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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド7歳・真夏の恋話編

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説明と友人

 とりあえず、兄をシーダ君が鎮静させてくれました。死んだ魚の瞳をしていたアルフィージ様は復活して私に話しかけてきました。


「ロザリンド嬢、そろそろ説明してはくれないか?」


「はい?」


「君は魔とやらについて調べたいとかなり広範囲に依頼している。更に先日、君がウルファネアで倒れたとの情報もある。何をしようとしている?精霊王をおかしくしていた黒いものも、君はあれが魔だと知っていた。君は魔と戦うつもりなのか?」


「あー、さすが…ですね」


「この程度は当然だ。協力をするんだ。きちんとした説明をしてくれるよね?」


「そうですわ!倒れたなんて聞いてませんわよ!?」


「ロザリンド、俺達は頼りないか?危険から遠ざけたいのはわかるが…俺達だってロザリンドが心配なんだ」


「……うう。わ、わかりました。特に兄様、アルディン様、アルフィージ様、カーティス、アデイル、ヒュー、ジャッシュには最終的に協力してもらわなきゃいけませんし…」


「アタシ達も?」


「はい。この面子は能力が高いですからね」


 攻略対象全員の協力が必須になるはずだ。いつかは説明しなきゃならない。洗いざらい、知る限りの魔についてを話す。


「ロザリンド嬢?」


「…はい」


 アルフィージ様から冷気が!何?激おこ!?笑顔がこわぁぁぁい!!


「これ、下手をすれば世界が滅ぶんじゃないか?」


「………ええと…」


「侵食し、拡大する。しかも滅多に現れない聖属性でしか対応できない。他属性だと精霊王ですらなすすべがない…呪い系をある程度自浄できるはずの水の精霊王であっても、だ」


「…………そう、かもしれません」


「まったく…全面的に協力しよう。我々に何を望む?」


「全員、強くなってください。肉体的にも、精神的にも。巻きこんで申し訳ないですが、私が告げた全員が、魔をどうにかするための鍵になります」


 全員が頷いた。シーダ君とミルフィは浮かない表情をしている。


「次は…いや、こんなとんでもない案件はさすがにそうそうないだろうけど、はじめからきちんと相談するように!」


「はい!」


「ロザリンド」


「はい?」


 今度はシーダ君に話しかけられました。なんか思いつめてない?


「俺に出来ることはないか。恩に報いたい。少しでもいい。なんでもする」


「お父様を無事なんとかできましたら、レア素材の育成をお願いしたいです。素材集めしてるって言いましたよね?」


「わかった。任せろ」


 シーダ君の表情が少しだけ和らぐ。


「それに、最重要任務があります」


「なんだ?」


(オタク)達の暴走を止めるお役目が…あれは私にもどーにもなりません」


「くはっ、任された」


 シーダ君、やっと笑いましたね。私がホッとしていると、ミルフィに袖を引かれました。


「ロザリィ、私に出来ることはありませんの?」


「…魔について調べてもらえるだけでありがたいです」


 ミルフィさん……膨れてません?え?今度はミルフィに叱られるわけ?


「嫌ですわ!私も強くなります!ロザリィだけに…私の親友だけ危ない目にあわせて私は平和に過ごすだなんて、絶対絶対、嫌ですわ!」


「ミルフィ…」


「今回のシーダ君のことだって!」


「は?」


「え?」


 いきなり指名されてびっくりしたご様子のシーダ君。


「私だって助けたいですわ!他人任せではなく、窮地に手を差しのべてこその友人ではありませんの!?」


「お…おうふ」


 正論なのでどうにもならん。オロオロする私。


「ロザリンドはミルフィリア嬢に弱いな。だが、俺も同感だ。シーダはこれから同じ学舎で学ぶのだし、他人ではない。知った以上見て見ぬふりはできない」


 アルディン様が輝いてます。ラートさん、まばゆいからやめてください。精神的にも視覚的にもまばゆいのは厳しいです。


「ロザリンド、早期解決に向けて、僕も全力をもって協力するからね!」


 兄も目からビームが出そうです。目に優しくないですね!キラッキラ………いや、ギラギラしてる!


「私も協力してあげるよ。面白そうだから」


 くっろ!本当に両極端だな、この兄弟!!チカチカしないのはありがたいけど。


「うう…好きにしてください。とりあえず、現状はレオールさんからのお返事待ちですよ」


 レオールさんは有能な部類だから、多分2~3日で報告が来るだろう。


 しかし、なんという豪華すぎる面子だろうか。犯人は知らないうちに未来のクリスティア統治者達を敵に回してしまった。






 犯人、終わったな。






 私はそう確信するのだった。

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