デートの約束
エルフの村で夕御飯をごちそうになり、自分は久々にウルファネアのゴージャスプリンセスルーム…略してゴープリルームに帰ったッス。
ウサメガネ先生の婚約パーティや女子会、パジャマパーティ…あと、魔力制御訓練してたら力尽きて泊まったりで、久しぶりのお部屋ッス。
「お帰りなさいませ、リンカ様」
とてもクールな虎耳部屋付きメイドのトルテさんが自分から容赦なく服を剥ぎ取っていくッス。はしゃぎすぎてグデングデンの自分に素晴らしい手腕ッスよ。あっという間にパンイチッス。
「リンカ、会いに来てやっ…………」
お互いに固まった。
自分…………パンイチッス。
「………いやん」
まっさん…多分ジューダス様じゃなくてまっさんだった……早かったッス。正気にかえったら、逃げたッス。声かける暇もなかったッス。
「ああ…楽しかったの話そうと楽しみにしてたのに…」
」
しかも、まっさんから!自分に会いに来てくれたのに………会いに来た女はパンイチでベッドにごろ寝する要介護者………
どうよ?
だめだな!!アウトッスよ!スリーアウトチェンジっすわ!ロマンの欠片もないッスよ!!
「リンカ様」
自分に黙々と服を着せていたトルテさんが…興奮していた。
自分がその立派なお胸にダイブをしようと、出来心で海の男に変態…じゃなかった変身しようと、表情筋を動かさなかったトルテさんが燃えている…!
「リンカ様!殿下は乙女の柔肌を見てしまいました!責任をとっていただきましょう!このトルテにお任せください!!」
「ひゅああああああああ!?」
風に…風になったッス。速すぎて呼吸しにくいッス。
「王太子殿下、姫君の柔肌を盗み見て逃げ出すなんて最低ですわ。責任をとって結婚してください。さあ!リンカ様!」
「いや、自分の貧相ボディにその対価はどーなんスかね…」
「いえ!リンカ様のささやかな胸は素晴らしいですわ!色も初々し「思い出させるな!リンカには謝罪するからお前は下がれ!!」
「チッ……かしこまりました」
いつものトルテさんに戻ったみたいッス。トルテさんは綺麗なおじぎをして去っていった。トルテさん…舌打ちなんかするんスね。そしてクールなメイドさんかと思いきや、かなりのパッショネイトだったんスね。知らんかった。
「あー、その…」
まっさんが頭をガリガリしていた。顔が真っ赤になってるッス。ピュアまっさん…萌える。
「気にしなくていいッスよ。事故ッスから」
「いや…そういうわけには…ジューダスの体を間借りしているから殴らせるわけにもいかんし……」
まっさん、真面目だなぁ。殴るつもりはそもそもないッスよ。
「なら、おわびにデートしてほしいッス」
「でーと?」
「自分と二人っきりで、イチャイチャしていただきたいということッス」
「えふ!?」
「あーでも…ジューダス様お仕事あるッスよねぇ…まっさん、自分の中には入れないんスか?」
「リンカに何かあったら嫌だ………なら、なんか動物か魔物捕まえてこい。それの体をちょっと借りるから」
「はいッス!デートしてくれるんスね!?」
「…………詫びだからな」
まっさんツンデレ?ツンデレッスか!?いやん、可愛いッス!
「やったぁ!初デートッスよ!!何着よう!!じゃあ、明日の朝10時にここで待ち合わせッスよ!!」
「………ああ」
まっさんと約束して、トルテさんの待つゴープリルームに帰還した。待ち構えていたトルテさんに根掘り葉掘り聞かれたッス。トルテさんは自分の世話を任されるだけあって、まっさんも知ってたみたいッス。
そして自分はトルテさんと明日の服装について熱く語り合ったッス。トルテさんは恋愛に憧れがあるらしく、恋バナが大好物だったみたいッス。
そして、ウサメガネ先生の小説を布教したら、どハマリしてしまい…ウルファネアの貴腐人を瞬く間に増殖させてしまったッス。これ、ロザリンドちゃんにばれたらしばかれ…いや、吊るされる気がするから黙っとくッスよ!沈黙は金なり。雄弁は銀なりッス!
トルテさんからはいく場所にもよるからと言われ、ロザリンドちゃんにおすすめデートスポットを聞くことにした。通信用の電話みたいな魔具を起動する。
「ロザリンドちゃん、おすすめデートスポットとかないッスか?」
「デートスポット?」
「はいッス!まっさんが生乳見たおわびにデートしてくれるッス」
「ナニソレ詳しく!」
そして、すぐに転移してきたロザリンドちゃんも入れて女子会になったッスよ。そして、女子会は盛り上がり深夜まで続き……
「リンカさん…うちのロザリンドかえしてください……」
ディルクさんの悲しい通信により即解散となったッス。今度ディルクさんに謝ろう。
緑の精霊王さんが体を貸すのを了承したリスさんも連れてきてくれたし、準備はバッチリ!明日が楽しみッス。
酔勢 倒録様からまたファンアートをいただきましたんで、活動報告に載っけておきます。




