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ミミック

------ロラン


ふむ、皆ミミックのこと知らんみたいやな、ちょいと説明しとこか。


「ええか?へりタリス迷宮には宝箱型のモンスター、ミミックが存在するんや」


「モンスターなら無視か倒せばいいんじゃないのか?」


「あっまいわ~砂糖よりあまあまや、ええか?、ミミックには2種類おってな?タイプ1はそのまんま近づくと襲ってくる、タイプ2はトラップが仕掛けてあって解除せんと罠が発動するんや」


「動かないのよね?どうしてそんなタイプのモンスターがいるの?」


アシェリーはんいい質問や。


「勿論冒険者を引っ掛けるためやね、タイプ1はそのまんま普通のモンスターと思ってええ。問題はタイプ2のほうや、こいつのえげつないとこは確実にレアアイテムが入ってるところや!!」


「?いい物が入ってるならそれこそ良いんじゃないのか?」


「あっまいわ~ザザク産苺より甘いは~、ええか?確実にレアが入ってるんやったら、多少の危険を冒してでも開けるにきまっとるやろ?冒険者はこの迷宮に一攫千金目指してきとるんやから!」


「「「「あ~なるほど」」」」


どうやら皆納得したようやな、こんなチャンス見逃したらあかんで!


「ジン、どうするの?」「師匠?」「皆ジンがきめるなら納得するにゃ」


「せやなリーダーはジンや、どうしてもあかん言うんやったら諦める」


せやけどワイは確信してる、それはないと・・・こんなとこで怖気づくなら冒険者する資格はない!


「罠の解除任せてもいいんだな?」


「勿論や!いままでワイが罠の解除失敗した事があったかいな!」キラッ☆


決まった・・・これで3人の高感度アップ間違いなしや!


「あ~そうか・・・まぁ期待してる」


なんやジン、テンションひっくいなー、まあええ、レアもんゲットしマックスまでテンション上げたる!


「罠には3種類あってな、1つ警報トラップ、その階層のモンスターを集める音やフェロモンなどを出すタイプ、2つ麻痺や毒、呪いみたいなデバフ効果のあるものを噴出するタイプ、3つ迷宮の上下30階ほどをランダムで飛ばすテレポートタイプや」


まず襲い掛かるタイプかどうかの確認・・・周囲3mになったら襲い掛かってくるはずや。


「何故ミミックの中にレアもんが入ってるか、この迷宮には幾多の冒険者が昔から今と変わらず集まってきた。志半ばで倒れた奴だってぎょうさんおる。そいつらの装備やアイテム、他には下層で寿命で死んだアダマンスタートルの死骸の欠片なんぞもこの迷宮には存在してる。」


よし、罠タイプのミミックや!!いくでえええええ!!!


「長い年月をかけて冒険者の趣味思考なんぞ覚えたんやろな、罠タイプのミミックには確実にレアが入るようになったらしい。」


毒や麻痺等の噴出系やない・・・警報系でもない・・・これはテレポート系や!ならアイテムを取り出すときにさえ気おつければええだけや。

興奮するな、冷静に、大丈夫やどんなもんが入っててもワイの鉄の意志は揺るがん!


カチャ・・・中身は・・・なっ・・・なんや・・・と?

こっこれは、エタイロマの葉っぱやないか!ワイのバイブル【エロ魔道具図鑑】に載っとる惚れ薬の材料やないけえええええええええええええ!!!!


「エタイロマの葉っぱやないか!」


ワイは興奮のあまり葉っぱを掴んで上に掲げる!


「「「「あっ」」」」


あっやってもうた。


「・・・すまん・・・失敗した」キラッ☆


「「「「馬鹿ああああああああああああああ」」」」


ぐにゃりと周囲が歪み罠が発動する!


神様、どうか上の階層にいきますように・・・下やったら、仲間に殺されるかもしれんさかい。







------ジン


周囲がぐにゃりと歪み、俺たち5人は強制テレポートを食らう!


テレポートが終わり周囲の歪みが直っていく、くそっここは何処だ!


「アシェリーライトを頼む!」


暗くて周りが見えない。


「【ライト】」


アシェリーの【ライト】で周りがみえるようになった、どこだここは・・・

周りはかなり広い、地面にはコケのような物がびっしり生えていて迷宮全体が緑色に見える。

こんな場所はきたことない、どうやら下の階層に来ちまったな。

今のところ周りにモンスターの気配はなさそうだ。


「・・・それで?何か言いたいことはあるか?」


俺たちはロランを囲んで尋問する。実力不足で失敗したなら、それはリーダーの俺の責任だ。

だが!さっきのは明らかにロランが興奮して我を忘れてただけだ!


「かっかんにんや、エタイロマの葉っぱやで?めっさレアなんや~」


どうやら自分のしたことはわかってるらしい。


「で?それはどうした物なんだ?」


「良くぞ聞いてくれた!これは惚れ薬を作る為の一番必要な材料なんや!これさえあればワイの夢がかなうんや!」


ビキッ!俺の額に青筋が浮き上がる・・・


「それで?作ったら3人に飲ますのか?」


「そうらも・・・はっ、いやいやいやそんなんせんがな!!」


「遅いはこの駄エルフがああああああああああああ」


俺たち4人に袋叩きにされる駄エルフ。


「なっなんや駄エルフって~」


「そのままの意味だこの駄目エルフが!!」


葉っぱもぎ取りアシェリーに渡す。


「アシェリー燃やせ!!」


俺がそう言うと駄エルフが騒ぐ。


「まっまちぃ、それは売れば金貨1億は堅いんや!」


「なにっ!」


つい1億金貨に釣られ振り向いてしまう・・・じっとりとした目が6つ・・・


「使われる女性のことを考えて!」


【ファイア】ぼっと葉っぱが燃える・・・うっ3人の目が怖い・・・

とにかくこの駄エルフの処遇をきめないとな。


「ちょい、まちぃ!」


「なんだ?命乞いはきかないぞ?」


「殺す気かいっ!ってちがうモンスターや、いつの間にかかこまれとる!!」


なにっ!たしかに何かが動く気配が、何時の間に!


「くそっもう見つかっているアシェリー【ライト】の範囲を広げてくれ!」


「わかった!【ライト】」


「「「「「!!!」」」」」


そこにはキャタピラータイプのモンスターが1・・3・・6・・10・・20・・40くそっ数えきれない!ここはモンスターの巣のど真ん中だ!!










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