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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・氷王子と白兎と厳つい鰐編

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王子様と凡人の大冒険

 凛花視点になります。

 余談ではあるが、あれから数日。アルフィージ様がロザリンドちゃんを訪ねてきたッス。


「私でも倒せる高ランクの魔物(えもの)はいるだろうか?」


「…アルフィージ様なら……フレイムリザードン辺りかなと思いますが、なんでまた?」


「ラビーシャ嬢と付き合うにあたり、いろいろ調べたんだ。獣人を妻にもらう場合、相手に自分が狩った獲物を渡して婚約するのが正式だと聞いた」


「へー」


 いろんなしきたりがあるもんッスねぇ。他人事だと思って聞いていたッス。


「…独りで?」


「ああ」


「念のため凛花を連れていってください。凛花、本来は支援が得意だったんだよね?」


「………はいッス」


「いいのか?危険だぞ?」


「……………はいッス」


 嫌な予感しかしなかったものの…自分はウサメガネ大先生のため、逝ってくることにしたッス。

※注・誤字ではなく、凛花の気分は行くではなく逝くでした。







 そして、ロザリンドちゃんの指示した魔物を見つけたッスが………あれはドラゴンじゃないんスか!?ドラゴンみたいだし、火を吹いてるッスよ!?怖えぇッス!リアルのフレイムリザードン怖い!!


「…さて、私は行く。君は隠れていなさい」


 アルフィージ様、判断早い!あっという間に駆け出したッスよ!

 ええい、女は度胸!咲かせて魅せよう!腐女子☆(ウェイ)!!


「疾風迅雷!」


 自分のオリジナル強化魔法がアルフィージ様を包んだ。加速したアルフィージ様はフレイムリザードンに斬りかかる。








 フレイムリザードンは、一太刀で綺麗に首を斬られました。






「…流石は勇者様だな」


 水で血を洗い流しつつ、アルフィージ様が苦笑した。


「自分のせいッスか!?アルフィージ様の実力だと思うッス!」


「いや、私の細腕であんなのを両断できると思うか?正直に言いなさい」


「………………無理だと思います」


 でも、あんなでかくて火を吹いてる魔物に躊躇わずに向かったり…アルフィージ様も規格外ッスよ。しかし、凡人が王子様に逆らえるはずもなく、素直に同意したッス。


「よろしい。しかし、どうせならもっと大物がいいな。君の支援があればいけそうだ」


「…いや、これ充分大物………」


「もっと大物がいいと思わないかい?」


「…ソウデスネ」


 アルフィージ様の瞳は、妥協を許さない狩人(ハンター)だったッス。凡人は狩人様に敵うはずもなく…ドナドナされていったッス。




 そして、(ラブ)狩人(ハンター)様はとんでもない獲物を見つけてしまわれました。いや、無理ゲーじゃね?洞窟前に寝そべる獲物。見おぼえがあるッスよ。


 エクストラ・ファイヤーリザー首領(ドン)。名前はギャグだけど…炎系最強の魔物ッス。強かったッスよ、ゲームでも。二人では無理ゲーだからやめましょうよ、さっきの奴より明らかにでかいしと言おうとしたッス。



「…行くぞ!」



 遅かった!またしてもためらわないアルフィージ様。自分も慌てて強化魔法をかけた。


「ええい、疾風迅雷!」


 瞬時にエクストラ…ああもう名前長いから、首領(ドン)で!首領(ドン)の目前に迫り、斬りつけるアルフィージ様。しかし流石に固いッス!剣が弾かれた!更に斬りつけようとするアルフィージ様に、首領(ドン)が尻尾で攻撃しようとしている。迷う暇などなく、咄嗟に次の魔法を使った。


「剛強無双!!」


「なっ!?」


 疾風迅雷はスピードアップと攻撃力アップ。剛強無双は純粋に攻撃力のみ大幅にアップさせる。アルフィージ様に更なる魔力強化が施され、首領(ドン)は首を落とされた。ついでにその向こう側がパックリ斬れて、溝…じゃなくて谷になってしまった。斬った本人も、支援魔法使った自分もビックリしてましたッス。


「どうぉぉぉぉん!!」


 意味不明の雄叫びをあげた自分はスルーされました。


「…………なんというか、流石はロザリンド嬢の身内だね」


「どういう意味ッスか!?やったのはアルフィージ様ッスよ!全部自分の責任にしないでほしいッス!」


「うん?」


 アルフィージ様はにっこり笑いました。


「…自分のせいです」


 笑顔なのに、怖かったです。凡人は、やはり王子様には勝てませんでした。


 血抜きをして、ようやくお仕事終了ッス。アルフィージ様はこのままウサメガネ大先生に婚約を申し出るらしく、自分は帰宅したッス。うまくいくといいッスね。

 アルフィージ様無双はまだ続きます。1話で済むかと思いきや…何故だ…とりあえずきりがいいのでここまでです。


 またまた酔勢 倒録様からファンアートをいただきましたので、活動報告にあげておきます。

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