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ステータスマイスター  作者: なめこ汁
第二章
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第25話 賢者

 翌朝、良い匂いがして目が覚める。

 両サイドを見ると、まだファラとソシエがぐっすり眠っている。

 マルカとミュウが朝食を用意しているのだろう。


 昨夜は、ファラとミュウを抱き締めて寝ようとしたら、ミュウがマルカの胸に埋もれるように逃げやがったので、ファラとソシエを両サイドに抱き、寝た。

 アルメは連続昇天で失神させた後、転がしたままだと体が可哀想だったので、ベッドの隅に布団を巻いて寝かせておいた。


 抱き付いて寝ているファラと、丸くなって寝ているソシエを揉み起こす。


「……おはよ、タカシ」

「んぅ……きゃっ、おはようございます、ご主人様」

「おはよう」

「あの、その、ご主人様。手を、止めてくださいませんか……?」

「おぉ、すまない。あまりにも幸せだったから止まらなかった」

「うぅ……」


 揉むのを止め、三人で起き上がる。

 アルメはまだ寝ているようだ。

 ジジイのくせに、早起きではないのか。まぁ、体は幼女だから、疲れているのだろう。


「マルカ達が作ってくれているようだし、飯にしようか」

「ん」

「はい」


 二人を先にマルカ達の下へ向かわせ、アルメを布団から出す。

 全裸のアルメをペタペタと触って確かめる。体は、本当に幼女のそれなんだよな。勿体ない。


「……おい、何をしておるのじゃ」

「黙れ。俺は今お前じゃなくて、アルメちゃんの体に異常がないか確認しているところだから」

「異常はない。我のアルメちゃんに気安く触れるでない」

「うるさい、悪霊が。アルメちゃんは俺のモノだ」

「むぅ……」


 中身が起きてしまったので、定期健診を終了する。

 仕方がない。中身の意識が無い時に続きをしよう。


「ほら、飯だぞ。早く服を着せてあげろ」

「お主が脱がしたのではないか!」

「うるさい。先に行ってるからな」

「本当にマイペースじゃな!」


 うるさいので、部屋を移動して朝食の並ぶ、椅子に座る。


「おはよう、マルカ、ミュウ」

「おひゃようございましゅ!」

「おはようです、ご主人様」


 ミュウの挨拶も安定してきたな。良いことだ。

 椅子に座るとファラが上に座ってきたので、暫くまったりしつつアルメが来るのを待つ。


 全員揃ったところで、食事を摂る。


「何も無ければ、今日の夜にはあちらと合流ができそうだ」

「わかった」

「ご主人様は、位置や時間が何故分かるのですか?」

「勘だ」

「勘、ですか。それも能力なのですかね……」


 ソシエがぼそぼそ独り言で考え事をしながら、食事している。

 こういうところ、本当ミリアに似ているな。


「勇者は、時間、仲間の居る位置、仲間のジョブ、能力、スキル、持ち物、など色々な事が、目に見えるらしいし、一部は操作できるらしいからの。恐ろしい人物じゃ」

「そうなのですか!?」

「あんまり知った風な事を言うな」

「違うのか? 我はそう聞いたし、文献も残っておるぞ?」

「間違ってはいないが、色々面倒なんだよ。だから黙ってろ」

「ほれ、そうらしいぞ。ソシエ嬢?」

「なるほどですね……」


 暫くの間、ソシエがアルメに質問する感じで勇者のことについて聞いていたが、無視して食事を摂る。

 ただ、皆も興味あったようでその二人の会話に集中している。

 色々恩恵等という嘘設定をしていることでもあるし、面倒な事になれなければ良いが。


「ほら、食べ終わったら、片付けして出発するぞ」

「え、あ、はい、すみません」

「何をそんなに焦っておるのじゃ?」

「うるさい。俺は一刻も早くイチャイチャがしたいんだよ」

「ファラがいる」

「そうだな。ファラともイチャイチャするぞ。だから早く行こう」

「ん」


 マルカとミュウに後片付けを頼み、準備を行う。

 準備といっても、鎧を着るだけではあるが。


「よし、出発だ。ファラ、ミュウ、今日も頼むな」

「わかった」

「よゆーです」


 二人共やる気は十分みたいなので、防衛の為に作っておいた壁を取り壊し、南に向かう。

 幼女二人に守って貰う大人。傍から見たら奇妙な構図だろうが、こいつらの実力は大人顔負けなのだから仕方がない。


 可愛いし、強い。文句無しだな。

 ジジイは、俺が勇者だと公表すればモテモテだと言っていたが、こいつらみたいな子でないと意味がないんだよ。


 元の世界の俺は、女性が寄ってきてくれるだけで嬉しかったが、この世界では違う。

 俺の好みでない子が寄って来ても、嬉しくはない。


「あぁ、お金って素敵だな……」


 おっと、心の声が漏れてソシエから変な目で見られてしまった。


「そうだ、ジジイ。言術について詳しいようだが、知っている事を教えてくれないか?」

「お主から頼み事とは、どうしたのじゃ? まぁ、良いが……」

「俺だって人に何かを教えてもらう時くらい、ちゃんとするぞ」

「うむ、良い心掛けじゃ。そうじゃなぁ……我も言術は使えぬし、実際にはどんな原理で発動しているのかは分からぬが」

「分かんねーのかよ」


 思わずツッコんでしまった。


「仕方がないじゃろう! 我は使えぬのじゃ。ただ、効果としては魔力を込めて声に出した現象を、実現させることができるといったものらしいぞい」

「それは分かってんだよ。じゃあ、実際に過去の勇者が実現させた現象で、これはすごいと思ったものって何だ?」

「そうじゃのう……あぁ! これは研究してみたいと思ったのが、相手の隠し持っていたアイテムを透視したというやつじゃ」


 エロジジイの考えそうなことだ。

 どうせ、服を透かせて素肌を見たいとでも思ったのだろう。

 そのくらい分かる。男なら誰だって思うことだ。

 俺も考えたし、実際にやってみたからな!


「それなら出来るぞ。ほれ、賢者」

「何!? 真か、ふぉおおおおっ!?」

「賢者解除」


 一瞬だけアルメに向けて賢者を発動させてやる。

 戦っているファラ、ミュウと、それを見守っているマルカ達の、可愛い尻を見る事ができただろう。

 後ろ姿だけだ。前を見せるわけにはいかない。


「もう一度! もう一度頼む!」

「お前が知っている賢神としての知識全てを、ミリアやファラ達に教えると約束できるのであれば、使ってやらない事もないぞ?」

「教える! 何でもする! 何なら魔術も教えるぞい!」

「そうか。じゃあ明日から頼むぞ? 但し、触れるなよ?」

「分かった! 分かったから、お主も約束じゃぞ!?」

「俺は約束を守る男だ。あいつらに魔術も教えてくれるというのであれば、街の中で使わせてやろう」

「なんとっ!? あぁ、我は一生お主についていくぞい……」

「街の人間全て、あの状態だ。ふふふ、楽しみにしておけ」

「ふおぉ、高まってきたぞい! 我はやるぞ! あの子達を最高の賢神に育て上げてみせるぞい!」


 こいつの原動力はエロなんだな。覚えておこう。

 ファラも近い内に賢聖になれるし、良い勉強になるだろう。


「ご主人様、アルメさんに何を使われたのです?」

「男なら喜ばない奴は居ない、究極の魔法を使ってやった」

「そうじゃ! あぁ、夢のようじゃ……」

「どんな魔法ですか? 私に使っていただくことは可能ですか?」


 相変わらず好奇心のある子だな。

 良し、まずは自分に賢者を使って、と……皆の体を見て完全体になったところで使ってやろう。


「興味があるのか。じゃあ、俺やアルメの体を良く見ていろよ? 主に下半身を見ていろ。賢者」

「はぁ……下半身がどうかしたので、はっ!?」

「どうだ?」

「な、なな、何で! 何でおっきく!? いや、ちが、ちょっと、何ですかこれ! やめ、止めて! もういいです!」

「俺の見ている世界だ。すごいだろう。賢者解除」

「はぁ……これが、夢の究極魔法、なんですか?」

「そうじゃ! 究極じゃ! これに勝てる魔法はないぞい!」


 ソシエが蔑んだ目でアルメを見ている。

 そうだよな、まだ性を知らない女の子には刺激が強すぎたよな。


「あの……私を買う時、全身を見ていたのは、この魔法ですか?」

「バレたか!」

「バレたかじゃないですよ、もう……」

「顔も体も性格も、あの奴隷商では一番良かったぞ」

「うぅ……そんな事言われても嬉しくないです。恥ずかしい……」


 自分が知らない間にされていたことを、体験してしまったのだ。色々と想像してしまうのだろう。


「ソシエ、綺麗だぞ」

「もう……よしてください」


 顔を赤くして、両手で胸と股間を隠している。

 今は賢者を発動していないから、何の意味もない行為なのだが、この初々しい仕草が堪らない。癖になりそうだ。


「それはそうと、ジジイ。他に何か言術のネタはないのか?」

「そうじゃのう……我が興味を持ったのはそれくらいじゃな。また何か思い付いたら教えるぞい」

「分かった。報酬はやるから、良いネタを思い出せよ」

「おほぉ! 頑張るぞい!」


 アルメやソシエと遊んでいる間に、いつの間にかおやつタイムになっていて、ファラ達が集まってきた。

 マップを確認すると、ミリア達のパーティーにもかなり近付き、予定よりも早く合流できそうだったので、休憩にする。


「ファラもミュウも頑張ってくれて、ありがとうな」

「うん、だからおやつ」

「ふん、エロ魔人の為じゃないです(えへへ、褒められた)」


 二人の頭を撫でてやる。


「マルカ、おやつの用意お願いしていいか?」

「ひゃ、はい!」


 テーブルや椅子を先に出して、お菓子などをマルカに頼む。

 皆に用意をお願いして、辺りに壁などを作りに行く。

 フィールド上と違って、前後だけ注意しておけば良いのは楽だ。


「おちゅかれさまです、タカシしゃま! お茶をどぞ!」

「おう、マルカ。ありがとうな」


 椅子に座り、お茶を飲む。


「あぁ、そういえば聞いていなかった。ソシエは、どんなジョブに就いてみたいんだ?」

「わたしですか? うーん、一族的には魔術士か商人ですが、剣術にも興味があったりします」

「そうか。じゃあ、剣士になってみるか?」

「いいんですか?」

「いいぞ。やりたい事があるのなら、言ってくれ。出来る限りは、要望に応えたいから」

「はい!」


 後半戦は、ソシエに剣士ジョブを覚えさせてあげよう。

 ファラ達にモンスターを瀕死にしてもらえば、簡単に覚える事はできるだろうが、魔術士をどうするか、だな。

 ひとまず、使徒を外しておいて剣士と魔術士にするかな。


「ソシエ嬢だけで、我には聞いてくれんのか?」

「お前は僧侶で確定だ。元からアルメちゃんを僧侶目的で買ったんだからな」

「そうか。じゃが、賢神にならねば教えるのが難しいぞい……」

「元とはいえ、賢神だろう? そこはお前の知恵で何とかしろ」

「あいわかった。夢の為じゃ。我だってやる時はやるぞい!」


 不純な夢だが、ウチの子達が成長できるなら、叶えてやろう。


「ファラ。お前は自分で自分を召喚できるよう練習だ」

「自分の顔が分からない」

「召喚獣の目を共有して、自分を見れば良いだろう?」

「っ!?」

「俺は可愛いファラに囲まれたいから、頼むな?」

「わかった!」


 そういう事は全く思い付かなかったのだろう。俺もだが……。

 ハッとした後、早速召喚獣を出して見つめ合っている。

 何度か召喚したり消したりを繰り返して、微調整をしている。

 ミリアは、自身が召喚獣のモデルにされている事を嫌がっていたし、これで後は、召喚獣との感覚共有が完全になれば、完璧だな。


 裸のファラが何度も出たり消えたりしていたので、アルメ対策の為、小さな小屋を作って、その中で調整を行わせる。


 それにしても、ファラは召喚獣を同時に四体まで操る事ができるようなので、ミュウのデュアル、ランのクアッドを合わせると同じ顔の数がすごいことになるな。

 それだけでパーティー二つ分になる。


 暫くファラの召喚が完成するまで、お菓子を食べながら待つ。


「タカシ、できた」

「おお、そっくりじゃないか! 頑張ったな」

「がんばった」


 ファラ達が全員胸を張って近付いてきたので、本体の頭を撫でてやる。

 全員全裸だと見分けが付かないかもしれないが、装備が違うので今のところ何とか分かる。

 後の感覚共有などは、寝る前にでも行おう。


「よし、出発するか」

「ん」


 小屋などを潰し、壁を解除して再出発する。

 こちらが休憩している間にもミリア達は先に進んでいたようで、もう既に近いところまで来ているらしい。


 ソシエに剣を持たせ、何度もモンスターにトドメを刺させる。

 ついでに、アルメにもメイスを持たせ、一緒に殴らせる。


 モンスターを瀕死にするのが意外に難しく、ミュウの力加減等にかなりの時間が掛かってしまったが、何とか習得完了。

 後は全力で討伐してもらい、レベルを上げさせよう。


 いくつかレベルが上がったところで、ミリア達と合流できた。


「タカシさん、お待たせしました!」

「急いでこっちに来ていただろう? ありがとうな」

「いえ、山とか谷が無い分、楽でしたし」

「そうか。助かったよ。それじゃあ、今日はもう、休もうか」


 かなり急いで来ていたはずだ。

 アルメとソシエにジョブを修得させていたとはいえ、ミリア達はこちらの倍は歩いている。


「やったー、休憩だー!」

「タカシ様に会いたいが為とはいえ、流石に疲れました」

「キミ達はまだ訓練が足りないぞ」

「ルリア姉が体力ありすぎなんだよ!」

「そうだそうだー」


 剣術バカだしな。仕方がない。

 パルとパロも体力があるとはいえ、ルリアには敵わないだろう。良く頑張った。


 早々に安全地帯を確保し、家を建てる。

 今日は疲れただろうから、先に風呂へ入れてやろう。


 マルカとミュウに食事を頼み、他の皆に風呂を沸かしてあげる。

 皆が風呂に入っている間、アルメと二人で見回りだ。


 各所に壁などを作り、安全対策を施す。

 パルとパロに罠を張ってもらっても良いが、今は風呂だし、明日以降にやってもらうことにしよう。


 昨日からアルメと二人きりで風呂なのが辛い。

 そろそろ皆と一緒に入りたいし、明日からは風呂時だけ、アルメを失神させて皆で入るかな。


 別に失神させずとも、呪いを掛けて一緒に入るのも良いかもな。

 俺の独占欲は強いが、別に見られる事自体は気にしない。

 どうせ、ジジイは手を出したくても、呪いのせいで出せないし、見せびらかす自慢プレイも可能だ。

 それが悔しくて、街から可愛い子でも捕まえてくれば、ラッキーだし、たまにはご褒美をあげないとな。


 そんな事を考えながら飯を食べ、結局二人で風呂に入る。

 そして、呪いを掛けて布団に巻いて隅に寝かせる。

 明日からミリア達に魔術を教えてもらうので、意識を刈り取らなかったのは、寛大な処置だ。


 アルメの可愛い声で、シクシクと泣いていたが気にせず寝る。

 おやすみ、ジジイ。

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