補助魔法使う前に背後に転移して雷撃で昏倒させた。後は凛花の補助魔法が無ければ、彼らは私の敵ではない。でも皆強くなっていて、とても成長を感じました。


「なら、もう1回やる?」


「やんねえッス!」


 まあ、大人げないのは否定しないけど、負けず嫌いは成長に大事なんですよ。凛花がやられたら紫水晶の護り手は大幅パワーダウンなわけだから、対策考えたらいいじゃないか。


 とにかく、これでエクストラダンジョンに行くメンバーが決まりました。ダンジョン攻略、頑張ります!

エクストラダンジョン

攻略参加予定者


・ロザリンド

・ディルク

・凛花

・ジャッシュ

・ジェラルディン

・ジェンド(new)

・マリー(new)


不参加予定者

・アルディン

・アルフィージ

・ラビーシャ

・カーティス

・アデイル

・ヒュー

・ルーベルト

・マーサ

・アーク

・ミルフィリア

・シーダ

・オルド

・ネックス


 何気なく銀狼親子三人参加ですね。さて、次はついにエクストラダンジョン攻略です。

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