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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・勇者と宗教大国編

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昼食と襲撃

 こんにちは、ロザリンドです。いや、もう焦りましたよクラリン!まさかの嫌い発言。確実に警戒されたなぁと思いつつ、うちの子に手を出したらしめる!と釘を刺せたのは良かったかもしれません。


 そして昼食に誘われたわけですが…スープに魔力を感じる。洗脳系の魔法薬?


 ディルクにスープは食べないでと手を握る…なんというか、いたしてから触れるだけで簡単な意思疎通ができるようになりました。遮断も出来るけど、油断してると感情が駄々漏れになるのです。というか、まさかのしょっぱなから仕掛けてきましたよ。やるなあ。


 クラリンはめっちゃクンクンしている。あ、眼鏡の多分教皇様ひきつってら。気持ちは解るけど、そんなあからさまに嫌悪した表情出したらダメでしょ。


 クラリンは本能なのかスープ以外を食べ始めた。かぎ分けたのかな?




 四人の教皇はどことなくそれぞれの神に似ていた。武の教皇は完全な脳筋で白。技と魔術はグレー。知は黒。なんで断定してるかというと、クラリンからもセインティアが贈り人を誘拐している。主犯は知の教皇だと聞いているから。後はグレーがどの程度なのかを調べてしめるだけである。


「勇者様はお強そうですなぁ!是非とも手合わせ願いたい!」


 脳筋な武の教皇が技の教皇にしばかれた。技の教皇は外見こそシヴァに似ているが、中身はマトモそうである。


「ふふ、かまいませんわと申し上げたいところですが、(わたくし)体術は不得手ですの。ああ、夫と対戦するのはいかが?夫は身体能力が高いですし、魔法を使っても勝てませんの。夫は元騎士で、とても強いんですのよ」


「なんと!是非とも手合わせ願いたい!」


 ディルクが手を握り、どうする?と聞いてきた。


(わたくし)も久しぶりに旦那様の勇姿が見たいわ」


 そう言って微笑むとディルクも承諾した。ちょっと喜んでる。はっ!本音だとバレたか!恥ずかしいな…そしてウキウキと話す武の教皇様。


「では早速!」


「待て!勇者様のお話を聞いてからだ!」


 慌てて武の教皇様を止めようとする技の教皇様。仲がいいのかな?飛び蹴りかましてたし。


「…武の教皇様の気が済んだ方が話がスムーズなのではなくて?」


「「「………………」」」」


 その沈黙は、肯定だったようです。皆様何か苦労してるのか、沈痛な面持ちでした。



 武の神殿内部には闘技場があり、そこで対戦することになりました。


「頑張ってくださいましね、あなた」


「うん」


 ギュッと抱きしめ、役得…ではなく、恐らくここで仕掛けてくるから瞬殺しないでねとお願いした。気をつけてね、と返してディルクは模擬試合をしに行った。


 久しぶりなディルクの勇姿にうっとりしていたら、背後から襲われた。うむ!計算通り!さあて、どうしてやろうかな?

今回は短いですが、話の都合上ここまでになります。

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