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現実を嫌悪する者へ  作者: Nexnem
仮想編第1話
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仮想編第1話Act3-1

Act3-1

~お宝発見?~

「セーフティエリアに侵入しました」


目の前には閉じた門。その後ろには巨大建造物が見える。目測不能なほどの高さだ。明かりがついている窓も見える。

城には見えない。要塞というわけでもない。大学のキャンパスという雰囲気でもない。超高層建築物・・・が一番ふさわしい形容だと思う。廃墟群の中で全く崩壊していない建物を初めて見た。門の近くに4本のポールが立ってる。ポールの先端に馬鹿でかいプレートがくっついてる。何が書いてあるかは判別不能なほど汚れてる。


(近現代の建築物ならどこかに施設名が書いてないかな?)


・・・あった!門の横にもプレートが存在した。こっちは浮かし文字だ。

Q-u-a-n-t-u-m C-o-r-p-o-r-a-t-i-o-n・・・?と謎の絵?


(クァンタム・・・?)


中に自販機とかないかな?

門の取っ手を握って・・・思いっきり引っ張る!

・・・開かない。


(電気は通ってる・・・必ず何かある)


取り敢えず・・・不法侵入しかないよな・・・

立て看板によじ登った。・・・壁を越えてジャンプ!

何かの建物の屋根に着地!警報は鳴らない!そのまま地面に向かってジャンプ!

・・・侵入に成功した。

多分ビルの入口だろう門の前に立つ。

もちろん開かない。ドアキックしても動きそうにないな。

建物の周囲を歩く・・・1Fの中ではただ1箇所の明かりを発見した。

多分ネオンサインだろう明かりの下は自動ドアなのだろうか?前に立っただけでドアが動いた。


「クァンタムコーポレーション、ヘッドクォーターショップようこそ!」


中から声が聞こえた。高くもなく低くもない・・・男女どちらとも取れる声だ。

カウンターの向こう・・・に人影が!

・・・下半身はテーブルに隠れている。顔全体と上半身の半分以上が剥き出しの機械だ。服は着ていない。胸のあたりに灰色の金属板で作られた膨らみが1つだけ見えた。そいつが何度も止まりながら一礼してきた。

メニューを見せてもらう・・・光線剣だけ?


「銃火器はあるのか?」

「はい。こちら“QURFガンマMkⅡ”などいかがでしょうか?」


ロボが長銃をカウンター下から取り出してきた。


「軽量、コンパクトな光学銃です。誘導プラズマを発射します。初級者から上級者まで幅広くお使いいただけます。実弾ではありえない完全無反動である点が最大の長所です!」


やたらと話し方がハイテンションになってきた。さらには電子機器が起動したときの特有の高音が聞こえた。なぜか銃口を上方に向けて・・・発砲してきた!ここだけゲームっぽい発砲音が光学銃から聞こえてきた!


「乱心したか!」

「ご警戒なさらずに。デモンストレーションです」


こんな宣伝方法設定した奴、映画好きの素人だろ・・・


「お値段、120,000Crです!是非ご検討ください」


・・・全く足りない。でも、ドロップアイテムを売れば何とかなるかな?


「素材は買い取ってくれるか?」

「誠に申し訳ありませんが、当店では物品の買い取りは行っておりません」


・・・ロボにゴネて値引きに応じてくれる可能性は・・・こいつ、決められたことしか答えられない様に作られてるみたいだから・・・0だろう。


「予算9,000Crの物はあるかな?必要なのは銃火器とフォースフィールドだ」

「残念ながら、当店で扱う製品の最低価格は、銃火器では40,000Cr、フォースフィールドでは28,000Crからとなっております。9,000Crでお買い求めいただける製品は、光線剣“QUSWアルファMkⅠ”のみとなっております。こちらは650Crでお買い求めいただけます。こちらは・・・」


またカウンター下にロボが手を伸ばした・・・もう派手すぎるパフォーマンスは勘弁・・・


「・・・邪魔した」

「ありがとうございました。またお越しくださいませ」


資金ができたら・・・買いに来よう。


「・・・そうだった、パンフレットだけもらおう」

「真に申し訳ありませんが、紙の製品カタログは存在しません。製品カタログがご必要でしたら、公式ホームページよりダウンロードしていただくようお願いいたします」


                   ⋮


赤い2本の柱と2本の赤い梁が見えた。・・・でも、祠とか社は見えない。

同じものを以前に見たことがある!


(転送ゲート?!・・・これで帰れる!)


動かすには・・・前に立って・・・鳥居をくぐれば良かったはず。

・・・何も起こらない。


「新規シークレットミッションが開始されました!」


!システムメッセージ?


“新規シークレットミッション

タイトル:転送ゲートを修理せよ!

クリア条件:廃棄島、クァンタムコーポレーション敷地内転送ゲートの修理

戦闘難度:Very easy”


・・・どうしろと?キックで直るわけがない。

・・・状況を整理してみよう。

ミッションを達成するには転送ゲートを修理しなければならない。修理に必要なアイテムは不明。

さて、どうすべきか・・・?!

もしかして、そっくりな形にしてるんだから、統一規格ぐらいあるんじゃないかな?・・・この仮定なら、マニュアルが必ずあるはず!そいつを探す価値はある!


(マニュアルだ!)


取り敢えず入れそうな部屋から探そう。門の隣・・・って入れたっけ?


                   ⋮


(・・・不用心だな・・・)


何故か鍵が開いてた。・・・警備、いいのかな?

生活用の部屋じゃない。模様も何もない病院っぽい壁に、小冊子の束が占領している机と空っぽのゴミ箱、斃した人間が隠せそうなロッカーがあった。まずは小冊子の束からだ。

取り敢えず1冊目を開く・・・ザラザラだ。プラスチックでコーティングされてない紙の感触だ。

知らない作者が書いた漫画だ・・・ページ数が少なすぎる。同人サークルが作ったのかな?


(違った・・・)


2冊目を開く・・・これもザラザラだ。

“4月1日:本日、新人○○○が着任。警備所の業務内容を指導した。

指導内容:受付応対業務、不審者に対する検査、応急手当

引き続き指導の必要あり・・・”


(これも違う・・・)


3冊目を開く・・・もうコーティングされた本は存在しないようだ。

裸の男女が絡み合って○○○○している写真・・・ばかりが載ってた!


(・・・あとで読もう・・・じゃなくて絶対違う!)


4冊目を開く・・・

“モン○ー・ノイ○ン効果応用による光線剣貫通力強化

××××× 2385年10月9日”


(・・・違う)


5冊を開く・・・

本なのは外側だけだった。拳銃の形のくりぬきだけが存在した。


(・・・中身の方が欲しい)


                   ⋮


次だ!テーブルの引出を開ける。

冊子の束と・・・口が開いた缶!しかも倒れた!


(本が濡れる!)


なにもこぼれてこなかった・・・


(空で良かった・・・)


1冊目を開く・・・

“災害時の対応心得

1、避難経路を確保すべし

2、歩いて行動すべし

3、喧嘩せずに行動すべし

4、・・・

”


(・・・多分違う)


2冊目を開く・・・

下手糞な地図・・・だと思う絵が描いてあった。”ゴーディ子爵の隠し財産”なんていうタイトルまでついてる。


(・・・意味はあるが違う)


3冊目を開く・・・

開くと同時に茶色い物体が顔面に迫ってきた!顔に衝撃を受ける!

床に足がつかない!おまけに後頭部を強打した。


(びっくり本?実はミサイルランチャー?)


・・・収穫は無し・・・捜索は中断するしかないな・・・


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