【トランスフォーム先輩と誕生日】
万「あれ、今日は椛も来てたんだ?」
椛「まぁなー。ちょっとカーテンの部屋に用事があって」
愛「それでさ、コーヒーがめっちゃ苦くてさぁ」
楓「なんでミルク要らないですって言っちゃったんですか……!?」
葵「愛くんは甘党だもんね~」
ち「私もブラック苦手なんですよね」
椛「ん? 時雨たちは来ないのか?」
葵「新しく入った一年生のこと? 集会があって遅くなると思うわよ」
愛「そういえばさ、この機会に聞こうと思ったんだけど」
葵「何かしら?」
愛「みんな、僕の誕生日、忘れてないよね?」
万「4月4日でしょ? 春休み中だったから祝った日はズレちゃったけどね」
葵「私は当日におめでとうメール送ったわよ。そのあと一緒に買い物行ったし」
ち「私も覚えてましたよ」
楓「そもそも、私たち4人でショッピングモールに出かけたじゃないですか」
愛「うん。富士見と小桜ちゃんと友田ちゃんはいいんだ。プレゼントも貰ったしね」
愛「で、万からも貰ったからOKなの」
椛「…………」
愛「問題はお前だよ、岸椛」
椛「い、いやぁ?」
愛「いやぁ? じゃないんだよ。完全に忘れてたよね?」
葵「岸って去年も忘れてなかった?」コソコソ
万「そもそも、人の誕生日覚えてるタイプじゃないからね」コソコソ
愛「前に万の誕生日も忘れたことあったよね? そのとき、自分でなんて言ったか覚えてる?」
椛「えーと、『これからは人の誕生日を忘れないようにします』だったかな?」
葵「そんなこと言ったの? 絶対無理なんだから諦めた方が良いんじゃない」
万「もしかして、富士見の誕生日も忘れられてたこと根に持ってる?」
ち「あれ、私の誕生日は覚えてましたよね?」
楓「前日に私が釘差したからね」
ち「ああ、そういうことか……」
愛「別に僕だって、友達全員の誕生日を覚えてるわけじゃないよ? でも、大体の月は頭に入ってるし、近くなったら確認したりするんだよ?」
万「さらにいうなら、俺たち、子供のころからずっと一緒だったんだよ? さすがに忘れるのはヤバいだろ」
葵「そう考えるとキモいわね」
万「え、急に刺してくるじゃん」
愛「なんてこと言うのさ、富士見!!」
ち「切れ味鋭すぎませんか!?」
葵「嫌だって考えても見てよ。人生のほとんどを一緒に居るのよ? にもかかわらず、未だに誕生日覚えてないって、人として終わってるんじゃない?」
椛「ぐ、ぐぅぅ」
愛「ああ!! あまりの正論にぐうの音しか出てこない!!」
万「逆にぐうの音が出てくるところを初めて聞いたよ。人って本当にぐうの音が出せるんだね」
ち「ぐうの音って……」
楓「ちよー? 今日はそのターンじゃないから黙っておきな~」
椛「いやな、覚えてはいたんだよ。で、プレゼントも用意してたんだ」
愛「え、何、急に言い訳?」
椛「違う違う!! ほら、前に欲しいって言ってた、ピアスを買っておいたんだよ」
葵「あ、私もプレゼントに用意しようか迷ったやつだ」
愛「なーんだ。僕の早とちりだったのか。ごめんね」
万「うん? なんでプレゼントしないの?」
楓「あ……」(察し)
椛「お前に渡すまで、飾ってたらさ、愛着湧いちゃった……」
愛「あー、もう。ホントにコイツ……!!」




