恋
彼女は、私の中の埋れ火のようになっていた恋の炎をメラメラと燃え上がらせてそして、あろうことか、それを放置プレイしてきたのであった。本当に恐ろしいことである。私は雄の盛り火にどれほど苦しめられたことであろうか。ひょっとすると、彼女は、私の勢いを高めるだけ高まらせて、頂点に行ったところをパクンと行こうとしているのかもしれなかった。正直、あの時期に彼女がゴーサインを出してくれたら、まずホテルで十発は連続で放出できるだろう。私の友人は、そのことを言うと、「とっとと旦那がいるかどうか訊けよ」と突っ込んでくるが、私は「それはしない」と断言した。もし、旦那がいるとわかったら、私の中のファンタジーが崩壊するからだった。しかし、このままいるのも蛇の生殺しである。私の欲望が爆発するかもしれない。悪いことに、たまに、「向こうもそれを望んでいる。爆発だ!」という私の中の岡本太郎が現れるが、「いや!あれはキッチュだ!松尾貴史だ」と言って熱情を抑え込む。とはいえ、もう、とうとう我慢できなくなってLINEで、「どこかに行きませんか」と声をかけたのであるが、「いや、忙しいんで、またいつか」とにべもなく返されたのであった。流石にこの時は、少し凹んで、もういっそのこと、デリヘルで金髪外人を十人連続で頼もうかなと思うこともあったが、しかし、転機はあっと言う間に訪れて、彼女が職場を変えることとなったのである。これはショックであった。実は、このジタバタブルースを喜んでいる自分もいたのだ。人を好きになれるなんてとても素晴らしいことではないか。フォーエバーヤングッ!あるいは、ヤングアンドフーリッシュ!(そう。あのトニー・ベネット(声)と、ギル・エヴァンス(ピアノ)の名演が頭の中に響くのであった)ま、それはさておいて、彼女は唖然としている間に、「ラインの言葉ありがとうね」というと、……そう、私は熱い感謝の言葉を送ったのであるが……彼女は消えていったのであった。とは言ってもまた再会するかもしれないが。だが、彼女の弟子筋にあたる女性がいて、その女性はなんと黒髪で前髪が逆三角で、丸眼鏡していて、うわっ、何、このスマホの放置美少女RPGのSSRキャラ、しかも回復系みたいな、白猫の使い魔を従えているみたいな、そんな可愛い、うあああああ、ああああああああ、「どうしたんですか?私さん?」ああああああああああああああああああああ




