魔力の訓練は難しい?
禁止されたが、札の魔法式はなかなか面白い。魔力が少ない日本で発達しただけがあり、非常に無駄がない。見ているだけでもなかなか勉強になります。
「疾く、律令の如く、せよ!!ぎにゃあああああ!?」
凛花は急激に魔力がでかくなったようなもののため、コントロールがうまくいかないようだ。炎が吹き出して逆流しかけている。危ないのでちょいちょいっと魔力を同調させて方向を変えてやる。凛花が出した火炎は花、鳥と姿を変える。最後はゆっくりと魔力を大気に散らした。
「…………凛姉ちゃん」
「ん?」
「なんで他人の術を横取りできるんスか!?あり得ねえッス!!」
「いや、簡単よ?」
「「簡単じゃないよ!!」」
凛花と天ちゃんに否定されました。いや、完全同調すれば乗っ取りは難しくないのだよ?
「凛姉ちゃんおかしいッス!自分は一応きちんと修業したッスよ!?10年も修業してたのに…これが天才と凡人の差!?」
「いや、凛花も天才だけど………凛姉ちゃんは異常」
「ひどい!私だって努力したんだよ!」
天ちゃんの言葉は流石に傷ついたよ!それにちゃんと修業してたんだから!
「ちゃんと魔術の勉強だってしてたし、実践だって賢者をブッ飛ばしたり、賢者の部屋の魔術書読んで実験で賢者の部屋ブッ飛ばしたり、賢者の汚部屋にキレて部屋ごとブッ飛ばしたり」
「全体的に賢者さんとやらがブッ飛ばされてるッスね……」
「その人、大丈夫なのか?生存的な意味で」
「美人な嫁と可愛い子供に囲まれて幸せに生きてるじじいですよ」
「「そこまでされても人は生きられるんだね」」
凛花と天ちゃんが遠い目になりました。賢者は賢者だから仕方ないんだよ。片づけても片づけても汚部屋作るんだよ。でも今は子供に何かあったら危ないから作らないらしいよ。ばっちり育じい………いや、育パパ?になってるらしいよ。人間は変わるもんですよねぇ。
それはさておき、魔力コントロールを教えることにしました。
「凛花、魔力お手玉してみな」
「なんスか、それ」
「こう…」
魔力を固めて毬状にする。そして属性を持たせていく。さらに他属性を混ぜたり圧縮したりして消した。
「見本終了」
「無理!」
「難しいんじゃね?」
「まあ、最初は2個を目標で。圧縮とか余計なことはしなくていいから」
真面目に取り組む凛花だが………
「ぎょああ!?」
割れる。
「ふにゃあああ!?」
魔力が風船に穴あいたみたいに噴き出す。
「ごはっとぉおぉ!?」
終いには、破裂した。見事な失敗ぶりである。
「ダメッス…アンドリュー先生…バスケが…バスケがしたいです……」
「諦めたらそこで試合終了だよ(無駄にイケメンボイス)」
「…で、どーすんの?凛花出来そうもないけど」
「「ノリが悪いなぁ」」
「出来なきゃ困るの、凛花だろ!つーか、バスケがしたいとか意味わからん!」
正論である。
「なんだと、貴様!あのアニメ化までした伝説のバスケットボール漫画を知らんだと!?」
「それは知ってるけど真面目にやれよ!」
「だってあまりにも失敗するからボケなきゃやってられねッス!!」
凛花と天ちゃんは今日も仲良しです。
凛花はどうも魔力がほとんどない日本にいたせいか常に魔力を全力解放する癖があり、さらには本人のイメージと放出した魔力による効果が違いすぎて上手くいかないようですね。そっとふてて寝転がる凛花の両手に触れた。
「凛花、力抜いてー」
「へ!?何これ!?」
「流れに逆らわないで、ゆっくりー。深呼吸ー。ひっひっふー」
凛花に私の魔力を流す。同調して魔力お手玉を作った。
「はわ…つーか、ひっひっふーは出産の呼吸で深呼吸じゃないッス!!」
私のちゃめっ気で力が抜けたのか、魔力がスムーズに流れ出した。ひとつ、ふたつ、みっつ…………増える魔力お手玉は安定して壊れない。
「ほい、次は一人でやってみな」
「…………はいッス……」
凛花はコツをつかんだらしく、私の補助なしで魔力お手玉を6つまで作ることができた。
「じゃ、次は札ねー」
「うええ…やってみるッス」
凛花はあっさりと威力を調節できるようになっていた。
「さっきまでのは何だったんだ?」
「自分でもわかんねぇッス」
首を傾げる凛花と天ちゃん。魔力コントロールのコツをつかみ、度重なる失敗で凛花の中で魔力と威力のイメージ差がほぼ無くなっただけである。
「じゃ、次から実戦ね」
「えええ、わ…わかったッス」
「よし。ならちょいちょいっと『調達』してくるわ」
私はそう言って獲物を探しに行きました。私でもいいけど、人間相手だと怯むかもしんないし…強すぎず、弱すぎない奴かぁ…と考えながら探しました。さて、何を調達しようかな?




