第37話 総力戦の幕開けに
おう。
岩尾 麟太郎だ。
江東は強い。
バレーでともに戦い、改めてそう思った。
また別の競技で戦いたいと思う。
じゃあ、本編を見てくれ。
前回のあらすじ
ハイパー快進撃!!生徒会との再戦が決定!
決勝戦の時間になって、私たちは整列した。
「やぁ!さっきぶりだね」
「どもです。今回は勝かたせてもらいますよ」
「それはこちらのセリフというものだよ」
すでに私と会長で火花を散らしていた。このバレーの試合でバスケの雪辱を果たす。バスケの試合では精神的に負け、試合的には引き分けたから、このバレーの試合では精神的にも試合的にも勝つ。
「両チーム試合を開始しても問題ないでしょうか」
「はい」「問題ないよ」
こうして開戦の火蓋は切って落とされた。
最初のサーブは私たちのチームから。サーバーは私。どの試合よりも慎重にボールを落とすところに慎重になる。
選手が入り乱れるバスケと違って、ネットを挟んでボールを打ち合うバレーなら、会長もそう簡単に手品めいたことはできないはず。それは部長さんにも一応同じことが言えると思う。とりあえずは副会長さんを警戒するのが第一かな。
そう決めて、最初から渾身の一打を放つ。
「フッ!」
私の打ったボールは会長のところに向かう。これは一応、宣戦布告のつもりだ。
考えを読み取ったのか、会長はニヤリと笑い、ボールを受ける。
「秋広君」
「わかりました」
短いやり取りで意思疎通を済ました様子の二人。さすがだ。
副会長さんが上げたボールに会長が飛びつく。
「ハッ!」
会長が打ったボールはまっすぐ私の方向に来る。それを難なく受け止め、ボールをつなぐ。
「青井君!」
「賢也!」
「よし来た!任せろ!」
こっちの青井君、賢也君の連携も向こうに負けていない。安定していて心強い。賢也君のボールは生徒会の一人の方向に行き、決まる。まずはこちらの先制。
「見たか!これが俺の実力だぜ!」
生徒会チームに向かってポーズを取り、宣言する。何ともバカっぽい。
「賢也、ナイスアタックだけど、指をさすのは失礼だよ」
「馬鹿に見えるからやめた方がいいぞ。事実、馬鹿だけど」
青井君と立花君の幼馴染ペアが注意した。さすがの連携だ。
「なんだよ!いいだろ!少しは目立ちたいんだよ!」
リアルで地団駄踏む人初めて見たよ…なんだかかわいそうになってきた。
「気取り直して、この調子でどんどんいこう!」
さて、次にサーブを打ち込む相手はもう決めてる。
「そぉ…れっ!」
ボールは部長さんのところへ。部長さんには野球で一応勝ってはいるけど、立ちふさがるなら打ち倒す。
「ほい、柳」
「秋広君」
「では、いきます」
普通のトスより明らかに高いボールに対し、副会長さんは迷わず飛んだ。私は最大限に警戒する。チームのみんなも異常な行動に油断しないで、警戒の色を見せてくれた。
「ッ!!」
静かな気合とともに、副会長さんがボールを打つ。ほぼ真下に打たれたようなボールは、青井君の足元に落ちた。
「速い…」
「なんだあのジャンプ!ありえねぇだろ!」
「うむ。一筋縄ではいかなさそうだな。」
「………」
男子達それぞれの反応を…立花君だけ無反応だけど、示した。
「やっぱり副会長さんはすごいねぇ」
「うん。それでも勝って灯ちゃんを優勝させるからね!」
「灯じゃなくて、みんなを、でしょ」
灯ちゃんが苦笑しつつ訂正した。やっぱりかわいい。おかげで気持ちを落ち着けた。
「ふふふ。どうかな?うちの秋広君は。驚いてもらえただろうか」
「なぜ会長が自慢げにするのでしょうか」
「君が何も言わないからだろう?」
「自慢にすることでもないですからね」
会長と副会長さんがしゃべり始めた。このままでは生徒会漫才が始まってしまう。
「お前らな、まだ点取り返したばっかだろ。さっさと位置戻れ」
口を挟もうとしたら、部長さんがたしなめた。生徒会ではそういう役割なのかもしれない。
とりあえずお互いのチームはまた配置につき、試合を再開する。やっぱり生徒会との対戦は簡単には終わらなさそうな予感を感じた。試合はまだ始まったばかりだ。
第37話を読んでもらってありがとう。
江東から聞いてはいたが、生徒会はなかなかに強者だな。
副会長は見ての通りの強さだが、会長の方も底知れなさがあって侮れん。
楽しみが増えて喜ばしい限りだ。
では、これからもよろしく頼む。




