凛花のドキドキ☆戦闘訓練
こんにちは、凛花です。私は今、凛姉ちゃん…今はロザリンドちゃんを待っています。
「りーんーかー」
ロザリンドちゃんの声が遠くからしました。声がした方角を見ると、ロザリンドちゃんが爆走してました。
いや、違う。よく見たら巨大なバッファローに似たモノにまたがってます。でけぇぇぇ!!直撃したら間違いなく死ぬ!!
「み、みぎゃあああああ!?天ちゃん!天ちゃぁぁん!!」
「凛姉ちゃん!大物過ぎるだろ!明らかに初心者向けじゃねぇ!」
助けを求めると、すぐさま自分を抱き上げて空に飛び上がる天ちゃん。頼りになる幼馴染みッス!もっと言ってやって!!
「大丈夫、大丈夫。ヤバかったら助けるから」
「前衛なしは無理!!」
そもそも、自分の身を守るか逃げるが多かった自分。戦う場合は天ちゃん達のフォローだったから、無理ッスよ!
「詠唱なしならイケるって」
「ぶっつけ本番無理!!」
「仕方ないなぁ…じゃあ前衛つけるから、やって」
ふわり、ともふもふ毛玉…あれ見たことあるッス!
「もふ丸!?」
素敵な恋しちゃお☆胸キュン☆ときめきマジカルアカデミー☆願いを叶える贈り人☆で凛姉ちゃんがこよなく愛した魔獣のケサランパサランにそっくりッス。いや、ケサランパサランなのは間違いない。
もふ丸は毛針でバッファロー的な魔物を…あれよく見たら億千万…いや、違う。あの輝きは阿僧祗バッファローッス!!SSSランクじゃねぇっスか!!バッファローなのに火ぃ吹いてるッスよ!
「凛花、これ使いな」
「?」
いつのまにか側に来ていた凛姉ちゃんから杖を渡された。玩具みたいな可愛い杖だった。しかし、自分は警戒すべきだった。凛姉ちゃんが渡す杖が、普通なはずなかったのである。
「シャイニング☆イリュージョン!!世界を繋ぎ、世界を救う!魔法勇者☆リリカルリンカー!!」
リンカー…それは繋ぐ(リンクする)者。誓約者。それは…自分が荒ぶる中学生だったときの……………
いや待て、そこはどうでもいいッスよ。本気でどうでもいいッスよ。
「なんじゃあこりゃああああ!?」
はいたことないレベルのミニスカ、ガーターにストッキング。セーラー服風の魔法少女的な衣装にチェンジされていた。
「おお………」
天ちゃん、顔赤い。珍しくツッコミが不在ッス。
「それなら直撃うけても大丈夫だし、魔力も上がるよ。がんばれー」
「…魔法少女ルックに強制変身させた意味は?」
「ベースがこと姉ちゃんの嫌がらせアイテムだからねぇ」
「で、本音は」
「面白そうだった。可愛いよ、凛花」
「正直に言えばなんでも許されると思うのは間違いッス!!」
「……いや、マジ可愛いぞ?」
「ありがとう、嬉しくないッス!どうにでもなれッスよ!!」
自分は札を起動させた。杖のせいか、格段に制御能力が上がっていた。阿僧祗バッファローは素早いが、動きも追える。そもそもシューティングは得意だ。確実に当てていく。
だんだん慣れ、フェイントも混ぜながら確実に阿僧祗バッファローを削っていた。
「まずい!凛花!」
阿僧祗バッファローはアタッカーが自分だけだと理解し、もふ丸を強引にはね除けて自分に襲いかかった。とっさに結界をはったが、衝撃は来なかった。
阿僧祗バッファローは象並みの巨体だったが…まっぷたつにされていた。
「やべ。つい殺っちゃった」
渡瀬凛花、異世界生活2日目。先に異世界暮らししていた叔母はボインボインのつり目美少女になっていました。その上、阿僧祗バッファローを一刀両断する猛者であると知りました。
「「凛姉ちゃんはおかしい」」
天ちゃんと自分の心は1つになったッス。
「凛花、頑張ったからこれで肉じゃが作ろうか。信じられないぐらい美味しいよ」
「え?」
「食うの?」
いや、見た目は牛…角すげぇし牙が明らかに草食じゃないけど………
「美味しいよ?ちなみにオークとミノタウロスも食べられます」
「「食うな!」」
「懐かしいなぁ…私も昔はそんな反応だったよ」
自分と再会するまでの約10年…凛姉ちゃんは何があったから魔物=食料という考えになっちゃったのでしょうか。異世界怖いと思いつつ………しとめた阿僧祗バッファローはありえないぐらい美味しかったです。でもオークとミノタウロスは食べたくありません。




