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バレンタイン  作者: 鎌瀬 狗
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ヒートアップ・バレンタイン

宜しくお願いします。

みこと:♀チョコをあげる方の人 さとるの彼女


まい:♀チョコをあげる方の人 さとるの妹


さとる♂チョコを貰う側の人 みことの彼氏 まいの兄


舞台:教室内、周りにはバレンタインで浮き足立った生徒達


一番後ろの窓側の席に、さとるが座り その近くの窓に寄りかかる、みこと


反対側のドアから まい登場

ーーーーーーーーーーーーーーーー

みこと「ねぇ、さとる君」


さとる「ん?」


みこと「今日って、何の日か知ってる?」


さとる「周りを見れば分かるよ」


みこと「何の日って、聞いてるんだけどなぁ」


さとる「みことは分かってるでしょ?」


みこと「うん」


さとる「なら良いじゃん、それで」


みこと「それじゃあ良くないの」


さとる「何で?」


みこと「私にとって…ううん、私達にとってはとても大事な日だから」


さとる「まぁ、そうなんだけどね」


みこと「反応薄くない?」


さとる「そんな事ないと思うよ」


みこと「記念日って大事だと思わない?」


さとる「何でもかんでも記念日だーって騒がれるのは嫌いだけどね」


みこと「…もしかして私に難癖付けてるの?」


さとる「みことは違うと思うよ」


みこと「そうだよね…良かった」


さとる「何が良かったの?」


みこと「さとる君に嫌な女だって思われてなくて」


さとる「そもそもこのクラスで僕に近寄ってくる女の子って、みことくらいしか居ないと思うけど」


みこと「そう考えると安心するよね」


さとる「安心?」


みこと「他の女の子にさとる君が取られる心配がないってこと」


さとる「みことって、変わってるよね」


みこと「そうかな?」


さとる「そうだよ」


みこと「何で?」


さとる「僕と付き合いたいなんて、変わってるよ」


みこと「さとる君、いつも言ってるよね」


さとる「あっ…えーっと…」


みこと「自分を卑下するのやめてって言ってるよね」


さとる「ごめん」


みこと「すぐに直るとは思ってないけど、やっぱり悲しいよ」


さとる「直す努力はしてるんだけど」


みこと「大丈夫、分かってるよ」


さとる「ありがとう、みこと」(みことを見つめる)


みこと「さとる君…」(さとるを見つめ2人の世界に入る)


さとる「みこと…」


みこと「さとる君…」


さとる「みこと…」


みこと「さとる君…」


SE:引き扉が開く音


まい「お兄様!」


まい、さとるに駆け寄る


まい「お兄様お兄様!

今日は私達の愛を確かめる素晴らしい日になりそうですね!」


さとる「そうなんだね」


まい「もうっ、そんな他人事みたいに言わないで下さいよっ!

お兄様、ちゃんと持ってきました!」


さとる「お弁当?ありがとう」


まい「そうじゃないんですけど…(小声)はい♪お兄様の為に丹精込めて作りました♪」


さとる「まい、いつも美味しいお弁当本当にありがとう」


まい「はうっ!お兄様の笑顔が眩しい眩し過ぎますっ!」


みこと「…ねぇ…さとる君…その()…誰?」


さとる「ん?妹だけど?」


みこと「さとる君って、妹さん居たんだね」


さとる「言ってなかった?」


みこと「うん」


さとる「…ごめん、聞かれなかったから」


みこと「そういう所、無頓着だよね」


まい「お兄様…この(がいちゅう)誰ですか?」


さとる「僕の彼女だよ」


まい「彼女…ッ!今彼女って言いました⁉︎あの女性に縁のなかったお兄様がっ⁉︎」


さとる「驚き過ぎだと思う」


みこと「結構普通の反応だと思うけどな」


さとる「そうかな?」


みこと「そうだよ」


まい「がるるるるるっ!」


みこと「えっと…威嚇?」


まい「害虫は駆除しないと!」


みこと「そんな事言わないで仲良くしてくれると嬉しいな」


まい「無理!」


さとる「ん?害虫って何処にいるの?」


まい「そこ!」


さとる「…みこと?」


みこと「随分妹さんに好かれてるみたいだね」


さとる「ちょっと、怒ってる?」


みこと「彼氏の妹に害虫なんて言われたら普通、傷つくよね」


さとる「そっか」


みこと「彼氏の妹さんに害虫なんて言われたら傷つくよね!」


さとる「そうだね」


みこと「…酷くない?」


まい「ぷっ、お兄様に嫌われてる害虫ざまぁ!」


みこと「…うぅっ」(泣きそうになる)


さとる「……まい?」


まい「何ですか、お兄様!」


さとる「まいは気配りができて皆に優しくて、僕には勿体無いくらい最高の妹だと思う」


まい「お兄様!」


さとる「だから、できるよね」


まい「へ?」


さとる「みことにも、優しくできるよね?」


みこと「さとる君…」


まい「そ、それは…」


さとる「それは?」


まい「できません!」


さとる・みこと「「えっ?」」


さとる「この流れは和解する流れじゃないの?」


まい「断じて違いますね」


さとる「そうかな?」


まい「そうです」


さとる「……」


まい「……」


みこと「まいちゃんはさ」


まい「突然名前で呼ばないで下さい」


みこと「…いいから聞いて」


まい「……。」


みこと「私はね、別にさとる君を独り占めしようなんて思ってないの」


さとる「え?」


みこと「まいちゃんがさとる君の事をとても大切に思ってるのはすごく伝わってくるし…だから、一緒にさとる君を占領しない?」


さとる「いや、あの、占領ってなに?」


まい「…本当、ですか?」


みこと「本当よ」


まい「本当に私からお兄様を奪わないんですか?」


みこと「奪わないよ」


まい「がいちゅっ…みこと…お姉さん」


みこと「なあに?」


まい「みことお姉様!」


みこと「様っ!?……ごほんっなあに?」


まい「嘘付いたら針千本飲ませますからねっ!」


みこと「大丈夫、嘘なんてつかないから」


まい「みことお姉様!」(抱きつく)


みこと・まい「「がしっ!」」


さとる「…なにこれ?」


みこと「まいちゃん、さとる君に渡す物があって来たんでしょ?」


まい「はい!」


みこと「さとる君、貰ってあげて」


さとる「…え、あ、うん

それは勿論有り難く貰うんだけど…話に追いつけてなくて」


まい「みことお姉様と和解したんです!」


さとる「そ、そっか」


まい「それより…その…」


さとる「うん?」


まい「これ…」


さとる「クッキー?」


まい「お兄様はカカオアレルギーですから…こちらの方が良いかなって」


さとる「まいは本当に気配りのできる最高の妹だよ」


まい「えへへ」


みこと「さとる君、私からも…これ」


さとる「ありがとう」(笑顔を浮かべる)


みこと「…うん、本命クッキー…だよ?」(照れながら)


さとる「みこと…」(みことを見つめる)


みこと「さとる君…」(さとると見つめ合う)


さとる「みこと…」


みこと「さとる君…」


さとる「みこと…」


みこと「さとる君…」



まい「みことお姉様…?お兄様を独り占めしないって…言いましたよねぇ!」


みこと・さとる「「はっ!」」(お互いに目をそらす)


まい「あっ、みことお姉様…去年のチョコレート…とっても甘くて美味しかったですよ…」


みこと「ひぅっ!」


まい「丹精込めて作られた手作りのチョコレート…お兄様から貰った時はびっくりしましたけど…みことお姉様の手作りですよねぇ…」


みこと「その話はぁ…」


まい「お兄様に食べてもらえなくて…お兄ちゃんがカカオアレルギーで、残念でしたね」


みこと「その話はもうやめてぇぇぇ!」


まい「これに懲りたら、私もお2人の仲に混ぜて下さいね」


読み、演じ頂きありがとうございました!

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