否定できない奇妙な『縁』
緑の精霊王もゲットした凛花。私たちが大騒ぎしていたためか、隠れていたらしいお祖父様たち。
「久しぶりに精霊王の加護を得た者が現れた!!」
「うおおおお!!」
「皆のもの!!祭りじゃあああああ!!」
「めでてえなああああ!!」
勢いについていけない私は、抑止力に助けを求めた。
「いつも本当にごめんなさいね…長さま!いい加減にして!」
「ジジイ!ロザリンドを困らせると吊るすよ!!」
あの、スイさん。すでに吊るしてるよ。でも、いつもありがとうございます。エルフ達の暴走が止まるか止まんないかはともかく、君らがいるとホッとするんですよ。
「スイー、スイちゃん、ママ怖かったのよー。慰めてぇ」
「………まま?」
魔×魔=魔魔?
いや、違うわ。まま、ママ…はは…………
「……おかーさぁぁぁぁん!?」
「ひあ!?」
「…いい年こいてママとか言うなよ」
「ううん、意地悪なんだからぁ!ダーリンそっくり…」
意地悪と言いつつ、嬉しそうな緑の精霊王。スイの顔がひきつっている。Mか。お母さんMなのか。
「憐れんだ目で見ないでくれないかな…まあ、こんなでも親だから…」
「というか…ロザリンドちゃんの加護精霊はほぼ精霊王の身内ッスね」
「………確かに」
コウ、スイ、クーリンは精霊王の子供。ハクは精霊王の孫。ハルは甥…すべてではないが、私の精霊はやたらと精霊王の身内が多い。なんでだ。
「おお!緑の精霊王も久しいのう!いやはや、めでたい!実にめでたい!」
「お久しぶりですお義父様。皆楽しそうで何よりだわぁ」
緑の精霊王は普通の人サイズになった。ニッコリと笑いかけてスイの手を取ると楽しげに祭りの輪に混ざっていった。
「ちょっと!?」
「久しぶりみたいだし、行ってきなよ」
「…し、仕方ないな!ロザリンドがいいって言ったから、ちょっとだけ付き合ってやるよ!」
「ロザリンドちゃん、ありがとうね」
スイは言葉と逆に嬉しそう…照れ臭いんだな、きっと。
「私たちも楽しもうか。せっかくだし、さ」
「そうだね」
ディルクが穏やかに微笑む。はう…マイダーリンは今日も素敵です。
「…私は…」
ジャッシュがあからさまに表情を曇らせた。
「ウジウジ禁止!あれ?エルンストは?」
エルンストはエルフの魔具職人さん達と何やらお話し中。楽しそうですね。引きこモヤシの面影は微塵もなく、コミュ力もレベルアップしているようです。
「楽しむつもりがないなら、凛花のお守りでもしといて。私はディルクとデートするから!」
「ふふ…わかりました。凛花さんはお任せください」
そして、私はディルクと露店を見て歩いたりしていた。
「ディルク、あれやりたい!」
「うん、いいよ」
祭りの踊る輪に混ざった。社交ダンスではなく、フォークダンスみたいな感じ。
「ディルク、楽しい!」
最初は少し戸惑っていたが、すぐにステップを覚えて余裕ができたらしくディルクも楽しそうだ。
「そうだね、楽しい」
また穏やかに微笑むディルクにときめいた。なんというか…フェロモン酔いを克服したディルクさんは余裕があってカッコいいです。私ばっかりドキドキしているのが悔しくて、ターンで近づいた隙に、一瞬だけキスをした。
「!?こんなとこで…」
「ディルクがカッコよすぎるのがいけないんです。だから…今夜は覚悟してくださいね。久しぶりににゃんにゃん言わせますよ」
「こ、こんなとこで言わない!」
「大丈夫、誰も聞いていませんよ…それよりお返事は?」
「う…………俺もしたい」
恥じらうディルクに萌えたぎる。かっこよくて超可愛い!!ああ、人前じゃなきゃ襲えたのになぁ。仕方ないのでまたこっそりキスをしたら怒られた。
「もう…………続きは家で、だよ」
旦那が可愛すぎて萌える!恥じらいつつも約束をいただきました!
後で合流した凛花に、旦那が可愛すぎて辛いと話したら、死んだ魚のような表情でした。そして、
「リア充爆発しろッス!自分もまっさんとお祭りデートしたかったッス!」
と八つ当りされました。
「ふはははは、羨ましいだろう!凛花も頑張るがよい」
「が、頑張るッス!ロザリンド先生…デートが、デートがしたいッス!」
「諦めたらそこで試合終了だよ」
「…よくわからないけど、仲良しだね」
「…はい。よくわからないですが、仲良しなのはわかります」
ついネタに走ってしまい常識的な男性2人に苦笑されつつ、エルフ村でのお祭りを楽しんだのでした。
え?夜?もちろん楽しみましたよ。お互いに…ね。
情報追記。ユグドラシルに呪いをかけたジャッシュさんは、楽しむ資格がないとウジウジしてました。凛花がそれなりに振り回したので、ちょっと楽しんだみたいです。




