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【トランスフォーム先輩と缶詰】

母「ごめんね、ちよの分のお弁当、お父さんのカバンに入れちゃったのよ!!」

ち「あ、そうなの? じゃあ、大丈夫。学食で食べるから」

母「そう? 本当にごめんね~」

ち「大丈夫だって。行ってきまーす」


ち(あ、でも久しぶりにコンビニ弁当食べたい気分だなぁ)


てぃろんりんろん……

店「いらっしゃいませー」


ち(何のお弁当にしようかなぁ。唐揚げ美味しそうだけど……)

愛「あれ、ちよちゃん? 何してるの?」

ち「あ、おはようございます。鏡柳先輩もコンビニのお弁当ですか?」


愛「ううん。私は美容に気を付けてるからね。コンビニのお弁当はあんまり好きじゃないの」

ち「ですよねー。じゃあ、先輩はどうして……?」

愛「私いつも昼休みは果物も食べるようにしてるんだけどね。今日はお弁当に入れられるような果物が無かったから、しかたなくカットリンゴを買いに来たの」


ち「そういえば、いつも小さいタッパーに何かしら入ってますよね」

愛「そうね。本当はイチゴの気分だったんだけど、コンビニにはないから」

ち「そこにバナナもありますけど、バナナはダメですか?」


愛「バナナは朝食で食べたのよ」

ち「え、朝ごはんがバナナの人って実在するんですか!?」

愛「さすがにスムージーで食べたよ!? そのまま食べるのはアスリートすぎるでしょ」

ち「なんですかそのアスリートへの偏見……」


ち「あ、袋に入ったフルーツじゃなくて、缶詰もおすすめですよ!!」

愛「缶詰? そういわれると食べたことないかも。缶切りなくても食べられる?」


ち「フルーツの缶詰だけじゃなくて、全般的に食べたこと無いんですか……?」

愛「基本的に自分で作った物しか食べないね。家庭菜園もしてるし」

ち「それ、子供が巣立って暇になったお母さんがやるやつですよね!?」

愛「ちょっと偏見すぎる気もするけどね……」


愛「それより、今はいろんな缶詰があるね。鯨肉の缶詰なんてのもあるんだ……!!」

ち「ああ、前に楓が食べてたのを一口貰いましたよ」

愛「美味しかった?」

ち「私も楓も生臭くて残しちゃいました。味もよく覚えてないです」


愛「こっちの鳥照り焼きの缶詰はどうかしら? 美味しそうじゃない?」

ち「鏡柳先輩、それよく見てください。鳥照り焼き()です」


愛「鳥照り焼き()? じゃあ、中身は鳥照り焼きじゃないの?」


ち「中身はカップラーメンの謎肉みたいなものです」


愛「そうなの!? お肉じゃないんだ!? ほぼ詐欺(さぎ)じゃない!?」

ち「いえ、(さぎ)ではありません。大豆です」

愛「()()違いよ!!」


愛「と、とりあえず、このフルーツミックス缶詰っていうのを食べてみるね」

ち「あ、おすすめはしましたけど、たぶん、ご期待には沿えないと思います」

愛「えっと、これも美味しくないの?」


ち「いえいえ、とても美味しいですよ。ただ、めちゃくちゃ甘いので、健康には悪いです」

愛「美容の敵じゃない!! なんでそんなものがフルーツとして売ってるの……?」


ち「別にフルーツも美容の味方になったつもりはないと思いますよ……!?」

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