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よいこのための、さいゆうき  &  西遊記の現代科学  作者: 何十億人か目の西遊記ファン
12/21

金の輪っかのDNA同化(西遊記第14回から)

「西遊記の現代科学」の続きです。他の話を旧自サイト閉鎖に伴ってこちらに移動させた機会に、新規に書いた分です。


西遊記の生成過程の伝統に従って(旧自サイトでも宣言したように)著作権を放棄します。(原作者を騙らない限り)改変・再使用はご自由にどうぞ。

 我らが孫悟空が西遊記に再登場するのは、第13回のラストにある次回予告のとおり、第14回だ。五行山(唐代に「両界山」に改名)に閉じ込められた状態で500年過ごした時に、三蔵法師が通りかかることで、物語に復活する。

 そして、同じ第14回で、悟空と切っても切り離せない頭痛アイテム「緊箍児」の金環をだまし討ちのようにはめさせられる。即座に発揮されたその威力は、西遊記ファンでなくても知っているだろうほどに有名だ。

 これを社会科学的に考えるなら、三蔵法師という、人の話を聞かずに煽動に乗せられたり目先の感情にぐらついたりして、直ぐに怒る(しかも捕まってばかりのトレブルメーカーの)ブラック上司を象徴するものとして、緊箍児呪という「愚痴」概念が生まれたとされるだろうが、西遊記の本質はそんな生易しいものではない。そういう上司を持つだけでも頭が痛いのに、その頭を「物理的にも痛くする」というところがミソなのだ。悟空としては踏んだり蹴ったりだが、現実も過労や付き合い酒の二日酔いが存在して、似たようなものだ。西遊記は確かに現実を映している。


 物理的に痛いということは、そこに科学的・技術的な理由がある。その解明は、臓器移植や人工臓器・サイボーグなどの発展のために望まれており、同時に、奴隷化技術という忌まわしい目的でも密かな人気を集めている。

 原理のヒントが第58回で示されている。偽悟空が登場した際、悟空にしか効かないはずの緊箍児の呪文まで効いてしまったという「完全コピー」ぶりだ。偽悟空がクーロンであるならば(悟空は超長命なので年齢差はあまり関係ないので、この仮説は恐らく正しい)、DNAレベルで緊箍児の金環がコピーされたことになる。それは、この金環が悟空の遺伝子に働きかけて、悟空の体の一部になってしまったことを示す。


 人工臓器の開発で、生体拒否反応を起こさないどころかDNAを通じて積極的に体の一部になるような臓器を作ることは、遺伝性の難病治療、もっと至近には歯の詰め物や入れ歯のものの開発で極めて重要である。最近実用化研究の著しいiPS細胞で全ての問題が解決するわけでは無いのである。

 しかも緊箍児は金属という丈夫な構造を持っている。それは無線機能や透視能力など現代技術を体に埋め込むサイボーグ技術に直結するし、緊箍児呪による痛みは、物理的な力を得たサイボーグが暴走するのを抑えるのに必須だ。


 もちろん、全ての素晴らしい技術は、悪用されると被害・脅威も大変なことになるから管理が大変だから、緊箍児の技術を実現してしまうことが人類に取って良いことなのかどうかは分からない。ただ、西遊記で示唆されて以上、いつかは人類も緊箍児技術を手にいれて、サイボーグが開発されてしまうであろう。

 緊箍児の例は、優秀な技術の開発で、その悪用への防止策を同時に考える必要性を示唆している。たとえばドローン兵器とか……


written 2020-9-6

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